ぴんよろ日記
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| 2002年08月08日(木) |
こじんまりクラッシックのすすめ |
昨日は時津のカナリーホールで、日本フィルのコンサート。 …なんだか連日カルチャーなオバハンみたいだが、重なるもんは重なる。 前日の「セントラル劇場」から一転、こじんまりしたホールに響きわたる、 ほんっとに耳と脳味噌が洗われるような音だった。 (脳味噌を洗われると、しかし怖いことになるなぁ…。) 「ルグリ」から残っていた雑音が、すっかり溶けていく感じ。 この日はフルオーケストラじゃなくて、弦楽器がいくつかの、 これまたこじんまりした編成だった。 でもこういう、いわば「初心者向け」のクラッシックコンサートって、 自分が初心者なこともあって、楽しい。 メンバーもリラックスしてるし、いろんな説明も聞ける。 「クラッシックの人」って、そりゃ「超一流」って人はどうかしらないけど、 「聞いたことある」レベルのオーケストラでも内実は苦しかったりするし、 演奏家たちが、演奏だけで生きていくということはけっこう難しい。 でも、一度、なんというか、表現することに魅入られた人にとっては、 たとえ田舎のジーチャンバーチャンでも(いや、その方が時に新鮮な気持ちを呼び起こすのだろう)、 自分たちの表現を聴いてくれる機会があるというのは嬉しいことだとおもう。 (それは音楽に限らない) 昨日の人たちも、プロフィールを見ると、それはそれは遠い世界に身を置いている人のようだけど、 でも目の前で一心に、楽しそうに演奏している人たちでもあった。 だからとても楽しかった。 そういえば何カ月か前にN響だったかな、その「こじんまりクラッシック(勝手に命名)」も、 大変に面白く、楽しかった。 クラッシックは、そりゃーもう、敬遠されるものの中でも、かなり上位を占めるのかも知れないけど、 極端な話、寝に行ってもいいという気持ちで行き始めると良いと思う。 何が良いって、つい寝てしまうほどに「いい音」が聴けること。 どこへ行ってもガーガーうるさい日常で暮らしていると、 思いのほか耳は汚れてるんですよ、お嬢さん。 そこで純粋に、耳の洗濯ができる方法を教えちゃいましょう、ハイ、こちら。 …つい「みの」になりましたが、そういう感じです。 さらにあれこれ考え事がはかどります。 体はじっとしてなくてはいけない状態で音楽が流れていると、 たとえば電車に乗っているときのように、 「心にうつるよしなしごと」がじゃんじゃんあふれてきて、深く考えることができる。 そのために、逆にフルオーケストラはつらい時がある。 たくさんの楽器の、いろんな音が渦をまいてて、大雨のあとの川で洗濯をするようなもの。 もちろんそれでもオッケーの強者はそれでいいんですが、初めはやはり小さな流れから。 あ、もちろん曲を純粋に楽しんでもいいんですけど。 そんなこんなで「こじんまりクラッシック」、おすすめです。
ところで、時津の「カナリーホール」、とっても良かった。 仰々しくなく、こじんまり感にあふれていて、 カフェも居心地が良かった。ビールもあるし、食べ物も充実してるし。 (カフェだけ行ってみる価値も充分あり) あぁどうして長崎の中心部にこんなホールがないんだろう。 ブリックは立派かも知れないけど、ちょっと大きすぎる。 飲食関係もイマイチだし。 公会堂…あそこにこんなホールができたら嬉しいのにな。
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