DEAD OR BASEBALL!

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Vol.44 2002年プロ野球12球団戦力診断 日本ハム編
2002年02月09日(土)

 やっと戦力診断も最終回。思えば、こういうまとまった連載を12日連続でやるというのは初めての経験で、楽しんで書けたものの読みにくい部分も多々あったと思います。ま、そこは御容赦ということで。あ〜、それにしても結構な量をダラダラと書いたものだ。

 最終回は、昨年は小生の中で優勝候補だったもののよもやのダントツ最下位に終わってしまった日本ハム編。

<投手分析>
先発・・・岩本、下柳、金村、関根、清水、隼人(中村隼人)、シールバック、江尻、佐々木、正田、立石
右中継ぎ・・・芝草、武藤、生駒、伊藤、建山
左中継ぎ・・・高橋憲、山口、柴田
抑え・・・フルーリー、井場、ミラバル

 コマだけは実に豊富だが、どの投手も「帯に短し襷に長し」。絶対的な軸が不在で、入れ替えは激しくなりそうだ。

 先発の軸は岩本、下柳、金村の3本柱・・・と言いたいところだが、大勝ちが望める投手では無い。下柳はある程度計算が立つが、岩本、金村は球筋が素直過ぎて完璧に抑えこむというタイプでは無い。それでも、この辺の実績組が勝ち星を上積みしないことにはどうしようもないのも現実。貯金は期待出来ないが、勝ち数だけは重ねていってほしい。このことは、関根や清水にも同様のことが言える。金村は1年投げ切る体力がつけば、もう一皮剥けられる素材。岩本は、オフばっか目立たないで本業でもっと目立ちなさい!

 そこで期待したいのが隼人、江尻、佐々木、正田といった新興勢力。隼人はルーキーイヤーの昨年、3完封を含む6勝を上げた本格派。ストレートにボリューム感があり、スライダーも打者の手元でクッと曲がる実戦的な投手で、今年は右のエースにのし上がるチャンス。2年目の大飛躍を期待したい。江尻は早稲田大から自由枠で入団。長い腕から繰り出される140キロ台中盤のストレートと鋭く曲がり落ちるスライダーで三振を奪う「小宮山2世」。佐々木・正田は3年目のサウスポーコンビ。佐々木はクロスファイヤーとスライダー、正田は落差の大きいカーブとキレるストレートを武器にする本格派。共にスケールが大きく、近い将来の日ハム投手陣を担う投手だ。

 中継ぎはそこそこ安定か。中継ぎ転向でムラッ気が薄くなった芝草を筆頭に、ロッテから移籍でスライダー命の武藤、速球派の生駒と伊藤、アンダーハンドからのシンカーが鋭い建山、手薄だった左腕も高橋憲に加え近鉄からテスト入団の柴田、間違い無く即戦力の山口と、バラエティー豊かな陣容。補強もバッチリで、昨年よりも中盤は期待して良さそう。

 抑えは昨年18セーブのミラバルがいるが、先発転向プランも浮上しているとか。新外国人のフルーリーは未知数なので、ここは2年目の井場に期待したい。長身から投げ下ろす粘っこいストレートが武器で、フォークにもキレがある。今の日ハムリリーフ陣の中では、最も安定した投球が出来る投手だ。

<野手分析>
1(中)井出
2(遊)田中賢(奈良原)
3(一)小笠原
4(指)オバンドー
5(左)クローマー
6(三)田中幸(田中賢)
7(捕)野口(実松)
8(右)森本
9(二)金子

控え
捕手・・・田口
内野手・・・古城、阿久根、小田
外野手・・・中村豊、石本、上田、島田、原田

 兎にも角にも、片岡の抜けた穴をどうするかが必須課題。打線的に一回り小さくなった感は否めないが、楽しみな若手も多いだけに彼等を抜擢するのが1年早まったと割り切って考えるしかないだろう。

 井出はムラッ気が強いものの、足が速くパンチ力ある打撃も1番としては魅力。他に適任者が石本ぐらいしかいない以上、井出の守備力を考えれば1番は井出で安定だろう。2番に入れた田中賢は、小生の中ではポスト片岡の筆頭。シュアに振り抜けるバッティングセンスは文句無く、身体能力の高さも折り紙つき。高校卒3年目で、今が最も伸びる時期だろう。将来のことも考えて、田中賢を抜擢してもらいたい。小笠原は何も言うことない。剛柔兼ね備えた打撃は文句のつけようが無く、今年も日ハム打線の主役だ。

 主軸は外国人コンビ。オバンドーは見かけによらず素晴らしくシュアなバッティングセンスがあり、腕力でスタンドインさせるパワーも素晴らしい。しかし、昨年は足の故障で満足な結果を残しておらず、今年もケガの具合に左右されそうだ。クローマーは新外国人で未知数。両者共にやれるかどうかの怖さはあるが、この2人に対する依存度が高いのも事実で、この2人がダメだと去年の二の舞になる可能性大。その意味では、是が非でもやってもらいたいところだ。

 田中幸は衰えが来つつも貴重なポイントゲッターであることは変わりない。今年もある程度はやってくれるだろう。あと295本に迫った2000本安打まで頑張ってもらいたい。捕手は野口と実松の争い。リードの安定感なら野口だが、スケールの大きさは4年目の実松。強肩は甲乙付け難く、どちらを使うか大島監督も悩むところだろう。森本も期待の若手。昨年65試合に出場し、レギュラーに手が届くところまで来た。パンチ力ある打撃は、田中賢にもヒケをとっていない。セカンドは、守備力を考えたら金子しかいないだろう。

<総合分析>
 投手陣に過剰な期待が出来ない以上、ビッグバン打線が復活するか否かに全てがかかっている。片岡、ウィルソンがチームを去り、小笠原しか計算出来る打者がいない現状でどうしていくか。

 主軸が外国人頼みなのは、正直言ってツラい。が、彼等がやってくれないとどうしようもないのも事実。あとはどれだけ若手が伸びてこられるか。現状では苦しいと言わざるを得ない戦力だが、果たして・・・。


Vol.43 2002年プロ野球12球団戦力診断 千葉ロッテ編
2002年02月08日(金)

 スポーツ新聞の野球記事というものは、大体は好意的に書いているもの。系列の新聞なら尚更で、報知新聞なら読売の、中日新聞なら中日の、デイリースポーツなら阪神のキャンプリポートは、殆どが希望に満ちた記事で埋まっている。実際に(映像でも)見ればその感覚とは大いにズレがあることが明白で、その意味ではスポーツ新聞とは、野球に関して言えば正確な情報収集源には成り得ないのかも知れない。

 戦力診断もラストスパート、第11回は熱狂的応援団で有名な千葉ロッテ編。

<投手分析>
先発・・・黒木知、ミンチー、小野、渡辺俊、加藤、薮田、シコースキー、小林宏
右中継ぎ・・・清水直、吉田、和田、長崎、戸部、黒木純
左中継ぎ・・・藤田、川井
抑え・・・小林雅

