今日の日経を題材に法律問題をコメント

2010年01月22日(金) 足利事件の取り調べ録音テープの内容

 日経(H22.1.22)社会面で、足利事件の再審公判において、菅谷さんの取り調べた際の録音テープが再生されたという記事が載っていた。

 そこでは次のようなやり取りがある。


 検事「当時、上は何着てたかね」

 菅家さん「上は、セーターだと思うんですけど」

 検事「何色の?」

 菅家さん「色は、ちょっと、わかんない……」

 検事「カーディガンではなくて?」

 菅家さん「カーデ、カーディガン着てたと思いますけど」


 これを聞くと、菅谷さんが着ていた服について、「セーターではなくカーディガンである」と誘導していることが分かる。

 おそらく、目撃者が「犯人はカーディガンを着ていました」と証言しているのだろう。


 このように供述すると、供述調書での途中のやり取りは抜きで「その時私はカーディガンを着ていました」という調書になる。

 そして裁判では、「供述は具体的であるから、信用性がある」と評価されるのである。


 かといって、検事の取り調べに違法があるとは言えないだろう。

 というか、オーソドックスでむしろまともな方ではないかと思う。


 それだけに、取り調べを後に検証するために、とくに供述した経緯を確認するために、取り調べの可視化が必要だろうと思う。


 < 過去  INDEX  未来 >


ご意見等はこちらに
土居総合法律事務所のホームページ


My追加
-->