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| 2003年01月06日(月) ■ |
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| 中高年層のための「セブン・イレブン」 |
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毎日新聞の記事より。
【コンビニ利用客の主役が若者から中高年へと変わり始めている。セブンーイレブンの40歳以上の顧客は90年2月末の20%から02年2月末に33%に増え、ファミリーマートでも30歳以上が53%になった。若いころからの利用者が通い続けているほか、商品やサービス拡充で、高齢者も利用し始めているようだ。各社はこうした年齢層の開拓に力を入れている。
ローソンは店頭端末で人間ドックの申し込みができるサービスが人気で、00年6月の開始当初の5倍程度に伸びている。生活習慣病などの検診が自宅で簡単にできるキットの申し込みも好調という。
セブンーイレブンは、テレビCMに女優の吉行和子さん(67)を起用。若者だけの店ではないことを積極的にPRしている。02年10月から販売しているヘルシー志向の野菜発芽玄米弁当も中高年に人気で、「最近では、店がお年寄りの井戸端会議の場にもなっている」と変化を指摘する。】
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僕のコンビニ初体験は、大学に入ってすぐの頃でしたから、いまから13年くらい前になります。もっとも、その当時、九州の人口約20万人弱の地方都市では、コンビニエンスストア自体がものめずらしく、今とは違って営業時間も文字通りの「セブン・イレブン(7時開店、23時閉店)でしたけれど。 ちょうど20歳くらいのとき、24時間営業のコンビニが大学の近くにできました。これはもう、生活習慣を変えるくらいのパワーがあったのです、ほんとうに。 それまでは、夜中にプリンが食べたい!と思っても、冷蔵庫に入っていなければ明日の朝まで待たなければいけなかったものが、「コンビニに買いに行く」という選択肢ができたわけですから。高校生が台所で残り物を盗み食いする、なんて光景は、コンビニの普及によって壊滅したに違いありません。 一昔前は、残った味噌汁とかをすすったりしていたものなのに。
コンビニの登場とともに一人暮らし歴を送ってきた僕のような人間にとっては、まさにコンビニは家の台所のようなものだったのです。 しかし、この記事を読んでいて、僕が一番ショックを受けたのは、「若いころからの利用者が通い続けている」というところなのです。 ああ、まさに自分のこと。そして、僕ももう若くはないのだな、と。 31だから、当然なんだけど。
先日、紅白歌合戦に演歌歌手が激減したことについてコメントを求められた北島三郎が「寂しいねえ、演歌がないと年を越せないよ」と発言したことに対して、僕は「もう演歌の時代じゃないのに、いつまでも演歌がないと寂しいとか言ってもねえ…」と思ったのです。 しかし、僕が古くさいと思っていた演歌は、確かに今のところ時代の波にさらされていますけれど、よく考えてみれば中島みゆきのようなポップスやサザンオールスターズのようなロックが、今の大人たちの演歌のような存在になっており、それを支えているのが僕たちなのではないかと。 自分たちにとってリアルタイムで若者文化であることも、時代の変化によってオールディーズになっていってしまう、それもまたひとつの現実。
コンビニは若者が利用するところだ、という概念も、きっと過去の思い込みであり、僕たちが利用している時点で、もうコンビニは若者だけのものではないのでしょう。 考えてみれば、広くない店内で生活必需品のたいていのものが揃うというコンビニは、若者よりも足が弱った高齢者により適した買い物の場であるような気もしますし。
本当は、吉行和子さんのCMよりも、店の前で怖いお兄さんたちがたむろするのを止めてくれれば、もっと利用しやすくなるとは思うのですが。
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