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2005年12月01日(木)
ネコとイヌとどちらが可愛いか?

「とらちゃん的日常」(中島らも著・文春文庫)より。

【おれは事務所のとらちゃんの他に、自宅でネコ二匹とイヌ一匹を飼っているが、ネコとイヌとどちらが可愛いかと尋ねられたら、これはちょっと難問だ。寒い雪のちらつくような日に、ストーブのそばでうつらうつらしているネコたちを見ると、ああほんとにネコっていいなあと思ってしまうが、これはやっかみが半分だから、可愛いという感情とは少しはなれているかもしれない。ネコはいつもつんとしていてヒトの介在が許されないところに好感が持てる。
 逆にイヌの方)うちのイヌはシェットランド・シープドック)は、これはもう際限なくなついてくる。可愛い。が、そこにイヌとヒトとの報酬体系のようなものがかいま見えたりして、ちょっとなあ、と思うこともある。愛情に対していやしい、とでも言っておこうか。
 結局ネコとイヌとどちらが可愛いのかというのは設問自体がナンセンスなのであって、それは自分の娘と息子とどちらが可愛いか、と問われるのに似ている。答えようがないのだ。】

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 あなたはイヌ派?ネコ派?って、けっこうよく聞かれますよね。動物そのものが嫌いだという人たちを除けば、どちらかというと、というのを含めて、人は「イヌ好き」か「ネコ好き」に分かれるような気がします。
 僕は実家でイヌを飼っていたこともあって、「どっち?」と問われれば迷うことなく「イヌ!」であり、あの気まぐれで人になつかないネコに比べて、尻尾を全力でブルンブルンと振り回して親愛の情を示してくれるイヌという動物は、なんてかわいいのだろう、とずっと思っていたのです。もちろん、今でも、イヌ好きなんですが。
 でも、僕も年をとるにつれて、「ああ、ネコもいいな」と思う機会が増えてきたような気がします。確かに「やっかみ半分」なのですけど。
 そして、このらもさんの文章を読んで、イヌに対して抱いていた「人間の長年の友だち」としての素晴らしさとともに、「報酬体系」なんてものについても、あらためて考えさせられました。先日「トリビアの泉」で、「雑種のイヌは飼い主の危機を救うか?」というのをやっていたのですが、実際に飼い主を救ったイヌはおらず、みんな逃げまどうばかり。ああいうのを観ると、「所詮、訓練の効果とか、報酬体系なのかなあ」と思わずにはいられません。いやまあ、そういう「正直さ」も、それはそれで可愛くもあり。

 ちなみに、らもさんの愛猫「とらちゃん」のことを、らもさんの長年の盟友であり、らもさんのマネージャーでもあったわかぎゑふさんは、とらちゃん(メス)と中島らもさんのことを、こんなふうに書かれています。
(とらちゃんは、わかぎさんのお母さんの家の1階にある「中島らも事務所」で飼われているうちに、すっかりわかぎさんのお母さんのほうになついてしまったそうです)
【ところで……中島社長はこのとらちゃん日記を書いているが、すっかり母の猫になった彼女のことを分かっているのだろうか?
 最近の彼をみてると、お姫さまが赤ちゃんのときにお世話をしたじいやという感じがする。ちょっと哀れだ。】
 確かにかわいそうな気もしますけど、それでもお父さんというのは、娘がかわくてしょうがないんですよね、きっと。