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2006年05月20日(土)
『夫よ!あなたがいちばんストレスです』

「本の雑誌」(本の雑誌社)2006.6月号の特集記事「他人には言えないひみつの一冊=本誌読者11人のひみつ」より。

(小林小織さん(会社員+2児の母+妻)のひみつの一冊)

『夫よ!あなたがいちばんストレスです』(村越克子著・河出書房新社)

 それはずばり、「夫よ、あなたがいちばんストレスです」です。妻の立場となった人は必ず、一度は思うことだと思います。なぜ妻となっただけで、夫の母親にはなっていないのに、大の大人の面倒を見なくてはいけないのか。など、ふつふつと湧き上がってくるのを文字にしてくれてありがとうと思っています。しかし、こんな私でもどこか小心者で、普段は本に本屋さんのカバーはかけないのに、それだけはかけて本棚のすみにしまってあります。(でも捨てずにいるところが、また苦しいところです)】

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 ああ、もし僕が家の本棚に、カバーのかかった「夫よ、あなたがいちばんストレスです」を発見したら、かなりショックを受けると思います。それこそ「家庭崩壊の危機」とか悩みそう。
 本好きの人には分かっていただけると思うのですが、「その人がどんな本を読んでいるのか?」というのって、けっこう、重要な情報ですよね。興味を持っていることとか、逆に、「自分に何が足りないと考えているのか」というのは、その人が読んでいる本に顕れるような気がします。
 初めて友人の家に行ったときに、その「意外な趣味」に内心驚いてしまうようなことも少なくありません。
 しかし、それって逆に、誰かと一緒に生活していたりすれば、読んでいる本で、いろいろ勘繰られてしまうこともありえるのですよね。
 一時期流行った「話を聞かない男、地図の読めない女」なんて本が本棚にあれば、「僕が話を聞いてくれないと思っているんだな」なんて考えてしまいますし、配偶者が本棚に「失楽園」とか「愛の流刑地」をカバーをかけて置いていれば、「そんなに欲求不満なのか…?」とか思いそうです。それこそ、読んでいる本人は、単に「流行っている本だから、一度読んでみようか」なんていう軽い気持ちで買ったものだとしても。ミステリを読んでいる人がみんな殺人をやろうとしているわけないというのはわかるのだけれど、こういう身近な題材の本となると、なかなか「所詮、本は本」と悟ったりはできないのです。男なんて、自分がエロ本を読むときには何も考えていないものなのに、恋人がレディースコミックを読んでいると、「俺に不満でも…?」とか、思い悩んでしまう生き物だし。
 ほんと、「何を読んでいるのか」っていうのは、意外と「見られている」ものなんですよね。「愛の流刑地」とかの場合は、「不倫願望」だけでなく、その人の「センス」も不安になりそうですけど。