 先発の軸はしっかりしているだけに、やり繰りによっては充分に強力な投手陣である。中継ぎに心許なさはあるが、ゲームを作れない程に弱いメンバーでも無い。

 先発3本柱は黒木、ミンチー、小野になる。黒木は絶対的なエースだが、ここ2年は故障で1年間フル回転していない。体調さえ万全なら何も心配は無く、チームの精神的支柱でもある彼の活躍はチームの浮上には絶対に欠かせない。ミンチーは昨年度の最優秀防御率投手。年齢による衰えが若干不安になってきたが、長身から繰り出される落差の大きいカーブとカッターは健在で、中4日で回せるのもベンチにとっては大きい存在。気がつけば抑えているというタイプの選手で、今年もある程度は計算出来る。小野もノラリクラリと抑えるタイプ。2年前にシュートをマスターしてから大化けし、スライダーを交えながらベースを広く使う投球術は破綻が少ない。

 3本柱に続くのは超アンダーハンドの渡辺俊と左腕の加藤。渡辺俊は地面に手が擦るんではないかという程の、本物のアンダーハンドピッチャー。球速は無いが、地面から浮き上がってくるようなストレートのキレ味は本物で、昨年はダイエーの強力打線相手に完封勝利も上げている。加藤は昨年9勝を上げて2年目のシーズン。右打者の懐をつくクロスファイヤーに威力があり、スライダーを交えて三振を取りまくるピッチングは魅力充分。共に2年目の飛躍が期待出来る素材だ。その後の谷間のピッチャーに不安は多いが、ローテーションはしっかりしているだけにどうにかやり繰り出来るだろう。

 中継ぎは左腕が若干少ないがコマは豊富でそこそこ信頼していい陣容。勤続疲労が出てきた藤田は心配だが、安定感ある吉田と和田を筆頭に、速球派の長崎と戸部、スライダー命の川井、日本ハムでは抑えも経験した豪腕・黒木純もいて面白いメンバー。注目は清水直で、セットアッパーならかなり信頼できる。速球にキレと威力があり、勢い一本で通用するセットアッパーが彼の適任。

 抑えは小林雅で何も問題無かろう。後半はアップアップになり防御率は4・33まで落としたが、5月25日〜6月20日にかけて達成した11試合連続セーブの実力は本物で、150キロを越えるストレートとベースを鋭く切り取るスライダーは今年も抑えとして猛威を振るう筈だ。

<野手診断>
1(中)サブロー(喜多)
2(遊)小坂
3(一)福浦
4(指)ボーリック
5(右)メイ
6(三)初芝
7(左)大塚(佐藤)
8(捕)清水将(橋本)
9(二)酒井

控え
捕手・・・里崎、福澤
内野手・・・渡辺正、澤井、堀、天野、信原
外野手・・・立川、大村、諸積、平井

 意外と言っては失礼だが、かなり中軸はしっかりしている。それでも昨年の得点力が低かったのは、ひとえに1、2番の出塁率が低かったせいだ。そこを改善出来れば、得点力は飛躍的に増す可能性がある。

 と言っても、1、2番は昨年と敢えて変えなかった。サブローは昨年の開花を予想したものの伸び悩み、ベンチの期待を大いに裏切ってしまった。しかし持っている身体能力は高く、特にその俊足は小坂にも負けないだけのものがある。打撃がもうワンランク上に行けば、うってつけのリードオフマンになれる。もしサブローの打撃がにっちもさっちもいかなければ、ドラフト1順目指名の喜多を使うのも面白い。しかし、守備力を考えればサブローのセンターは捨て難い。小坂はもっと走っていい筈。32盗塁は小坂の走力を考えれば不満で、.262の打率ももう一声という感じ。塁上を縦横に駆け巡ってこそ小坂で、その為にはやはり.280は打ってくれないと打線が生きない。

 昨年リーディングヒッターの福浦から続くクリーンナップはバランスが取れている。ボーリックは昨年も31本塁打に101打点と主砲の役割はきっちりこなしている。107個の四球はリーグトップで、それだけ選球眼も良く、.279という数字以上に相手投手に恐れられている打者。メイも31本塁打に91打点とポイントゲッターとしては上々。飛ばすだけの打者だと思っていたが思ったよりもバッティングがシュアで、無駄なクセも無いので、今年も主砲として計算していい。外野守備も心配無い。

 初芝はそろそろ底が見えてきたか。しかしその長打力はやはり捨て難い。代打というタイプでも無いので、下位打線の一発屋として存在感を示してほしい。7番レフトには期待を込めて大塚。足も意外に早くパンチ力もあるので、下位打線のトップバッター的な役割を期待したい。捕手は恐らく併用。強肩の清水将か、バッティングの橋本か。セカンドには守備力を考えて酒井。小坂との二遊間はソツが無い。

 控えには期待の若手の渡辺正・澤井・天野・信原や、ベテランの堀・諸積・平井がいて層は厚い。主軸がリタイヤしても、一応の手当ては可能だ。

 注目はやはりサブローと喜多のリードオフマン争い。シュアな打撃なら喜多だが、器の大きさや守備力・走力ならサブローになる。山本監督の起用法に注目だ。

<総合分析>
 投手陣は黒木知さえ万全なら充分に戦える。先発3本柱の力量は、西武のそれにもヒケをとっていない。問題はやはり得点力アップ。そこに尽きる。それにはやはり1、2番がどれだけ塁上を賑わせることが出来るかどうかにかかっている。

 主軸が外国人頼みなのは少しアキレス腱だが、内野には期待の若手が豊富に揃っているので、彼等が一皮剥ければかなりチームにスケールは出る。特に渡辺正・澤井のドラフト1位コンビは今後のチームの命運がかかっている。そろそろ結果がほしいところだ。


Vol.42 2002年プロ野球12球団戦力診断 オリックス編
2002年02月07日(木)

 ”馴染めない”ということがある。小学校時代にクラス替えで教室の風景が一変した時なんかに、自分の居場所がふと掴めなくなるような感覚である。誰と、何を、どのように話していいのか、人見知りな性格が今でも少し残っているので、初対面の人達と接する時にはそれなりに神経を使うことが多い。

 戦力診断10回目は、支配下選手63人中で新人選手が14人、新外国人選手が2人と、全く違うチームになってしまったようなオリックス編。実は小生もいまだ馴染めておりません(笑)。

<投手分析>
先発・・・小倉、具、ヤーナル、金田、川越、戎、余、小林、小川
右中継ぎ・・・山口、牧野、相木、北川、戸叶
左中継ぎ・・・嘉勢、山本
抑え・・・大久保

 む〜、サッパリ読めない投手陣だが、層の薄さだけはヒシヒシと感じる陣容。絶対的に信頼して良さそうなのは抑えの大久保だけ。期待戦力が多すぎて、ちょっと長いペナントを戦うには苦しい気がする。

 先発の柱は、小倉と具になりそうだ。小倉は昨年初めて先発固定で10勝。無四球完投3、164回を投げて26四球を見ても分かるように、大崩れが無いコントロールの鬼。サイドハンドから繰り出されるストレートも140キロ台中盤とキレがあり、シンカーの鋭さも1流。サイドハンドにしては珍しく高低で勝負出来る本格派で、やや1発病のきらいはあるものの今年も計算は立つ。具は昨年の前半は抑えとしてスタートしたが、四球が多い不安定な内容から後半は先発に回り結果を残した。右打者の懐をエグるストレートと、フワリと浮いてから曲がり落ちるスライダーは絶品で、ツボにハマった時は全く相手を寄せ付けない圧巻のピッチングをする。今年は初めから先発固定されれば最多勝の有力候補だ。

