先日知人が「俺達に必要なのはベクトルじゃなくてスカラーなんだ」と言ってました。通訳すると方向性は問題ではなく要するのはただひたすら力だという事らしいです。うーん頼もしい。心の名言録に加えていいですか。
私の心の名言録にはこうした日常生活の何の役にも立たない言葉の粒がそれこそ粒揃わず散らばっています。片付ける気も毛頭ないです。放り込まれたまま引き出される事もなく何年も埃を被ってたりします。陽の目を見る事のない数々の名言達に光あれ。もっとも言った本人達も今更陽の目など見たくないでしょう。
ちなみに私が知る中で最も印象的だったのは、友人の友人が学校のアンケートで書いたという「好きな言葉:生殺し」でした。先生がチェックするというそのアンケートで、一体職員室にどんな波紋を呼んだのか私は知りません。他校だし。それにしたって本気だったんだろうなあ。良い事です。
現在私の好きな言葉は「凡人」です。「下賊」なんかもいいですね。手元の辞書にはない(つまり恐らく日本語に存在しない)言葉ですが、昔小説で使った「堕民」はお気に入りの造語です。地べたを這いつくばって生きている虫けらは愛しいなあ。
「歴史を作るのは歴史に名を残さない多くの非力な人間達だ」 ……その通りですね。 だから英雄は嫌いなんだよ(笑)。
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