ヲトナの普段着

2005年05月19日(木) 管理人の差別とえこひいき

 腹立たしい話を耳にした。それは、チャットサイト管理人によるチャトレへの差別、えこひいき。率直なところ、サイト名を公表して弾劾したい気分だけど、さすがに誹謗中傷に抵触しないとも限らないので……「ピ」とだけ書いておこう。公表してるようなものか、激汗。
 
 
 ご存知のようにライブチャットにはアダルトとノンアダとあるわけだけど、ノンアダと呼ばれるサイトのなかには、「ある程度のアダルト行為を容認」するサイトも数多く存在している。では、その「程度」ってどの辺なの?と尋ねると、それはもう千差万別。客観的に「それじゃアダルトと変わらないじゃん」というものもあれば、「なんだ、それだけか」というものもある。
 
 聞くところによると、管理人はチャトレからの質問を受ければ、それなりにガイドラインらしきものを彼女に伝えて、自分のサイトではこの程度までにしてくれと返信しているらしい。行為そのものは、自サイトを統制していく上で重要なことであり、マメな対応は好感すら持てると思う。しかし、その対応に差別があったとしたら、それはゆゆしき問題ではなかろうか。
 
 
 あるチャトレが、ガイドラインを超える行為をサイトで行い、IDを削除された。それはある意味仕方がないことだとも思えるのだが、後日、別のチャトレが同じ行為を行ったにも関わらず、管理人は彼女のIDを削除しなかった。それだけでも不信感がつのる管理体制だと思うけど、ガイドラインに抵触してないのに、一方的にIDを削除されたというチャトレを僕は知っている。
 
 さらにひどいことには、管理人に可愛がられてる「お局チャトレ」がいて、彼女の心象を害するとろくなことがない状態にもなっているらしい。これはもう完璧な「えこひいき」以外のなにものでもない。万人が納得する説得力あるガイドラインを持たず、自分の感情でサイトを運営しているということではないか。
 
 
 もちろん、管理人といえども人間だ。虫の居所が悪いときもあれば、自分好みのチャトレが登録してきて親しくなることだってあるだろう。されど、まがいなりにもひとつの組織を動かす立場にあるのなら、そんな私的事情をサイト管理に持ち込んでいいものだろうか。特定の自サイト登録チャトレと親しくなるのは構わないと思う。いや、詭弁でなくそう思う。親しくするのは構わない。しかし、それを管理という仕事に持ち込むのは間違っていると僕は思う。
 
 僕はこれまで、チャトレちゃんたちに「凛とした姿勢を持ってね」と語ってきた。そして同時に、サイトを統括する人なり組織に対しても、同じことが言えるだろうとも考えてきた。自分がどうしたいかではなく、何がサイトのためになるかを考えることこそが、管理する立場にいる者の責務ではなかろうか。
 
 「おれが作ったサイトだから、おれの自由にして何が悪い」と言うだろうか。僕は「ふざけるな」と言葉を返してさしあげたい。自分ひとりでサイトを作り、自分だけがそこに属しているなら、僕もこれほど口角泡を飛ばして言ったりはしない。されど少なくとも、そこに自分以外の「チャトレ」を抱えているのなら、組織の責任者としての公正な姿勢は持つべきだと思う。いや、百歩譲って、「おれには彼女たちを解雇する権限がある」とのたまったとしてもだ。それが果たして、作り上げたサイトのためになるのだろうか。
 
 資本主義社会の原則、そのなかに、「誰もがハッピーになることを目指す」というのがある。会社というのは、経営者だけではなく、従業員も投資家もすべてが儲かってハッピーにならなければいけないというものだ。そのために、経営者というのは自我を捨ててことにあたらねばならないときもある。何が組織のためになるかを考えることが、トップにいる人間の責務だともいえるだろう。
 
 そう考えたときに、トップにいるはずの人間が、自分の感情で出来事を処理していいものだろうか。お抱えのトップチャトレから「あの子嫌いなのよね、なんか危ないこともやってるようだし」と通告され、事実関係を公平に調べることもなく、さっさとIDを削除してしまって、それでいいのだろうか。
 
 
 古い格言に、「泣いて馬謖(ばしょく)を切る」というものがある。中国三国志の時代、蜀の軍師として名高き諸葛亮孔明が、自分の右腕と目していた智将「馬謖」の失態を前に、涙ながらに彼を切り捨てたというものだ。情にほだされて組織のルールをまげてしまうのは、組織のためとならず、リーダーとして失格であるという意味の言葉でもある。
 
 昨年の国営放送大河ドラマにもなった「新撰組」にあっては、副長土方歳三が組織のルールを厳しく取り締まっていた。やはり参謀格の山南敬助が隊を抜けたとき、彼を捕えて涙ながらに切腹を命じたという。前例はルールをいい加減なものとし、処罰はルールに凛とした姿勢を植えつける。そういう心構えを持てないのなら、僕はトップに立つべきではないとすら思う。
 
 差別やえこひいきは、いずれ噂となり広まってゆく。ここだけの話だけど、その「お局チャトレ」とは、驚いたことに例の「冤罪事件」の相手であった。率直なところ、僕はあのサイトでポイントを追加購入する意欲が、かなり薄れている。わりと気に入っていたサイトだけに、残念で仕方がない。僕ひとりが反旗を翻したところで、あちらさんは痛くも痒くもないのだろうけど、知ってしまった以上、僕は僕なりに小さくとも態度を示さねばならないだろう。
 
 願わくば、一日も早く、数多の登録チャトレが反旗を翻すことを祈りつつ……。


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ヒロイ