 それに続くのが金田、川越、戎、小林の昨年度故障組。金田、川越、小林は2ケタ勝利経験組で、戎は一昨年の最優秀防御率投手。いずれもまだまだ衰えが来る年齢では無く、彼等の復活が無いとオリックスのローテーションは厳しくなる。ヤーナルは来日2年目で、大化けが期待出来る素材。三振を取りまくるパワーピッチングが持ち味で、今季27歳の年齢にも信頼が持てる。期待していい。小川、余は正直言って投げてみないと分からないが、1〜2年後を睨んだ方がいい人材かも知れない。

 中継ぎ陣の不安は、決定的な左腕不足。嘉勢が昨年70試合に登板し結果を残しているが、嘉勢1人では心許ない。新人の山本を入れて考えてみたが、やはり投げてみないと分からない怖さはある。シーズン中に上積みが出来るか。右は山口、牧野の本格派、北川、相木、戸叶のサイドハンドトリオとコマは豊富なだけに、中盤はこちらで押し切ることも充分に考えられる。軸は山口で、ストレートの威力は相当なもの。フォークもいい球を放る。

 抑えの大久保は昨年の新人王。昨年は後半から抑えに固定され、7勝5敗14セーブ、防御率2.68。ロングリリーフもこなせるタフガイで、出所の見えにくいストレートにフォークを混ぜるピッチングで打者を牛耳る本格派。昨年の疲労残りが無ければ特に心配無い。

<打者分析>
1(遊)塩崎
2(二)大島
3(中)谷
4(左)シェルドン
5(一)セギノール
6(右)葛城
7(指)藤井
8(三)進藤
9(捕)日高

控え
捕手・・・吉原、深谷
内野手・・・平野、後藤、五島、佐竹、福留、塩谷
外野手・・・相川、辻、高見沢

 こちらも未知数の戦力と安定感の無い選手が多く、ハッキリ言って計算が立たない。層は薄く、これで1年戦えるかどうか本当に厳しい。

 そんな中、1番〜3番は唯一計算出来ると言っていだろう。塩崎は昨年度の得点圏打率が.400とイヤらしさ抜群。足もソコソコあり、意外に選球眼も良い。本音を言えば塩崎の1番は面白味に欠けるが、他に適任者がポイントゲッターの期待がかかる葛城くらいしかいないので、敢えて塩崎を1番に入れた。大島もイヤらしさ抜群の2番。目立った数字は残さないが選球眼が凄まじく四球を選ぶことに関してはモンスター級。出塁率も高く、オリックス打線の繋ぎには欠かせない。谷は昨年プロ野球新記録のシーズン52二塁打が示すように中距離ヒッターの鏡。毎年20個台の盗塁も計算可能で、昨年.325の打棒は完成に近い。今年は名実共にオリックスの顔になるだろう。

 中軸を新外国人2人に頼らなければならないのは打線最大のアキレス腱。他に長距離砲らしい長距離砲が大ベテラン藤井しかいないので、共に大きいのを期待したい。話によるとシェルドンは全てのポジションを守ったことがあるとか。器用な選手であることを祈る。

 葛城は昨年1年で随分と成長した。パンチ力もあり、打撃センスはかなりいいものがある。今年はクリーンナップの下のポイントゲッターを果たしてもらいたい。藤井は今年40歳になるが、その長打力はまだまだ頼れる存在。個人的には日本の左打者で最も美しいホームランを打つアーチストで、今年もここぞの場面でのグランドスラムを期待したい。進藤はこの打順に入れればイヤなバッター。リストの強い典型的なクラッチヒッターで、その長打力と定評ある守備力は捨て難い。捕手は日高で安定だろう。と言うより、他に候補がいない。

 注目の選手は平野。東海大から自由枠で入団した生粋の守備職人。現代に甦った牛若丸で、久し振りに守備だけで客を呼べる選手が出てきた。そのアクロバティック且つ正確無比な守備は必見の価値あり。他にも控えにはパンチ力ある相川と塩谷、シュアなセンスが光る高見沢等、面白いメンバーが控えている。なんだ、レギュラー陣より面白いメンバーかも(笑)。

<総合分析>
 全く読めないチームだが、優勝を狙うにはかなり苦しい現状と言わざるを得ない。ただ、新戦力が揃ってハマれば旋風を巻き起こす存在1番手であることも事実。今年のパ・リーグを左右するチームになりそうな予感がある。

 監督も変わった。チームの顔であった田口も抜けた。昨年チーム最多勝の加藤も抜けた。主砲のアリアスも抜けた。戦力ダウンは確かに痛いが、ここまでチームが変わるとかえってやりやすいかも知れない。本当の意味での、新生オリックス元年になる。


Vol.41 2002年プロ野球12球団戦力診断 西武編
2002年02月06日(水)

 今年は様々な球団のユニフォームが変わっているようだ。広島のユニフォームがタテジマに変わったり、読売のユニフォームにセカンドユニフォームが加わったり。アメリカではセカンドユニフォームは当たり前になっているらしいが、これはユニフォームの種類が多い方がグッズ収益が大きいからだとか。なるほど、合理主義のアメリカらしい考え方だ。

 戦力診断の第9回は、こちらもユニフォーム変更組の西武編。

<投手診断>
先発・・・松坂、西口、許、石井、後藤、星野、鳥谷部、大沼、三井
右中継ぎ・・・デニー、青木勇、潮崎、真山
左中継ぎ・・・橋本、土肥、水尾、帆足
抑え・・・豊田、森

 質・量共に12球団トップの投手力と言っていいだろう。先発左腕が若干不足している感じはあるが、それを感じさせないだけのスケールがあり、ほぼ磐石の投手力である。

 先発の軸は松坂、西口、許の強力3本柱。松坂は3年連続最多勝ながら最多敗戦だの四球が多すぎるだの色々言われているが、打者に勝負をさせないだけの有無を言わさない球威は相変らずで、むしろ12完投に240回1/3を投げたスタミナは評価していい筈。西口は昨年も14勝9敗と安定感は相変らずで、完投能力が若干落ち気味なのは不安だがまだまだ頼れる存在。ただ、スライダーを多投するあまり年々腕が下がり気味になっているのは気にかかる。要修正。許は2年目で大ブレイクした。絶対的な球威がある訳では無いが、シュートとスライダーにフォークを混ぜる投球で的を絞らせない。コントロールも良く、大崩れが無い安定感は西武先発陣の中でも屈指。

 それに続く先発は石井と後藤。石井は体調万全ならば特に心配無い。後藤は昨年83回を投げ50披安打と圧倒的なピッチングを見せた。奪三振も投球回数を大きく上回る97個を奪い、なぜ3勝しか出来なかったのか不思議でならない。今年は一気に最優秀防御率争いに名乗りを上げてもおかしくない。以降は、大沼、三井の2年目コンビ、期待の若手・星野と鳥谷部になる。特に星野と鳥谷部はスケールの大きな本格派で、大化けを期待したい。

 中継ぎは左右のバランスが取れ、こちらも文句無い陣容。やや高齢化のきらいはあるが、鉄腕コンビの橋本とデニーを軸に青木勇や土肥に水尾、若手の真山、ベテラン潮崎を組み合わせれば、かなりバラエティに富んだメンバーになる。今年も中盤は心配無いと見る。

