| 2003年11月20日(木) |
女は顔が命 /イク刹那にみるもの |
セックスで頂点に達するその瞬間、人は何をみているのでしょうか。累々と受け継がれた生命の起源を想う人などまずいないと確信できるのですが、目に映るもの、脳裏をよこぎるもの、それはどのような姿をしているのでしょうか。 男は視覚で奮い立ち、女は想像の世界に濡れる。以前オナニーのネタについて書いた際にも、そのような視点で性の違いを考えたことがあったのですが、視覚で燃える男のなかにも、タイプは幾つかあるように思えます。つまりオナニーで射精するとき、男は女のどこをみているかという分類です。 ウェブのアダルトコンテンツには、オナネタとなるものがおよそ無限大かとも思える量で展開されています。写真から動画、そしてライブ映像と、視覚を刺激するエッチネタには事欠かないのがウェブ世界でもあるでしょう。僕自身これまで、さまざまなソースをみて、その世界で活動する女たちとも言葉を交わしてきました。意外と数多く聞かれたのが、「男の人ってヴァギナとかすぐに見たがるし、見せてればそれでいいんでしょ」という類の発言でしょうか。当たらずも遠からじ、とは思いますけど……そう簡単に言われる男も悲しいなとも思います。 確かにヴァギナには不思議な魅力があります。これまで幾つのソレをみてきたなどと数えたこともないからわかりませんが、確かに固有の形態を持ち、「目は口ほどにものを言う」でもありませんけれど、ヴァギナに連想される女の姿というものはあるのだと実感しています。だからといって、ヴァギナだけみてれば満足するというものではないでしょう。少なくとも僕は、オナニーのその最後の瞬間に、ヴァギナを連想することはまずありません。 いよいよイクぞという瞬間には、僕は女の顔をみるのが大好きです。理由は幾つか思い当たります。快楽に酔いしれている女の顔を美しいと感じ、そこに言い知れぬ妖艶をみるからだとも思いますし、実際にセックスしているような視線、つまりは正常位で女の顔をみながら射精する瞬間と重ねている気もします。悶絶するその表情が、自身の愛撫や性技によるものだという自負心も、そこには隠されているかもしれませんね。 いずれにしても僕は、ヴァギナや乳首をみて射精するようなことはありません。皆無とはいいませんが、好んでしないということです。もちろんその過程には、体の隅々まで味わいつくす時間があるわけですが、最後の最後は、快感を露骨に浮かべる女の顔がいいですね。そう、セックスに際しては、女は顔が命だとすら僕は思います。 しかしそういう男がいる一方で、秘部にこだわる男がいるのも事実でしょう。まさか自分が挿入している最中に相手のヴァギナを覗き込もうとするとは思えませんが、目を閉じてそっとヴァギナに自身のペニスが挿入されているシーンを思い描いているかもしれません。恋人が挿入時に目を閉じていると気づいたら……それを疑ってみるのも一興かもしれませんね。責任は持ちませんけれど。 ヴァギナはペニスを受け入れ、乳首や胸は男を包み込む、そして顔は、男にすべてを許したことを教える最後の砦でもあるのでしょう。僕の記憶には覚えがないのですが、ですから無表情な女とのセックスは、とても味気ないように想像してしまいます。アダルト動画でそういう女を見かけた記憶はあります。やはり僕のペニスに反応はありませんでしたね。 さて、想像の世界に濡れる女という生き物は、はたして最後のその瞬間になにを思い浮かべるのでしょうか。自分が男であるだけに、そこのところは大きな謎です。あまり目を見開いている女の絵というのにお目にかかったことがないのですが、なかには男の生態を観察しつつ果てる女もいるのでしょうね。 きっと多くは、あまり意識してないという返答になるかと想像しています。感覚の世界に身を委ねる女だからこそ、絵的なものにこだわらないという気もしますし、本当にイクときには、そんなものに構ってられるかという方もいらっしゃるでしょう。なりふり構わぬ最後の姿を目の当たりにすると、それも真なりと思えるものです。男の立場の言い分ですけどね。 ただもしかすると、想像の賜物だけに、男以上に露骨な姿を想像しているという可能性もあるかと思いもします。それこそいきり立つペニスが脳裏をよぎったり、普段では思いも寄らない自分の淫らな姿に想いを馳せたり、およそその場のセックスからは想像つかない世界にいるのかもしれませんね。それも想像でしかないのですが……。 人形は顔が命と詠ったCMがかつてありました。それは人形の美しさを形容したものなのでしょうが、女が見せる刹那の顔の表情には、美しさを超越した何かが潜んでいるように僕には思えます。言葉や態度では表現しきれない心と体の奥底に眠る何かが、女の顔を通じて何かを訴えているようにもみえるんです。 ですから、枕で顔を隠したりはしないでください……お願いします。
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