今日の日経を題材に法律問題をコメント

2010年11月26日(金) 日教組とプリンスホテルの訴訟

 日経(H22.11.26)社会面で、会場の使用契約を解除され、教育研究全国集会の全体集会を開けなかったとして、日教組らがプリンスホテルなどに賠償を求めた訴訟の控訴審判決の記事が載っていた。


 東京高裁は、約2億9300万円の請求全額を認めた一審・東京地裁判決を変更し、約1億2500万円の支払いを命じたそうである。


 減額分で大きいのは、一審では約1900人の組合員ら個人の慰謝料合計約1億円を認めたが、控訴審では、「各組合員が精神的苦痛を負ったとしても、日教組が受けた損害に含まれる」として、認めなかったためである。


 理論上は控訴審の方が妥当のように思う。


 ただ、一審が組合員個人の慰謝料請求まで認めたのは、裁判所が使用許可の仮処分を決定しているのに、それを無視したプリンスホテルの悪質性を実質的に考慮したからではないだろうか。


 プリンスホテル側は「周辺住民などに迷惑をかけたくないという当社の苦渋の決断が一定の理解を得た」とコメントしている。


 しかし、一審の判決が理論的にやや無理があっただけであり、「一定の理解を得た」わけではないだろう。


 < 過去  INDEX  未来 >


ご意見等はこちらに
土居総合法律事務所のホームページ


My追加
-->