 抑えは、昨年28セーブの豊田と、一昨年23セーブの森のどちらかを使うだろう。安定感は豊田が上だが、森には打者に何もさせないだけの圧倒的なストレートとフォークがある。理想で言えば森の抑え固定で、そうなれば豊田の先発再転向が可能でますます投手層は厚くなる。

<野手診断>
1(遊)松井
2(中)小関
3(一)高木大
4(指)カブレラ
5(左)和田
6(三)マクレーン
7(右)赤田(高山)
8(捕)伊東(中嶋)
9(二)佐藤友(�睫攅澄�

控え
捕手・・・野田、細川
内野手・・・平尾、鈴木健、上田、玉野、原井
外野手・・・清水、柴田、大友、垣内

 バランスはそこそこ取れている打線。ただ、外国人選手への依存度が高く、もしカブレラ、マクレーンが去年のような数字を残せない場合、一気に打線が崩壊する可能性も秘めている。その意味で安定感はイマイチか。

 松井は相変らず素晴らしい成績を残し続けているが、2年連続で26盗塁は多いに不満。松井の足を考えれば毎年50は走っていい筈だが、松井をポイントゲッターに置いた事で盗塁が抑制されているのは疑い様が無いところ。その意味でも、松井はリードオフマンになってナンボの選手だ。小関は本来1番か9番に置いて掻き回し役にしたいのだが、他に1年通して2番を任せられる選手がいない。場合によっては佐藤友と入れ替えても面白いか。その佐藤友は、1年間フルで活躍出来る体力に疑問符が付くが、2番としての適性は小関よりも上。右打ちの技術も確かで、使えれば2番でいい仕事をしてくれる筈。

 3番ファーストには、敢えて�睫畋腓鯑�れた。彼の復活があれば、打線を組むのは相当楽になる。この2年は目を覆うような不振に喘いでいるが、本来はバッティングセンス抜群の天才肌。切り込み隊長も繋ぎ役もポイントゲッターもこなせる選手で、彼が3番固定出来れば打線に勢いが出る。西武打線で最大のキーマンに指名したい。

 カブレラとマクレーンの両外国人選手は、去年のような数字を期待するのは酷と見る。特にカブレラは、どれだけ自分のツボにボールが来るまで待てるかがカギ。もうそうそう好きなコースに球が来ないだろうし、昨年リーグ最多の150三振が示すようにそろそろバレてきている。マクレーンはバッティングに大きなクセが無いので、その意味ではカブレラより期待していいかも知れない。和田は捕手登録だが、打撃開眼で外野起用にしてみた。繋ぎのバッティングも巧くパンチ力もあるので、カブレラとマクレーンの間に置けばいい仕事をしてくれそう。捕手はやはり伊東と中嶋になる。細川を自由枠で獲得したが、総合力で言えばこの2人で磐石だろう。

 注目は、敢えて7番ライトに入れた高校卒4年目の赤田と高校卒2年目の高山。2人とも身体能力が非常に高く、ファームでは既に別格の存在。高山は昨年1軍で4本塁打を放っているように、今の西武の日本人野手に無い大物感を持っている。この2人がレギュラーに収まれば、一気にチームカラーが変わる可能性も高い。全体的に小粒な外野陣に風穴を空けてもおかしくない。

<総合診断>
 カブレラとマクレーンが万全なら優勝候補最有力と見る。そのカギはやはり�睫畋腓良�活。彼が3番で固定出来るか否かで打線の厚みが全く違ってくるだろう。あとは、松井を1番で固定してくれるかどうか。伊原新監督は足を使った野球を標榜しているので、恐らく松井は1番に収まる。そうなると怖い打線になる。

 投手力がズバ抜けているだけに、安定した野球が出来そうなのは大きな強み。はっきり言って、ケガ人さえ出なければこの投手陣に死角は無い。その意味でも、やはり大本命と見る。



Vol.40 2002年プロ野球12球団戦力診断 ダイエー編
2002年02月05日(火)

 キャンプというものは、雨天になれば当然室内練習場でメニューを消化するわけだが、グラウンドで行う練習は公開しているのに室内だと関係者以外立ち入り禁止で行うケースが殆ど。普段はファンに見せているのに、室内だと何か都合の悪いことでもあるんだろうか。

 戦力診断第8回は、本社の経営問題で色々と渦中のダイエー編。

<投手分析>
先発・・・田之上、星野、杉内、ラジオ、山田、若田部、永井、倉野、佐久本
右中継ぎ・・・岡本、長富、アキラ、飯島、水田、吉武
左中継ぎ・・・吉田、篠原、渡辺、松、田中
抑え・・・ペドラザ、山村、斎藤

 一応の軸は昨年13勝コンビの田之上、星野である。昨年のV逸は、若田部、永井といった本来エースにならなければいけない投手が活躍出来なかったことが原因で、裏を返せばこの2人とラジオが復調し安定すれば、投手陣の層はグッと厚くなる。しかしこの5人はコンスタントに勝ち星を上積みする安定感に乏しく、昨年活躍した田之上と星野にしても今年同じ数字が出せるかというとちょっと危ない。そこで期待したいのが、今年1年目の杉内と2年目の山田。

 杉内は社会人ナンバー1左腕の実力を引っ下げての1年目だが、ローテーションに入る実力は充分に持っている。鹿児島実業高時代は夏の甲子園でノーヒットノーランを記録し、あの横浜高の松坂大輔(現西武)とも熾烈な投手戦を演じているので記憶にある人もいるだろう。当時から魔球のキレ味を誇るカーブは健在で、社会人でウェイトトレーニングに励み下半身が驚異的に発達したことでストレートも140キロ台後半までヒートアップ。ピッチングのスケールは現在のダイエー投手陣の中でも屈指のものがあり、今年いきなりエースになってもおかしくない大器。

 山田は昨年度のドラフト2位。大学球界屈指の右腕で即戦力の期待がかかったが、昨年はよもやの2勝に終わってしまった。しかしストレートは鋭い伸びでMAX151キロを計時し、カーブ、スライダー、フォークと変化球も高い次元でまとまっている。プロの水に慣れた今年は巻き返し必至で、体調万全なら最低2ケタ勝利は期待していい。

 中継ぎ陣はそこそこバランスが取れており、穴は感じない。去年、元守護神の岡本が復活したことで中盤の流れはほぼ磐石。心配なのは毎年のことながら勤続疲労だけで、篠原、渡辺といった辺りが昨年息切れしたのはそれがモロに出たか。今年は期待していいだろう。その中で中心は今年も鉄腕・吉田になる。去年も68試合に登板し、ここ5年間の年間平均登板数が60を越えるタフな投手で、今年もその出番は多い筈。ベンチにとっては頭が下がる投手で、ストレート、スライダーのピンポイントコントロール、切り札パームボールのキレ味も一向に衰えを見せない。

 抑えは昨年34セーブで2年連続セーブ王のペドラザがおり磐石なように見えるが、昨年は56回2/3を投げて63披安打、防御率3.65と安定感はガタ落ちしている。長い腕から繰り出される出所の見えにくいストレートとスライダーが武器だが、3年間で徐々に覚えられてきた感じ。もしかしたら先発転向や2軍落ちもあるだろう。そこで抑えに期待したいのが昨年のドラフト1位・山村と高校卒6年目の斎藤。共に150キロ近いストレートが武器だが、2人とも故障に泣かされてきた。体調万全なら抑えの器で、特に大学時代に見た山村のスライダーは絶品だった。

