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2002年07月24日(水)
2002年7月24日。

【サンケイスポーツの記事より。

22日付のワシントン・ポスト紙は、北米ツアー中の日本の女性2人組歌手、PUFFYのワシントン公演について「作詞・作曲はプロデューサー任せで、演奏できる楽器もハーモニカのみ」などと酷評。「日本ではマドンナ並みの人気バンドも、米国では通用しないだろう」と評した。

 共同電によると、PUFFYは、初の北米ツアーでニューヨークやロサンゼルスなど全米とカナダの11都市で計13公演を行う予定で、ワシントンでは19日に公演を行った。各会場は満席となるなど上々の人気を集めている。

 記事はPUFFYの曲がビートルズに酷似していると指摘。日本やアジアで大ヒットした「アジアの純真」や「これが私の生きる道」の英訳の歌詞を「意味不明」と切り捨てた。】

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 まさに酷評。でも、「アジアの純真」や「これが私の生きる道」って、日本語でも「意味不明」だと思うのですが。パフィーの魅力は、その意味不明なところにあると思うのですが、評論家が、自分のわからないものを酷評するという傾向は、洋の東西を問わないようです。
 この話を聞いて思い出したこと。
ビリー・ジョエルの名曲「オネスティ」は、母国アメリカでは全然人気がない曲なのですが、日本では絶大な支持を受けています。
 ビリー・ジョエルは、そのことを非常に喜んでいるのだとか。
“Honesty is such a lonely word. Everyone is so untrue”
日本語に訳すと、「誠実さとは、なんて虚しく聞こえる言葉なんだろう。みんな、不誠実に生きているのだから」といった感じでしょうか。
 でも、考えてみると、全編こんなヘビーな内容の曲を自分のよくわかる言葉で歌われたら、けっこう引いてしまうと思うのです。「まあ、そりゃそうなんだけど…」という感じ。
 それが、日本人にとっては、言葉の壁がワンクッションになって、受け入れられやすくなるんじゃないでしょうか。確かにいい曲ではありますし。
 だって、日本語で「誠実〜って、なんて虚しい言葉なんだ」と歌われたら、ちょっと聴いててリアクションに困ってしまう。
 パフィーのお二人は、評論家のことなんか気にせずに、「わたしの生きる道」を堂々と歩き続ければいいと思います。むしろ、妙にアメリカ文化に迎合するより、そのほうが受け入れられる可能性が高いんじゃないかなあ。
 たぶん、アメリカ人のファンも「このわけわかんなさがいいんだよ」と思っているはず。