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2005年03月30日(水)
愛・地球博会場に持ち込めない「危険物」

共同通信の記事より。

【愛知万博(愛・地球博)会場への飲食物持ち込み禁止に入場者らから不満が相次いでいる問題で、小泉純一郎首相が制限の緩和を検討するよう経済産業省に指示、同省と万博協会が協議を始めたことが30日、分かった。
 経産省博覧会推進室は「弁当については緩和の余地があるが、飲み物については安全上の問題から難しいのではないか」としている。
 推進室によると、万博会場への弁当持ち込みは食中毒防止のためで、遠足で引率者がいる場合などを除いて原則禁止。ペットボトルや缶、瓶入りの飲み物は危険物を持ち込まれないようテロ対策として禁じている。
 小泉首相の指示は29日夜、官邸から推進室に伝えられたという。】

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 先週末の予想来場者数45万人に対して、実際は15万人など、「盛り上がっていない」と言われている愛知万博。それでも僕などは、「人気パビリオンは3時間待ち!」なんていう話を聞いただけで、「それはちょっと人大杉…」とか考えてしまうのですが、この「弁当持ち込み禁止」というのも、評判を悪くしている一因のようです。こういうイベント会場の食べ物は、「高い」「まずい」「遅い」というのが定説でもありますし。
 しかしながら、考えてみれば、某福岡ドーム(今はYahooドーム)でも、「飲食物持ち込み禁止」になっているのですから、主催者側の裁量の範囲なのかもしれません。実際、野球観戦の場合には、ビンとか缶というのは投げ込まれたら危険だし、そういう「飲食物の収入」というのも、ゴミの処理などをしなければならない主催者側としては、「貴重な収入源」なのかもしれませんから。とはいえ、Yahooドームで、このような「実験」をされた方もいらっしゃいますし、スタジアムに比べたら、万博会場は滞在時間も長いから、「行く前か行った後に食べればいい」というわけにも、なかなかいかないでしょう。「解禁」してしまうと、そのゴミの処理にかかるコストも凄くなりそうではあるんですけど。これからの季節は、食中毒のリスクが高いのも確かだし。
 しかし、この「テロ対策」という理由は、なんだかちょっと「本気か?」とつい考えてしまうのです。その言葉をオールマイティに解釈しすぎてないかな、って。本当にテロをやるつもりなら、弁当箱の中にだって、何でも入れられるはずなのに、あえて「飲み物」に限定するのも、なんだかおかしな話ですし、そこにはやっぱり「利権」が関与しているのかもしれません。
 それより、「運営やゴミ処理のコストがかかるので」というほうが、理解しやすいような気もするのですが、「そういうのは入場料に含まれてるだろ!」と言われたら、どうしようもない面もあります。

 それにしても、僕が年を取ってしまったせいなのかもしれませんが、「万博」というものに対する興味は、僕が子供のころに伝聞したり、体験したりした「ポートピア」や「つくば万博」などに比べたら、はるかに減退してしまいました。あのころ観た「最新映像」は、今ではそんなに珍しいものではなくなったし、根本的に「これ以上の技術革新」を目の当たりにしたい、というような欲求は、僕にはもうあまりないのです。見えないところで進歩していっているんだろうけど、僕自身は対応しきれていません。少なくとも、2時間行列に並んでまで観たい、とも思えません。「どうせそのうちプレステ4くらいで、同じことができるようになるんだろうし」というような、技術への「慣れ」とでも言えばいいのでしょうか。
 マンモスとかには、心惹かれてみたりもしているんですけどねえ。

 たぶん、行ってみればけっこう面白かったりもするんじゃないかなあ、とも思うし、今までのパターンでは、「盛り上がっていない」はずが、開催の終わりが近づくにつれて、「やっぱり観ておこう」という人が増えてくるのではないか、と僕は考えています。だから、「行くなら今のうち」なのでしょうけどね、本当は。だって、「まだずっとやってるし」って言うけれど、夏休みだと同じ2〜3時間でも、炎天下に並ばなければならなくもなるでしょうから。

 でもなあ、小泉首相の鶴の一声でなんとなかるのであれば、某浦安ネズミ屋敷とかも、どうにかなるんじゃないかなあ、と思わなくもないし、逆に、ネズミ屋敷のほうは、「飲食物持ち込み禁止」でも、今さら誰も問題にしないのだから、結局は「コンテンツがつまらないから、こんなクレームが出るのだろうか?」と思わなくもなりません。まあ、2時間も行列に並んだら、誰でも文句のひとつも言いたくなるとは思うのだけど、並ばずに観られたら、それはそれであんまり面白く感じなかったりもするんですよねえ。