 最後に話題の寺原について。よく松坂の1年目と比べられるが、投球術はもとより下半身はあの頃の松坂の方が強かったように見える。球団としても早く使いたいのは分かるが、1年間はジックリと体を作って下さい。あれだけの素材、時期を見誤って壊すようなことだけは絶対にしないで下さいな、ダイエーの皆様。

<野手診断>
1(中)柴原
2(左)バルデス
3(二)井口
4(三)小久保
5(一)松中
6(捕)城島
7(右)秋山
8(指)大道(バークハート)
9(遊)鳥越

控え
捕手・・・坊西、的場
内野手・・・本間、林、吉本、川崎
外野手・・・村松、荒金、大越

 強力打線は今年も健在。長打力では近鉄に若干劣るが、それでも相手投手にとっては充分に凶悪な打線で、むしろバランスで考えたら近鉄を上回るかも知れない。

 本来は昨年44盗塁で盗塁王の井口を1番に入れて考えたいのだが、.261の打率はやはりリードオフマンとしては不安。小久保、松中といった強力なポイントゲッターが後ろに控えているが故に盗塁のマークが緩くなったということも考えられるので、やはり井口は3番がベターなのだろう。欲を言えば、やはり打率は最低でも.280は欲しいところだが。

 1、2番は柴原とバルデスで安定だろう。柴原は昨年も.302と安定感が出てきた。ただ、8盗塁は彼の足を考えれば少し不満。もっと凄い1番になれる器。バルデスは.310の打率も素晴らしいが、それ以上に77個の四球が素晴らしく出塁率も.394と非常に高い。選球眼も良く長打もあり、これ程にイヤな2番もそうそういない。小久保と松中は、故障が心配だがなんだかんだで試合には出て結果も残している。捕手の城島共々、何も言うことは無いだろう。特に松中のバッティングは非常に芸術的な前重心バッティングをするので今年も必見。

 下位打線はある程度入れ替えがあるかも知れない。キャプテン秋山は貴重なポイントゲッターだが、今年40歳の年齢を考えればフルに頼るには厳しいか。ただ、そこは村松や荒金もいるので手当ては可能。DH候補の新外国人・バークハートはやってみないと分からないが、もしダメなら、大道の起用や、松中のDH+吉本のファースト抜擢なんてのも面白いか。強力打線の中で唯一の息抜きだった鳥越だが、ショートの守備力を考えれば外し難い。前が強力だけにここは鳥越でいいだろう。

<総合診断>
 投打のバランスで言えばかなりのものがある。今年も優勝候補の有力株だろう。問題は、本社の問題が色々と球団に悪影響を及ぼさないかどうかということが一番大きいのかも知れない。

 投手陣で言えば、絶対的なエースを据えることが出来るかどうか、抑えを確立出来るかどうかにかかっている。もう一声という投手陣だが、そこを埋めるだけの期待株も確かにいて、それがハマれば磐石になってもおかしくない。野手は毎年起きる主力陣のリタイヤがあるか、それに対する備えは整備されてるかということ。ここを押さえれば、あっさりペナントレースを抜け出すことも考えられる。


Vol.39 2002年プロ野球12球団戦力診断 大阪近鉄編
2002年02月04日(月)

 セ・リーグ6球団の戦力診断を終えて、日頃批判的な小生が随分と好意的に書いたものだと思う。どのシーズンもそうだが、開幕前というのはどのチームも戦力は一通り揃っているので、100%の力を発揮出来ればそこそこ上位に食い込むだけの計算が立つものである。要は、シーズンに入ってからどれだけ額面通りに結果を積み重ねることが出来るか。長いシーズンの中で修正要素が少ないチームこそが覇権を握るということか。

 今回から戦力診断はパ・リーグ編。セ・リーグ同様に順位毎に見ていくということで、今回は大阪近鉄編。

<投手分析>
先発・・・前川、バーグマン、岩隈、加藤、パウエル、高村、山村、門倉、小池
右中継ぎ・・・岡本、三澤、愛敬、盛田
左中継ぎ・・・有銘、関口、吉田、谷口、佐藤
抑え・・・大塚

 去年はチーム防御率が4.98。今さらながら、よくこの投手力で優勝出来たものだ。それだけ打線がケタ外れだったことは言うまでも無いが、打線頼みで連覇を果たすことは不可能と断言出来る。特に先発陣は立て直しが急務。

 そんな中、去年10勝のバーグマンと4勝のパウエルが揃って再契約を結んだのは大きい。特にバーグマンはストレートの威力がハンパで無く、今年は開幕から軸としての活躍が望める。本来のエースは昨年12勝の前川だが、防御率は規定投球回数到達者の中でダントツ最下位の5.89で柱にはなれていない。当面のエースはバーグマンと見て間違い無い。

 後は去年ブレイクした3年目の岩隈、オリックスからFA移籍した加藤が続き、谷間を高村、山村、門倉、小池といった辺りから調子を見て選んでいくことになるだろう。岩隈は長身から繰り出されるストレートの速さもいいが、最大の武器は真横にスッと滑る純正スライダーのキレ味。球の出し入れを覚えればさらに勝ち星を上積み出来る好素材。その球の出し入れで勝負するのが加藤。今年37歳になるがカーブ、シュート、パームボールを縦横に使いこなす投球術は健在で、今の近鉄にはいないタイプ。投手陣は盗むことが多い筈で、そういった意味で波及効果も望める。

 中継ぎは、先発に比べて質・量共にまとまっている。特に岡本は中継ぎのキーマン。昨年中継ぎに転向しゲームの中盤〜終盤をビシッと締めた。彼がいなければ近鉄の優勝は無かったと言ってもいい存在で、今年もチームの命運を握る存在。心配なのは昨年61試合登板の疲労残りだけ。三澤はある程度のイニングをこなせるのでゲームメイキングには欠かせない。今年も出番は多いだろう。愛敬、盛田は右のワンポイント的存在。手薄だった左の中継ぎは即戦力3人で厚みが出た。柴田の解雇は疑問だったが、取り敢えずの体裁は整えた感じ。阪神からテスト入団したベテラン吉田も、コントロールは相変らず悪いが勢いは衰えていない。

 抑えの大塚は、去年前半戦は苦しんだものの優勝争いが佳境に入った後半戦からは鬼神のような活躍を見せた。体調万全なら何も心配は無いだろう。勝ちパターンを保証する継投の命綱だ。

<野手分析>
1(中)大村
2(二)水口
3(左)ローズ
4(三)中村
5(右)磯部
6(一)吉岡
7(指)川口(ウィルソン)
8(捕)的山(北川)
9(遊)前田(阿部)

控え
捕手・・・古久保、藤井
内野手・・・武藤、高須、山下、五十嵐、星野
外野手・・・鷹野、益田、中濱

 去年とほとんど変わらないオーダー。それだけ去年のオーダーが脅威的なものだったということは言うまでも無い。

 大村は去年16本塁打と長打力を発揮、160安打も見事だが打率.271はもう少し上げられる筈。5盗塁も不満で、98年に.310、23盗塁をマークしている総合力はもうワンランク上の筈。水口は超強力打線をピリッと引き締めるいぶし銀。繋ぎの巧さはチームでダントツ、今年もチームの精神的支柱だ。ローズ、中村、磯部、吉岡に関しては何も言うこと無い。今年もその脅威を他球団に振りまくであろう。捕手は去年と同様に併用でいく公算が大。打撃の北川、強肩の的山、リードの古久保、将来性の藤井と4者4様で、どれも決め手に欠ける。状況に応じて入れ替えるだろう。ショートは守備力を考えて前田を入れた。打撃がかなり弱いが、前の打者が強力過ぎるのであまり問題無いだろう。内野は他にも、総合力を武器にケガからの復活を賭ける武藤、パンチ力ある打撃の山下、どこでも守れるスーパーサブの五十嵐、星野と揃っている。

