| 2010年11月16日(火) |
略式起訴(罰金刑)も起訴猶予もできないのではないか |
日経(H22.11.16)1面で、尖閣諸島での衝突ビデオが流出した事件で、流出させた保安官の逮捕を見送るという記事が載っていた。
逮捕を見送る理由は、証拠隠滅の恐れがないことと、被告人流出ビデオが「秘密」にいえるかに問題があるからとのことである。
しかし、私は、「秘密」性の問題よりも(「秘密」の要件は、流出させた時点では管理が厳格化しており、私は満たすと思う)、「職務上知ることのできた」といえるかどうかが最大のネックになるのではないか。
報道によれば、別の職員がたまたま海上保安大学校のパソコンに保存されているビデオ映像を見つけ、それを共用パソコンに保存していたものを、無断でUSBにコピーしたとのことである。
そうすると、「職務上知ることができた」とは言えないのではないか。
検察庁は、任意捜査のまま、略式起訴(罰金刑)や起訴猶予処分を検討しているとのことである。
しかし、略式起訴は、犯罪事実が認められなければならない。起訴猶予についても、犯罪事実が明白な場合であることが前提となる処分である。
このままでは、略式起訴も起訴猶予もできないのではないだろうか。(その場合には、犯罪の嫌疑不十分として不起訴処分となる)
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