| 2010年07月23日(金) |
神社の「御鎮座二千百年式年大祭」の奉賛会発会式で市長が祝辞 |
日経(H22.7.23)社会面で、石川県白山市の市長が、神社の関連行事で祝辞を述べたことが、政教分離を定めた憲法に違反するかが問題になった訴訟で、最高裁は、「政教分離原則に違反しない」として、市長の行為を違憲とした二審判決を破棄し、住民側の訴えを退けたと報じていた。
政教分離原則をどの程度厳格に解釈すべきかは、価値判断にかかわる問題である。
戦前の国家神道による苦い経験を重視するならば、政教分離原則を厳格に貫くべきであると考えるだろう。
しかし、行政が宗教行為とかかわり合うことは現実には避けられない。
そういった現実的なかかわり合いの必要性を重視するならば、政教分離原則は緩やかに解する方向になる。
最高裁は、現実重視派であり、政教分離原則を比較的緩やかに解釈している。
ただ、本件事案では、市長が神社の「御鎮座二千百年式年大祭」の奉賛会発会式で祝辞を述べたことが問題となったのであるが、この神社は多数の参拝客が訪れる観光資源であり、市長は地元来賓として招かれ、一般的な祝辞をしただけである。
そうすると、政教分離原則を厳格に解する立場からも、憲法違反とはいえないような事案であったように思われる。
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