 問題は指名打者。と言うのも、日本ハムで本塁打王2回、打点王1回の実績を持つウィルソンを獲得した為、川口との兼ね合いが難しい。ウィルソンは持病のヒザ痛のこともあり磐石では決して無いが、もし額面通り数字を残せるメドが立った時にどうするか。新聞報道によると川口が本職の外野の他にファーストとサードの練習を始めたらしいが、これを考えると昨年の日本シリーズでもやった中村をショートに回す超攻撃的布陣も考えられる。具体的には下記の通り。

1(中)大村
2(二)水口
3(左)ローズ
4(遊)中村
5(右)磯部
6(三)吉岡
7(指)ウィルソン
8(一)川口
9(捕)的山(北川)

 こうなるとアキれるような打線だが、守備の面を考えるとプラスよりもマイナスの方が大きい気もする。しかし、昨年のオーダーが組めれば打線に心配は一切無かろう。

<総合分析>
 連覇のカギは1にも2にも投手陣の整備にかかっている。豪快に打ち勝つ野球が近鉄の持ち味と言えばそうだが、やはり去年と同じような投手力のままだと息切れする可能性が大。その意味では、本命視は難しいと見る。

 まあ、取り敢えず今年も大阪ドームを沸かせるような野球をしてくれるのは間違い無いだろう。相変らず長い試合が多くなりそうだ。打線だけで言えばちょっと格が違うか。


Vol.38 2002年プロ野球12球団戦力診断 阪神編
2002年02月03日(日)

 キャンプイン翌日のスポーツ紙、関東ではどこもかしこも星野、星野、星野でした。きっと関西圏ではもっと扱いが凄かったんでしょうね。例年なら大抵は読売の記事で埋め尽くされるんですが、なんだかんだで注目されてるんですねぇ、星野阪神。

 戦力診断の6回目は、そんな色々話題が多い阪神編。

<投手診断>
先発・・・井川、ハンセル、藤田、安藤、藪、谷中、カーライル、ムーア、星野
右中継ぎ・・・伊藤、葛西、伊達、藤川、部坂
左中継ぎ・・・遠山、弓長、西川、原田、吉野
抑え・・・福原、成本、バルデス

 川尻のメジャー移籍問題がこじれにこじれオフの話題を彩ったが、一言で言えば川尻も球団もどっちもどっち。川尻よ、権利が無い以上は球団が出さないと言ったら諦めろ。球団よ、出たいと言ってる選手を戦力扱いしてチヤホヤするな。一番迷惑しているのは戦力を預かる現場だぞ。いい大人がみっともない。こちらも川尻は戦力としては考えません。好きにしなさい。

 川尻如きいなくても、充分にローテーションは機能する。中心は去年防御率2位の井川。持病の腰痛が完治し、驚くほどフォームとストレートにキレ味が出た。去年の経験を含め、今年はさらにワンランク上に行ける器。スライダーやチェンジアップも器用に習得し、思ったよりテクニックもある。これに続くのがハンセルとカーライルの外国人残留組。ハンセルは去年5勝13敗と大きく負け越しているが、防御率3.49が示すように内容は悪くない。長身から繰り出される荒れたストレートの威力とシンカー気味にフワリと浮くチェンジアップは、今年も充分に通用する。カーライルはストレートのボリューム不足が心配だが、キレ味は上々。登板を重ねる毎に安定してきて、今年は中心にもなれる。

 谷中と星野は谷間で仕事をしっかりしてほしい。谷中は去年西武からトレードされて7勝を上げたが、この人が谷間に入ってくれれば層が厚くなったということ。藪は去年プロ入り後初の未勝利に終わったが、持ってる球自体は衰えていない。心機一転でエースの座を奪回出来る力は持っている。藤田は去年のドラフト1位だが、故障とフォーム修正の悪影響で泣かず飛ばず。力の絶対値は高いだけに今年巻き返さないと名誉が泣くゾ。安藤は典型的な先発完投形で、1年目から先発ローテに入れる実力はある。ムーアは期待の先発左腕だが、やってみないと分からない。

 リリーフ陣は高齢化が著しい。伊藤は去年も防御率1.79で6勝と安定したが、コーチ兼任になった葛西共々そろそろ頼るには苦しい年齢。そこは伊達の勢いと藤川の若さに託したい。伊達は去年は先発も経験したが、中継ぎがいないのでこちらに入れてみた。藤川はストレートのボリューム感の無さと必ず真ん中に浮くスライダーに信頼が持てないが、そろそろ殻を破らないと苦しい。左はコマこそ豊富だが、タイプが似たり寄ったりで飛び抜けた軸は不在。逆に言えば調子のいい人材をチョイスして使えばいいわけだが、ワンポイントがせいぜいというのが本音。今年も繋いでいく野球になりそうだ。

 抑えは去年20セーブでカムバック賞の成本がいるが、後半に息切れしていることから磐石の信頼は置けない。星野監督は成本と新外国人のバルデスでダブルストッパー体制を考えているようだが、小生の本命は福原の抑え固定。福原はピッチングにメリハリが無い為に先発だと必ず捕まるイニングがあるが、抑えなら勢いだけで食っていける素材。適性で考えれば、虎の守護神は福原しかいない。

<野手診断>
1(中)赤星
2(遊)藤本(沖原)
3(左)濱中
4(一)アリアス
5(三)片岡
6(右)桧山
7(二)今岡
8(捕)矢野(山田)
9(投)

控え
捕手・・・浅井、カツノリ
内野手・・・上坂、八木、田中、広澤
外野手・・・坪井、平下、松田、吉田

 コマは実に豊富だが、飛び抜けた存在はいない。オーダーは固定ではなく、入れ替えも激しくなりそうだ。ただ、新加入の中軸がハマればオーダーはかなり楽になる。

 片岡は選球眼もよく、特に心配していない。波が激しい選手ではあるが、隔年毎に成績が上下する選手なので今年はいい年になる筈。心配なのは移籍に伴う外的な要因の増加だけ。しかし、アリアスはハッキリ言って期待しづらい。オリックスの2年間で64本の本塁打を放った長距離砲だが、セ・リーグの野球に馴染むことが可能か微妙。無駄の無い構えはいいのだが、スイングの途中で踏み出した左足が早く開いてしまう為、外角の変化球にはからっきし弱い。セ・リーグの野球は弱点をガンガン突いてくる野球なので、スライダー系統で徹底的に揺さぶられた時にどう対処していくか。去年の38本塁打を評価する声も多いが、超打高投低だった去年のパ・リーグで.261しか打てていないことを心配のタネと考えた方がいい。

 もしアリアスはダメな場合は、以下のオーダーを考える。
1(二)上坂
2(中)赤星
3(一)片岡
4(左)濱中
5(右)桧山
6(三)今岡
7(遊)藤本(沖原)
8(捕)矢野(山田)
9(投)

