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| 2003年12月01日(月) ■ |
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| t.A.T.u.最後の晩餐 |
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スポーツニッポンの記事より。
【ロシアのデュオ「t.A.T.u.(タトゥー)」が30日、東京ドームで行う予定だった日本初コンサート(12月1、2日)の公開リハーサルをドタキャンした。ジュリア(18)とレナ(19)の二人が滞在先のホテルから出てこなかったためで、関係者も「詳しいことはわかりません」と困惑顔。約50人の報道陣からは「またか…」とため息が漏れた。
ただ、ドタキャンの発表前にバックバンドのメンバーが会場を去ったり、主催者である日本テレビが、控室でカメラを回し、報道陣の表情を撮影するなどの行動も見られ、一部からは「やらせではないのか!」との怒りの声も上がった。
今回の公演のチケットは10万枚用意されたが、半分の約5万枚しかさばけていない。危機感を感じた主催者側が、話題づくりのために“やらせ”をやったと疑う声が出てもおかしくはない状況だった。】
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このニュースを聞いた人のうち9割くらいは、「ふーん、またキャンセルね。あっ、そう」ということで、次のことに頭を切り替えたと思います。僕もそうでした。 ちょうどこの文章がアップされるくらいに、タトゥーの東京ドーム公演が始まる予定なのですが、はたして無事彼女たちはステージに立つのでしょうか? 今回のコンサートは、「チケットが売れない!」とか「ネットオークションでチケットが一枚250円で叩き売り!」とかいうような暗いニュースばかりが聞こえてきて、まさにタトゥーの斜陽を感じてしまいます。 ほんと、ドタキャンとかやってることは全く前の来日と同じなのに、世間の関心は、薄くなりまくってますからねえ。
しかし、彼女たちのデビューアルバムが発売されたのは、調べてみたら今年の3月5日、なのです。このわずか9ヶ月の間に、人気絶頂からのこの凋落ぶり。もし、あの「ミュージックステーションドタキャン事件」の頃にタトゥーが東京ドーム公演をやっていたら、それこそ即日ソールド・アウトだったのではないでしょうか?それが、わずかな間に250円なんて…
もっとも、このタトゥーの人気凋落の裏には、メディアの強力なバッシングの影響もあると思われます。連日「チケットが売れてない」とか「叩き売りされている」なんていう記事を読んだら、みんな「もうタトゥーの時代は終わったな」という印象を受けるでしょう。流行りモノの場合には、「タトゥーを観に行くなんて、恥ずかしい」という気持ちにすらさせてしまうかもしれません。 僕は、250円だったらちょっと観てみてもいいかな、とか思いますけどね。
それにしても、人間の「消費する力」というのは、相変わらず凄いものですね。 今年だけで、どれだけの流行が燃えつきていったことか… あまりに流行しすぎると、後からその対象が恥ずかしくなってしまうことは、「たまごっち」や「なめ猫」などが証明しています。 ダンディ坂野だって、「ゲッツ!」を何年もやり続けていたのに、逆に一度大ブームになってしまえば、後に残るのは「もう飽きた」という声だけになるわけで。
もっとも、商品や芸能人などは、基本的に「消費されるためのもの」ですから、誰にも見向きもされずに消えていくよりは、短くても人々の心に残るような存在になれるということは、ものすごく幸運なことなんでしょうけどね。
それにしても、タトゥーの消費され方の速さは、「大食いコンテスト」の食べ物のような感じ 売れてれば「自己主張」で、売れなくなったら「ワガママ」だもんなあ。
せめて、今日と明日のドーム公演くらいは、「それでも観に来ている人々」の前で、素晴らしいステージを魅せてもらいたいけれど。
なんとなく、これが最後のような気がしますし。
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