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2002年08月03日(土)
2002年8月3日。


「シティ情報ふくおか No.571」 元ちとせさんのインタビューより抜粋。

【元ちとせ「東京へ来て、奄美では感じられなかった「日本」という風を感じます。桜とか、すごい高いビルの谷間にある古い家とか。東京には一生行かないって思っていたんですけどね。だってテレビでは、怖いところばっかり見せるじゃないですか。行ったら3日くらいで殺されるかも、って思っていました(笑)。」】

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 確かに、東京って危険なイメージがものすごくありますよね。とくに地方から来た人にとっては。僕も、何度か行ったことがあるのですが、あの人の多さとティッシュペーパーを配る人や客引きの数には驚きました。でも、一概に東京は怖いところかと言われると、それもどうかな、とは思うのですが。まあ、テレビの「警察24時」とかを見てたら、物騒な印象が強くなるんでしょうけど。
 でも、僕も都会に行ったときには、とりあえず油断しないようにとは考えています。なんだか、歩いている人みんなけっこう怖いもんなあ。さすがに、3日で殺されるとまでは、覚悟を決めてはいませんが。
 このインタビューを読んで思うのは、僕たちが「古きよき日本」と感じている場所っていうのは、実は自分が普段住んでいるところとの比較で、ということなんだなあ、というところです。元さんは奄美出身で、もちろん日本国民ですが、独特の文化をもっている地方ですから、「日本」というのは、異国情緒を感じる場所なのではないでしょうか。
 田舎の人は、別に古い家を観ても「日本らしいなあ」というようには感じないでしょうし、「文化」というのは、やはり他の価値観との衝突によってしか、実感しにくいものなのかなあ、と。
 でもなあ、田舎には田舎の「閉鎖性」という障害がありますから、命の危険は少ないにしても、必ずしもよそ者にとっては、都会が物騒、田舎は平和、ということはいえないと思われます。
 たとえば、キャンプ場で「自然の中っていいわあ」という人が、蛇を見つけたとたんに「なんでキャンプ場に蛇がいるのっ!」と怒るようなもので。