| 2010年08月26日(木) |
握手券が『有価証券』? |
日経(H22.8.26)社会面で、アイドルグループAKB48のメンバーとの「握手券」を偽造したことに対し、東京地裁は、有価証券偽造・同交付罪の成立を認め、懲役1年6月、執行猶予3年の判決を言い渡したという記事が載っていた。
「握手券が『有価証券』といえるのか?」と奇異に感じるかもしれない。
実際、弁護側は「握手券に財産的価値はなく、有価証券に当たらない」として無罪を主張していた。
刑法の有価証券偽造罪の規定をみると「公債証書、官府の証券、会社の株券その他の有価証券」と規定しており、「その他の有価証券」が何かは条文上明らかではない。
ただ、判例は、「有価証券とは財産権を表彰した証券であって、証券上表示された権利の行使または処分のために、その証券の占有を必要とするものをいう」と定義している。
握手券はインターネット上のオークションでも売買されており、財産的価値はあるといえるから、握手券には財産権が表彰されているといえる。
また、握手券がなければ権利を行使することができない。
そうすると、前記の判例の定義に従えば、握手券は有価証券ということになる。
結局、握手券を有価証券とした東京地裁の判断は、これまでの判例に従った穏当な結論ということになる。
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