| 2010年08月18日(水) |
ブレーキ痕から速度を推定する数式について |
日経(H22.8.19)夕刊で、軽乗用車で歩行者をはねて死なせたとして、自動車運転過失致死罪に問われた事件で、津地裁は運転者に無罪を言い渡したと報じていた。
裁判では、被告の走行スピードが問題になったが、裁判所は「車両のブレーキ痕から直ちに(時速60キロの制限速度を超え)約80キロ出ていたとは断定できない」と判断した。
ある数式を使って、ブレーキ痕から自動車の速度を推定することはよくあり、司法研修所でも教わった。
しかし、ABSではタイヤがロックされないから、その数式がそのまま妥当しないと言われている。
また、その数式には摩擦係数を使うが、その数字はそれほど厳密ではない。
すちなわ、ブレーキ痕から速度を推定する数式は便利であるが、それを盲信することは危険であり、注意が必要であると思う。
冒頭の記事の裁判でも、その数式だけに頼らず、総合的に証拠を判断したのであろう。
|