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2009年02月28日(土)
暁カップリング論・2

忘れた頃にいつかの続き(お約束)。
「1」に比べたぎる愛は希薄なものの、何となく自分の中で確定して来た暁カップリングについて。

●ジョフレ×エリンシア
……や、蒼炎やらずに暁やった人間がここを公認カップリングだと勘違いしても罪はないと思う。強いて言うなら蒼炎やらずに暁やってしまう事自体が罪なのか。
いや、何かもう、あそこまでやってくれるなら別に意地張って別のカップリングに行かなくてもいいんじゃないかなあ、という気がします。姫と騎士だし。ジョフレの不幸体質が何ともし難いけど(笑)。
お幸せに。

●ツイハーク×イレース
ここはこれで突っ走っていいんじゃないかと思いつつ、長いこと自分の中で妄想の方向性が定まっていなかったのですが、冬コミで買った18禁同人誌でツイハークのイメージがすとんと纏まったので、今後はそっちで行こうかと思います。
つーかFEの剣士でただひたすら爽やかな美形なんて扱いにくいこと山の如しだ。美形な剣士なら無口で陰気か中身は3枚目かのどっちかだと相場は決まってるだろ!

●トパック×サナキ
サナキのカップリングが私の中で難産でした。いや別に全てのキャラにカップリングを当てはめなくてもいいんだけど、だってサナキ可愛い可愛い可愛いじゃないですか!!(3回言った!)
アイク・セフェラン・ゼルギウスと言った辺りをあれこれ見て回りましたが、その中ではトパックが一番私的にいいとこ来たかなあ、と思ったので暫定。もっとおすすめのカップリングがあったら教えて下さい。
サナキがめっちゃ可愛いカップリングものとかを読みたい。

●アイク×セネリオ
……や、あの、10年以上前にフィンアイにハマってからというもの、FEではほとんど男女カップリングでしか妄想して来なかった私ですが……。
もうこいつだけはこれでいいんじゃないかと。好きにさせてやればいいんじゃないかと。余計な口出しはしない方がいいんじゃないかと、諦めた次第です。本当に好きなようにすればいいよ……。
と言うか、蒼炎ではエリだのレテだのとも支援があったらしいのに、暁ではほとんどなかった事にされてエンディングは男としか変化しない主人公・アイク。何ですか、ゴツくなったらいきなりホモが公式推奨なんですか(暴言)。

以下、まだカップリングが定まらない人達。
●ミスト
どうも王道のボーレがしっくり来ない。ヨファかな、ヨファかなー?て感じ。

●ネフェニー
キャラはすごく好きなので上手いことカップリング妄想出来るといいんだけど、原作でこれといった方向性が示されておらず。アイクとかシノンとか、ネットにはあるんですが。うーむ。
個人的には今のとこツイハークなら展開が思い付くんだが……。


こんなとこでしょうか。
また何かあったら書くかも知れません。



2009年02月16日(月)
そんな話を書いています

「あのさあ、自分で書いといて何なんだけど」
「何?」
「シノンがワユの胸を『揉み心地が今ひとつ』って言ってんのがムカつく」
失笑されました。

でもまだ完成したところでアップするかどうかの決心すら付いていない(ていうか完成の目処も立っていない)。



2009年02月14日(土)
突然キュエス劇場(有限実行)

