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| 2002年12月22日(日) ■ |
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| “痛みは一時、映画は永遠” |
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「シティ情報ふくおか・No.581」P141の映画「ギャング・オブ・ニューヨーク」のマーティン・スコセッシ監督とレオナルド・デュカプリオの来日記者会見の記事より。
【記者「撮影でキャメロン(・ディアス)にたくさん叩かれたそうですね。 レオ「この映画のラブシーンは、とても情熱的で、頬を叩かれながらだったんだ。何度も撮影したので、何度も本気で叩かれたよ。以前仕事をしたマイケル・ケイトン・ジョーンズ監督の“痛みは一時、映画は永遠”という言葉を思い出しました。】
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今週末から公開されている「ギャング・オブ・ニューヨーク」。マーティン・スコセッシ監督は、この映画の企画を1971年に立ち上げたのですが、ついに完成と思いきや同時多発テロで公開延期など、紆余曲折があった映画のようです。 この映画の主演は、レオナルド・デュカプリオとキャメロン・ディアスという当代きっての人気俳優なのですが、今回来日した「レオ様」のインタビューの一説。 この映画、僕も予告編を観たのですが、テーマは「暴力的な恋愛」だそうです。 このデュカプリオとキャメロンとの絡みのシーン(力で押し倒そうとするレオに、きついビンタをお見舞いするキャメロン。でもレオは一歩も引かず、やがて二人は絡み合っていく…)、確かに、かなりの迫力。しかも、このビンタシーンは、10数回撮り直されたそうで、レオ様にとっても、印象深いシーンだったようです。確かにリアル。 しかし、リアルであるということは、本気でビンタを食らわしているということで、キャメロン側も「すっかり手が痛くなっちゃった…」と言っているくらいですから、叩かれるほうの辛さは推して知るべし、ですね。
「痛みは一時、映画は永遠」といえば、前に、ロバート・デ・ニーロが老人役をするときに、歯を全部抜いたという話を聞いたことがあります。 また、過激なダイエットや危険なスタントなど、いい作品を残すために命を懸けるひとたちというのが、映画という文化を支えているのでしょうね。
しかし、考えてみれば、「永遠」が保証された文化や芸術なんて、どこにもないのです。 人類の記憶なんて、たかだか数千年単位のもの。 それでも、「永遠を信じようとして、人間はものを創っていく。 ちょっとだけ、せつない話。
まあ、キャメロン・ディアスになら、殴られたっていい!って男は、けっこういるのかもしれないのですが。
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