ぴんよろ日記
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2002年08月07日(水) もらった券で行ってて何ですが。

昨日、ブリックに「なにか」を見に行った。
ハハが、なにやらチケットをもらったから見に行こうと言うので。
そういうものは、知らなくても見れば面白いものが多いから、行くことにしている。
アミュで本を買って、駅でぶたまんを買って、電車に乗った。
茂里町が近づいてきたので「すいませんすいません」と言いながら前に進むと、
頑として動かない女が一人。
「すいませんすいません」「…」
けっきょくその女も茂里町で降りた。同じ催しに行くらしい。ヤケに気取った女だ。

「なにかを見に行く」と言いつつ、バレエ、ということは知っていた。
ブリックに近づくに連れて、どんどん姿勢のいい人が増える。
服に気を使っている人も増える。ブランドバック所持率もうなぎのぼり。
ロビーで待ち合わせだったのだが、ぜんぜん退屈しなかった。
バレエを習ってるっ!という雰囲気を持つ女子が、小学生から大人までわらわらと。
ちょっと親が小金持ちな感じで、それをハナにかけてそうな若いおねーちゃんもたくさん。
中学や高校でおんなじクラスだったら、ぜったい仲悪かっただろうな、という感じのおねーちゃん。
そして私の「全身ピンクハウスな人」観測史上、最高齢な人も見ました。

催しの名は「ルグリと輝ける仲間たち」だった。
ルグリさんという、フランス人の、スゴイらしいバレエの人と、その仲間が踊る。
クラッシックあり、現代風あり。
拍手するポイントがあるらしく、技ごとにパチパチパチ…。
まったくこの世界に縁がなかったので、正直言って戸惑いました。
ツンとすましたオバチャンやおねーちゃんが、
あの、ですね、その、男子ぴっちり白タイツの問題は、もう、いいのか、
無いことにして見てるのか、それにしたって、それは、だって、うーむ。
なんて考え込んだりして。
しかも私は、前の日、なんとまぁビデオで「フルモンティ」を見たばっかりだったのでした。
ふと気付くと、電車の、あの女も近くに座っていた。キミもいいのか、あれで。

いや、それはそれ、よくあるバレエを好きな人と、馴染みがない人の意識のすれ違いなんですけど、
ひとつ、ホントに、頭を抱えてしまったのが「音」。
その公演は、S席が13000円もするもんでした。
なのに、すんごく音が悪いんです。
生演奏じゃなかったのも、ホントのところ「えっ?」と思ったんですが、
そうじゃなければないで、きれいな音に乗せて見たいところです、
というよりも、それが当たり前なはず。
なのに、昨日の公演では、音が割れたような、かすれたような感じで、
申し訳ないが長崎の人だけに分かりやすく言うと、セントラル劇場の音。
フランスでも最高峰だというバレエを、セントラルの音で。
音響設備の問題じゃなくて、たぶん「輝ける仲間たち」が持ってきた音源がひどかったんだと思う。
曲の前に「シャー」なんて音が流れてた。
MDでやった「ヒサシ・クリモト」のコンサートの方が、
遥かに音は良かったです。

踊りはさておき、音のひどさにグラグラしてしまった3時間でした。
オペラ座だかなんだかの、
高い美意識を持ってるらしい最高のバレエ・ダンサー、ルグリさん、
ホントにあの音でいいのか???
そしてちょっと気取ったお姉さんたちよ、あれでブラボーなのか?
スタンディングオベーションなのか?

ひょっとしたら、そいういう世界なのかなぁ…。



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