 赤星、藤本、上坂といった辺りは安定感がほしいが、それ以上にもっと走っていい。去年は赤星が39盗塁で盗塁王に輝いたが、トータルで見ればもっと走れる。その為には打撃を磨いて塁に出る機会を増やすのも重要。濱中は今年真価が試される。3割25本を目標に掲げているようだが、それが可能なだけの実力は持っている筈。変化球打ちに見せる打撃センスは実に非凡。桧山は去年の安定感が出せれば文句無い。本来は中距離の広角ヒッターで、今年は点取り屋としてフル出場を期待。捕手は矢野が相変らず中心。.395の盗塁阻止率は捨て難く、総合力で言えば山田も浅井もカツノリもまだまだ勝てない。

 注目の選手は今岡と平下、松田。特に今岡はいい加減一本立ちしてもらわないとチームにスケールが出ない。バッティングセンスは首位打者クラスで、他の誰にも出来ないような巧いバッティングを度々見せる反面、『なんじゃそりゃ?』と言いたくなるような淡白な凡退も多い。チームの大型化には絶対欠かせない選手で、常に一定の成績が残せれば阪神の中心選手になれる。不思議な二面性を持った選手だが、是非とも殻を破ってもらいたい。平下と松田はバッティングの形が完成されている。松田はチームでもトップクラスの強肩でもあり、その肩力は大袈裟で無く新庄クラス。外野陣の一角を崩してもおかしくない。

<総合診断>
 星野フィーバーで、良くも悪くもオフシーズンの主役を突っ走っている阪神。しかし、戦力的な上積みは確かで、打線の中軸が機能すればAクラスを狙える戦力は整っていると言っていいだろう。投打共に枝葉の部分は実に豊富な戦力で、消耗戦になればかなりしぶといチームに変貌していると見る。

 星野監督の言動がマスコミを騒がせているが、マスコミを巧みに利用して選手を鼓舞するのが星野監督の選手操縦方。マスコミに伝えられる監督言動で尻込みする選手はプロとして失格。戦う集団としてどのように星野監督が大人しい阪神を変えていくか。それに選手がどう応えるか。小生はかなり面白い存在だと睨んでいる。ひょっとしたらひょっとするゾ!


Vol.37 2002年プロ野球12球団戦力診断 中日編
2002年02月02日(土)

 野球の練習を見るのが好きである。特にアマチュア野球を観戦する場合、選手に対する予備知識を持ってないケースが多いので、練習やイニング間のボール回しをしっかり見ないと選手の力量を測ることが難しい。テレビ中継では、試合前練習はもちろんイニング間のボール回しですらCMや何かで見れないことが多いので、生で見る練習というのは実際には貴重な情報収集源である。そんなこんなで、キャンプの様子を見ることが出来る番組があるのはありがたい。CS放送のスカイAで放送されている「猛虎キャンプリポート」は、これから毎日チェックすることになりそうだ。

 5回目の戦力診断は、山田新体制の中日。

<投手診断>
先発・・・野口、川上、山本、バンチ、山井、朝倉、中里、平松、川崎
右中継ぎ・・・落合、正津、遠藤、小山
左中継ぎ・・・岩瀬、久本
抑え・・・ギャラード

 額面通りに数字が出せれば、かなり締まった投手陣ではある。中継ぎ陣に勤続疲労の色が出始めているが、トータルで見たら充分に1年戦える投手力は持っている。

 先発の野口・川上・山本・バンチ、中継ぎの落合・正津・岩瀬といった実績組には特に心配無い。強いて言うなら、先程挙げた勤続疲労と来季37歳になる山本の年齢ぐらいか。その地力に戦力を上積みする若手にも、有望株が多く揃っている。その筆頭は高校卒3年目の朝倉と高校卒2年目の中里のドラフト1位コンビ。

 朝倉はストレートのキレ味が格段に進歩している。課題だった背中が小さくまとまるようなフォームが改善され、それに伴い下半身もしっかり割れるようになった。そろそろ結果が出てもいいころ。中里は去年後半戦で巨人の重量打線を相手に才能の片鱗を覗かせた天才肌。フォームの完成度も高く、弓のようにしなるヒジ、無駄の無いテークバック、トップの締まり方、低めストレートのホップするような伸びと、ケチをつける材料が一切と言っていい程に無い。昨期終盤に痛めた右ヒジも完治し、その間に取り組んだウェイトトレーニングによってプロの体つきにもなってきた。今年1番大化けが出来る素材だ。

 あとの期待株は山井・久本の河合楽器コンビ、巨人からFA人的保証で獲得した平松か。特に山井は、小生の中では新人王候補筆頭。140キロ台後半のストレートを丁寧に集め、ベースの角を凶暴に切り取っていくスライダーのキレも伊達ではない。久本もスライダーのキレに定評があり、岩瀬の負担を少しでも軽くする役割が望める。巨人では芽が出なかった平松も、非常にピッチングがまとまった好素材で、谷間でいい仕事をしてくれそう。

 抑えのギャラードだが、3年目ということもあって磐石の信頼は置けないと見る。カッターを武器にグイグイ押していくピッチングが持ち味だが、そろそろ慣れてきてもおかしくない。気持ちで突貫していく投手なだけに、コケた時の修正も難しいだろう。もしギャラードがコケた時は、山井の抑え抜擢なんて面白いかも知れない。

<野手診断>
1(二)荒木
2(遊)井端
3(左)福留
4(一)山崎(ゴメス)
5(右)ブレット
6(中)波留(関川、蔵元)
7(三)立浪
8(捕)谷繁(田上)
9(投)

控え
捕手・・・鈴木
内野手・・・森野、渡辺、神野、大豊
外野手・・・井上、大西、筒井、森

 荒木・井端の二遊間コンビ以外はポジションが固まっていない。出たとこ勝負の選手が多く、恐らく今年1年は先発オーダーが固まりきらないまま戦うことになりそうな布陣だ。

 その荒木・井端に関しては特に言うことは無いだろう。荒木は打撃の形が固まりつつあるし、井端は去年1年で随分とイヤらしさが身に付いてきた。強いて言うなら、井端が後半にやや息切れしたのが不安要素。今年は1年間安定した成績を残してもらいたい。あと、この2人は相当に俊足。2人でガンガン走り回ってほしい。最低でも合計50は走れる筈。

 打線のキーマンは福留。これは毎年のことだが、福留がいい加減一本立ちしないと打線が締まらない。福留の欠点は、とにかくトップに持っていった時にグリップが背中に入る打撃フォームの悪癖。これを改善しないと三振は減らないし、ツボに来た時しか対応出来ない為に打率も上がらない。去年後半に若干矯正されつつあったが、それを果たして維持することが出来ているだろうか。

 ファーストは激戦区。山崎、ゴメスの他に大豊も控えている。ゴメスは膝が悪い為に1年フル出場は無理だろう。ここは山崎の大爆発に期待したい。ゴメス、大豊をまとめてベンチに座らせるぐらいの爆発力は持っている。ブレットは見てみないと分からないが、外野はセンターの候補も含めてコマは揃っている。状況に応じて使い分けていくだろう。立浪に関しては何も無い。毎年確実に数字を残してくれる選手は非常に貴重。あと235本に迫った2000本安打目指して頑張って欲しい。捕手は恐らく谷繁固定でいくだろう。去年.543という盗塁阻止率に20本塁打の長打力でチームに厚みは出た。