「キュアン様!」
 青空の下に、その高い声の主が立っている。
 …いや、走って来ている。小柄な少女は、柔らかそうなスカートの裾を翻しながらまっすぐこちらに駆けていた。
 陽の光を浴びて輝く髪と肌。
 息が弾んでいた。
「キュアン様! 良かった、お探ししてたの!」
「…エスリン。私を?」
「ええ!」
 にっこりと、微笑む。
 可愛らしいその少女は、親友シグルドの妹姫だ。年は確か十か十一かで、無邪気に笑う表情はまだまだ幼い。
 時折こうして、兄を訪ねてこの士官学校へやって来る。キュアンとももう見知った仲だった。
 一度エスリンに笑顔を返して、キュアンは控えめにたしなめる。
「…エスリン、前にも叱られただろう? ここは外部の人が入って来てはいけない区域だよ」
「だって! キュアン様にお会いしたかったんですもの!」
「…仕方ないな。シグルドが心配しているよ」
「兄上にはもうお会いしたからいいの!」
 けろりと言い放つ少女に、キュアンは苦笑した。
 明るく活発で、いつも何か楽しい事に瞳を輝かせている。シグルドは「せめてもう少し大人しくなってくれないものか」と溜息を付くが、キュアンはいつまでもこのままでいて欲しいと思っていた。
 天真爛漫。そんな言葉が良く似合う。
 太陽のような少女。
「あのね、これ、キュアン様に!」
 そう言って、エスリンは小さな包みを取り出した。
 緑色のリボンが結ばれた小箱。受け取るとまた嬉しそうに笑う。
 開けていいのかと尋ねると、「ええ、是非!」と迫られた。
 …むしろここで開けなければ機嫌を損ねてしまいそうだ。
「…これは……チョコレート?」
「ええ! キュアン様に差し上げたいの」
「そうか、それは……ありがとう…?」
 その意味がわからず、キュアンは曖昧な礼を述べた。
 女の子なら喜ぶかも知れないが、男は皆が皆甘党という訳ではない。現にキュアンは甘いものはどちらかと言うと苦手で、特に必要がなければ口にしようとも思わなかった。
 もっともそれは、エスリンの知らない話。
 ただ単に、自分の好きなものを好意で贈ってくれたのかも知れない。
 そう思ってもう一度礼を言ったのだが、エスリンは何故か不満そうに眉を寄せてこちらを見上げていた。
「もう! キュアン様ったらご存知ないの?」
「え……え?」
「今日は、女性から男性にチョコレートを贈る日よ! 兄上といい、男性って本当に無頓着なんだから」
 ぷりぷりと怒り出したエスリンに、キュアンは困ってしまった。
 どうやらエスリンの話によると、今日は『女性から身近な男性へチョコレートを渡す日』らしい。肉親や友人や、お世話になった人などに贈ったりするそうだ。
 更に想いを寄せる男性に渡して、その場で食べてもらえば恋が叶うと言う。この辺りになると色々と胡散臭くて、キュアンとしてはどうかと思うがエスリンの好きそうな話だとも思った。
 恐らくは、街で流行っているお遊びなのだろう。
 エスリンはどうした訳かそういう遊びが大好きなのだ。
「そうか、それなら……ありがとう、エスリン」
 キュアンがそう言うと、エスリンは簡単に機嫌を直して微笑んだ。
 その姿を純粋に、可愛いな、と思う。キュアンには兄弟がいないが、シグルドやエルトシャンの話を聞くにつけ自分にも妹がいればと羨ましかった(弟のように思っている存在がいるにはいるが、また別問題だ)。
 エスリンは素直で前向きで、一緒にいればこちらまで元気を分けてもらえるような気がする。
 こんな子の傍なら、きっと落ち込む暇も悩む隙もないだろう。
「…それでね、兄上と、あとエルトシャン様にもお渡ししたの!」
「…そうか。今日は大忙しだね、エスリン」
「ええ、もう大変! お城に戻ったら父上にも差し上げるのよ」
「そうか」
 エスリンのお喋りに、キュアンは笑いながら相槌を打つ。
 エルトシャンがぶっきらぼうに受け取った、という話を聞いて内心可笑しかった。何故か必死に隠したがる傾向があり(どうも格好悪いと思っているらしい)、彼は甘いものが好きな嗜好をなかなか人に見せないのだ。
 実際には驚くほどの甘党だ。
 ここではあまり菓子の類を口に出来ないから、心の内ではさぞかし喜んでいただろう。
(…そうだ、私の分も後でエルトにあげようかな)
 ふと思い付いて、キュアンは箱の包みを戻した。
 エスリンには申し訳ないが、自分はその気持ちだけ頂くとしよう。苦手な人間に無理に食べられるよりも、好きな人に美味しく食べてもらった方がきっといい。
 …と、思ったところでエスリンの視線に気が付いた。
 じっと、キュアンの手にある包みを見つめている。
「…召し上がっては下さらないの?」
「え? ああ、うん、後で大事に…」
「後で、じゃ嫌。今、召し上がって頂きたいわ」
「え…」
 エスリンの強い眼差しに、つい負けそうになった。
 澄んだ瞳。薄桃色の唇が、きゅっと固く結ばれている。
 こんなにまっすぐな目は他に見た事がない。
 エスリンは、それだけで誰にも負けない武器を持っている。
「…エスリン、でも確か、その場で食べると…」
 その威力に押されつつ、キュアンは小さく呟いた。
 想いを寄せる異性に渡して、その場で食べてもらえるかを測る。そういう話ではなかったか?
 そう思って目線を戻すと、エスリンはより近くに顔を寄せてキュアンを見上げていた。
 不意を付かれて胸が音を立てる。
 仄かな甘い香り。
「ええ。だから」
 にっこりと、その表情が最上級の笑顔に変化した。
「だから、キュアン様に召し上がって頂きたいの」
 …完敗だ。
 キュアンは白旗を揚げる。情けないことにその言葉に対して、即座に返せる台詞が何もなかった。
 まったくこの少女は、本当に素直で、前向きで、屈託がなくて…
 ――この上なく、愛らしい。
 そう思う。
「……エスリン」
 思わず溜息を漏らして、キュアンはその名を呼んだ。
 エスリンが小首を傾げて返事をする。その頬に触れて、片手で軽く撫でた。
 また何か紡ごうとする唇を、そっと指で制する。
 せめてその先の言葉を自分が言わなければ、何もかも負けてしまうと思ったからだ。



駆け足ですよ。随分と急ぎましたよ、大将!(誰) 去年のバレンタインにフィンアイを書いた時に言った、「キュエスは来年」という誰も信じていなかった(筆頭は自分)台詞を実現するために頑張りましたよ先生!(だから誰) 書いて上げるだけを目標にしたので色々とアレだけどイベントってお祭りだからいいんだ別に! いやあんまり良くないけど!
……という代物です。まあ、季節ものというか縁起物なのでさらっと流して頂きたく。