日経(H22.7.16)夕刊で、郵便局会社近畿支社は、京都市内の郵便局で販売していた、坂本竜馬や妻おりょうの写真をカラーにした切手について、おりょうの写真が所有者の使用許可を得ていないとの指摘を受け、販売を中止したと報じていた。
興味深いのは、郵便局会社が「版権は印刷会社にあると考えている」と述べている点である。
ここで言っている『版権』とは何だろう。
おりょうを撮影した写真家が有する著作権の意味であれば、それは消滅している。
また、おりょう自身が有する肖像権も消滅している(肖像権の消滅期間については、著作権の消滅期間と同様に考えるのが有力である)。
したがって、『版権』の意味が、著作権や肖像権ということであれば、いずれも消滅している。
それゆえ、郵便局会社がいかなる意味で「版権は印刷会社にある」と言ったのかは興味があるところである。
なお、郵便局会社の責任が問題になるとすれば、著作権侵害ではなく、民法709条の不法行為責任であろう。
ただ、この件では郵便局会社に過失はないようであり、不法行為責任もないのではないだろうか。
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