長い長い螺旋階段を何時までも何処までも上り続ける
一瞬の眩暈が光を拡散させて、現実を拡散させて、其れから?

私は、ただ綴るだけ。
音符の無い五線譜は、之から奏でられるかも知れない旋律か、薄れた記憶の律動か。








2007年11月24日(土) メール

 此の日記には何度も登場しているかも知れない、私が長くはない人生の中で唯一"つるんだ"同胞、もとい中学のクラスメート数名。数名? 否々、二桁に近い、数名。
 其の中の一人から唐突にメールを受けて、一寸何処じゃない、動揺した。うわ、部屋に居て良かったと心底思う。外に居たら、きっともっと尋常じゃない動揺に襲われたと思う。

 そうなんだよね、今、彼は意外と近くに住んでいるんだよね。少なくとも、北国と関東、なんていう距離とは全然違う、電車で行き来できる距離に"居る"んだよね。
 私は、上京してきたことを、上京していることを、多分同胞の一人にだって伝えてはいない。誰にも何も告げず、一人で、今、此処に居る。其れを理解も認識もしていたから、誰とも連絡を取っていなかったのかな。兎も角、メールが着てしまったからには仕方がない、返信して、あれよあれよという間に年末帰省するまでに一度会おうということになって。お互い忙しい身だから如何なるかは判らないけれども、まぁ良いか、と少々楽観的に在って、諾とした。悪い奴じゃなし、苦でもなし。男女間の友情は成立するのだと、私は彼らの御蔭で未だに信じられるから、そういう意味では貴重な友人ではある。

 再会は、いつも怖い。
 最後に会ったのは、去年の年末、地元でだろう。今年の年末もまた皆で集まるのかも知れない。年に一度は――そういう約束を交わしたのは、皆ばらばらに進学した高校生の頃だったかな。其の内ひとりずつ結婚していって、子供が出来て、それでも皆で会えるような、そういう仲間、同胞――だと思う。未来はわからないけれども。信じられるものなんて儚いかも知れないけれども。

 恐らく、今日の動揺は不明瞭な未来に対してのものだから。










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片翼 [MAIL] [CLAP!]

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