 注目選手は蔵元と森。蔵元は肩と走力なら中日の外野陣で断然のトップ。去年のフレッシュオールスターでのスピードガンコンテストでは148キロを計時しているように、その鉄砲肩は貴重な存在。打撃で一皮剥ければ、中日の目玉外野手になれる素質あり。森は年々期待されている大型野手で、去年までの登録名はショーゴー。グリップを下げて構えるフォームに不満はあるが、腰の回転だけで大きいのを打てるのは貴重な才能。福留が相変らず泣かず飛ばずなら、迷わず抜擢する価値がある。

<総合診断>
 オフシーズンは「星野・島野騒動」に揺れた中日だが、いかにしてそのショックを前向きに持っていけるか。星野も島野も同じグラウンドに立つ為、逆にそれを闘志に転換するぐらいの気持ちは持っていけるだろう。

 戦力的にはやはり打線が苦しい。しかし、投手力は相変らず強力なメンバ−を抱えている為、長期のシリーズを安定して戦える算段が立つという強みはある。打線の思い切った新旧交代が実れば台風の目。


Vol.36 2002年プロ野球12球団戦力診断 広島編
2002年02月01日(金)

 いよいよ今日からキャンプ突入。キャンプインと共にいよいよ戦闘態勢って感じになってきますが、大体のチームは第1クールに強化メニューを持ってきますよね。キャンプというのはあくまでも実戦形式でのプレーを磨く場であって、強化トレーニングは自主トレの段階で済ましておくことだと思います。第1クールからシートバッティングや投内連携の時間をもっと増やしてもいいと思うんですが。

 戦力診断、4回目は西に飛んで広島へいってみましょう。

<投手分析>
先発・・・黒田、高橋、佐々岡、長谷川、横山、河内、鶴田、大竹
右中継ぎ・・・玉木、小林、苫米地、河野、玉山
左中継ぎ・・・菊池原、広池、佐竹
抑え・・・小山田、シュールストロム

 先発陣のスケールで言えば、間違い無くセ・リーグ6球団でトップクラス。本格派の大器が揃い、完投能力も郡を抜いていると言っていいだろう。

 黒田はもう立派な広島のエースに成長した。去年はリーグトップの13完投に加え、3完封に3無四球完投と安定感も出てきて今年もフル回転が望める。高橋も同様に左のエースになった。今までは役割が固定されずその力を生かしきれなかったが、先発固定で能力開花。今季33歳になるが、ピッチングはまだまだ若い。佐々岡は若干衰えが見えつつあるが、まだまだ勝てる力はある。去年後半は抑えに回ったが、やはり先発固定の方が望ましい。長谷川は去年9勝でブレイク。ストレートに速さがありフォークもよくキレる上、腕が若干遅れて出てくるので分かってても打ちにくい。横山は素材は素晴らしいものがあるが、毎年故障に悩まされてきた。1年フル回転出来れば15勝は堅い投手で、そろそろまとまった結果が欲しい。

 谷間は鶴田や山内で埋めるだろうが、期待の左腕・河内を6人目で固定しても面白い。こちらも順調に伸びてきているが、そろそろ結果は求められる。スケール大きい左の本格派だけに、化ければ大きな戦力アップになること必至。大竹は高校卒とは思えないほどにピッチングが完成している。後半戦辺りにヒョッコリ出てきて、3〜4勝ほどさらっていってもおかしくない。

 先発陣の安定感とは逆に、リリーフ陣は不安が多い。計算が立つのは、中継ぎのスペシャリスト・玉木だけ。98年に新人王を争った小林の復調は明るい話題だが、それに加えて1枚でも2枚でもコマが欲しいところ。期待したいのは高校卒3年目の苫米地と高校卒2年目の玉山。2人ともキレのあるストレートとスライダーを軸にグイグイ飛ばしていくタイプで、こういう勢いのある投手は中継ぎで欲しいところ。左の面々は本当はワンポイントでも使えるかアヤしいところだが、他にメンツがいないので仕方無いか。抑えに小山田が固定できれば中継ぎにシュールストロムを持っていけるので、そこには期待したい。小山田も故障が多い選手だが、ストレートとシュートのキレ味は抑えをやる為に持っているようなもの。化ければ相当に面白い。

<野手診断>
1(中)緒方
2(遊)東出
3(右)前田
4(左)金本
5(一)ロペス
6(三)新井
7(二)ディアス
8(捕)西山(石原)
9(投)

控え
捕手・・・木村一
内野手・・・岡上、兵藤、嶋、松本、野村
外野手・・・浅井、町田、木村拓、廣瀬、福地

 敢えて故障の心配な緒方と前田を入れて考えたが、控えに浅井、町田、木村拓、野村といった面々が控えているので、この2人が抜けてもオーダーは充分に組める。層の厚さは、そのままチームの強みだと言っていいだろう。ただ、今年に優勝を争うなら、この2人の活躍は不可欠と見る。

 緒方はフルで使えば結果は残せる選手。盗塁王の常連だった走力にはもう期待薄だろうが、年々完成度が高くなってきた打力は貴重な存在。東出は打撃よりも守備が課題。年々エラーが多くなって、去年は27個。もうちょいエラーは少なくせんと、安泰というワケにはいかんゾ。前田は復活願望も込めてみたが、やはりフル出場は難しい。恐らくここには浅井か町田が入るだろう。しかし、それでも前田の終わりはまだ見たくない。金本は何も心配ない。ケガにも強く、普通にやれば今年も不動の4番だ。

 ロペスは安定感がある。去年もキッチリ3割30本100打点を達成。まだまだ貴重なポイントゲッターだが、来季38歳の年齢がちょっと不安要素になってきたか。新井のパワフルバッティングはまだまだ伸びる。三振やエラーも少なくないだろうが、思いっきりプレーさせれば恐ろしい選手。今年は30本塁打だって狙える。ディアスは去年が出来すぎ。オフの契約問題でも球団と揉め、モチベーション低下が心配。去年と同様の数字を期待するのは無理でしょう。しかし、守備は本当に巧い。グラブ捌きが柔らかくて位置取りもソツがない。捕手は西山、石原、木村一が横一線。実績なら当然西山だが、去年の盗塁阻止率が.238と衰えは隠せない。リードなら西山、肩なら木村一、将来性なら石原といったところか。

 他にも、キャプテン野村、打撃センスある嶋、実績を積んできた木村拓、超鉄砲肩の廣瀬など、バラエティー豊富なメンバーが控えている。平均年齢が高いのはネックだが、今年に限って見れば野手の層は心配無い。

<総合診断>
 緒方と前田が額面通りの数字を出せれば優勝候補筆頭。投手陣は脆さと強さが同居する陣容だが、ハマった時の勢いは他の追随を許さないメンバーが揃っている。あとは毎年悩まされる主力のケガが出ないことを祈るばかり。

 緒方と前田がリタイヤするようなら、正直この戦力が一気に瓦解する恐れがある。しかし若手投手陣に楽しみな素材も多い為、山本監督が腹をくくって方針を変えれば、来年は不動の本命になっている可能性が非常に高い。全ては緒方と前田の体調次第だが、来年を睨んだ方が現実的な見方のような気もする。



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