今日の日経を題材に法律問題をコメント

2010年06月03日(木) 労働審判で異議を申立てるのは慎重に

 日経(H22.6.3)社会面で、景気悪化などを理由に内々定を取り消された学生が会社を訴えていた事件で、福岡地裁は、「内々定を得た学生が採用に期待するのは当然」として、会社に195万円の支払いを命じたという記事が載っていた。


 1人約100万円の賠償額ということになる。


 この事件では、労働審判で会社は175万円の支払いを命じられているが、会社がそれに異議を申し立て、民事訴訟に移行していた。


 学生に内々定を出したのは7月で、わずか2か月後の9月に内々定を取り消しているから、それだけ考えると175万円という賠償額は少々高い気がする。


 それゆえ、会社が労働審判に異議を出した気持ちも分からないではない。


 ただ、異議を申し立てて民事訴訟に移行しても、結論が変わることはあまり考えられない。


 実際、この事件でも民事訴訟で結論は変わらないばかりか、むしろ賠償額が増えているくらいである。


 労働審判で異議を出すのは慎重であるべきと思う。


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