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2005年11月15日(火)
「トレビの泉」のトリビア

日刊スポーツの記事より。

【ローマの観光名所「トレビの泉」に投げ込まれた硬貨を、清掃業者の社員が定期的に持ち帰っていたことが分かり、ローマ市警は14日、横領容疑で18〜50歳の男4人を逮捕した。4人は捕まった際に総額1200ユーロ(約17万円)の硬貨を隠し持ち、年間で11万ユーロ(約1500万円)以上を稼いでいたとみられる。
 硬貨は毎日、清掃業者が回収し慈善団体に寄付することになっているが、4人は一部を掃除用具などに隠して着服していた。慈善団体は地元紙に「観光客が減っていないのに、寄付金が最近減ったので不思議に思っていた」と話している。
 トレビの泉は映画「ローマの休日」や「甘い生活」の舞台にもなった。背中越しにコインを投げ込むとローマに戻って来られるという言い伝えがあり、連日多くの人でにぎわっている。】

ちなみに、トレビの泉とは、こんなところです。

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 あの、オードリー・ヘップバーンの「ローマの休日」にも登場した(というか、そのおかげで一層有名になった、という面もあるのですが)「トレビの泉」、背中越しにコインを投げ込むとローマに戻ってこられるという言い伝えとともに、日本でもよく知られている観光スポットです。僕自身は一度も訪れたことはないのですが、「行ってみたら何の変哲もない泉だった」という話もよく聞きますけど。
 でも、「投げ込まれたコインは、どうなるのか?」というのを、僕はこの記事ではじめて知りました。日本の神社仏閣などでは、当然「神仏に捧げられたもの」ですから、お賽銭はその施設のものとなるはずなのですが、「トレビの泉」の場合は、泉の周りにさまざまな神の像が立ち並んではいるものの、それはあくまでも「飾り」であって、宗教的な意味あいはほとんどなく、「ローマ水道の末端部のひとつ」でしかないのです。
 となると、そこに投げ込まれた、たくさんのコインは、ローマ市の収入になったりするのかな、と思いきや、慈善団体に寄付されていたのですね。確かに、それがいちばん理想的な形なのかもしれません。投げ込んだほうとしても、それなら、悪い気はしないでしょう。
 この不届きな「賽銭(じゃないのか)泥棒4人組」、よく17万円ものコインを隠す場所があったと思います。もしからしたら、代々受け継がれたノウハウみたいなのがあるのでは?と勘ぐってしまいたくなるくらい。そもそも、「一部を清掃用具などに隠して着服」というレベルで年間1500万円以上荒稼ぎできるのですから、これはもう、かなりオイシイ仕事だったのでしょうし。
 それにしても、一部で1500万円ということは、1年間の総額では、ものすごい金額があの泉に投げ込まれているんですねえ。せっかく「またローマに来ることができますように」と泉にコインを投げ込んでも、その日のうちに回収されてしまうのでは、なんとなく御利益も薄いような気しますけど。
 ところで、あれって、みんな誰に「ローマに戻ってこられるように」お願いしているんでしょうか?
 やっぱり、オードリー・ヘップバーンなのかな。