今日はショッピングの日でした。街で偶然グラシアとアリと会い、一緒に行動しましたが、サンフランシスコは都会ですよ。私は街中でアリと三回も偶然バッタリ会ってます。今日はひとりで行動したい……と思っても、なかなかそうもいかず。ははは。でもやっぱり、彼らと別れることを思うともう悲しいわー。今日、いまさらですがマドンナの新しいアルバムを買いました。BbMのリミックスバージョンも。セックスクラブで流れていて欲しいと思っていたんだ。 ずっとサンフランシスコのことを書いていますが、昨日テレビを見てたら突然WATのマーティン役のエリック・クロースの写真が。一瞬のことでわからなかったのですが、今夜あたりゲスト出演でもあるのかと調べましたが、そうでもない様子。気になりついでにエリックのファンサイトでバイオグラフィなどを見たのですが、も、萌える男だー。本人もマーティンみたいなんですね。医者の息子で、歴史本の熱心なファンだそうですよ。しかも敬虔なクリスチャンで、サインする時たまに、好きな聖句の章を書き添えるそうです。エロいわ!頭が良くて、お坊ちゃんで、家族思いの敬虔なクリスチャン。ハァハァ。 一方ダニー役のエンリケ・ムルシアーノも、まともな大学を出てロースクールにまで行っていました。病気の友人に「毎日の一瞬一瞬をやりたいことをやって生きろ、そうでなけりゃ、本当に生きてるとは言えない」と言われたのをきっかけに、かねてからの夢だった役者の道へと進むべく、ロースクールをやめたそうです。エリック同様奥さん思いで、奥さんとのエピソードには心温まるものがけっこうありました。エンリケ、素敵な男だ。 でもって、これとこれがくっつけばいいと内心思ってるわけだ。 そうそう、面白いことに、エンリケはスタトレのエンタープライズにバルカン人として出演してるんですってね。しかもトゥポル関係のエピソードの中では最も重要度の高いやつにだそうです。確かにバルカン顔だ。それから、彼はブラックホークダウン(ブロークバックマウンテンに似てる……)にも出てるんですね。実はこっそり告白すると、私まだブラックホークダウン見てないんですよ。これまでに二回レンタルしてきたのに、見れずに返しています。エリック、オーランド、ヨアン、他にも出てましたよね。そしてエンリケまで出てるなんて、どうかしてるぞこの映画!! 帰ったら見なくちゃ。 今日はもう寝ますー。
今日は別のゲイバーへ行きました。ちなみに、昨日のバーはbadplaceではなくbadlandでした。昨日にも増して女性や男女カップルが多かった気がします。ああ、楽しい。自分がこんなにアホだなんて知らなかった。毎晩クラブやバーに踊りに行くなんて、アホのすることだ! 今日見たゲイのカップルは見てるだけでこっちも燃え上がってしまいそうなほどホットでした。黒人と白人のカップルで、カウンターの前でずっとキスしたりハグしたり首筋に顔を埋めたり、たぶん一時間以上。黒人が白人を後ろから抱きしめ、腰を押し付け、白人の男も尻を彼のあれに押し付けてセックスの動きを真似てダンスをしてるんですが、決して卑猥じゃない。多分ふたりが聖人みたいな表情で目を閉じていたからでしょう。 それからとてもダンスのうまいハンサムな男がいて、彼の動きを見てるだけで興奮しました。でも今日もアリのせいで私は自分がピエロのような気がしてならなかった。アリは「はじめてのことをする時はいつもナーバスなの」とゲイバーでもバービー人形のように壁の花になってるだけ。なんで踊らないのと尋ねても、むっつりと「どこかに座りたいの」と言うだけ。私がひとつだけ空いてる席に彼女を座らせ、私は立って彼女に話しかけていて、彼女が「マルガリータをいただける?」なんてお上品に頼むものだから、自分のお金で(もちろん後で請求する)カウンターでマルガリータを注文して、戻ってきて彼女に差し出す。彼女がごくごく飲む。その一連の動作を、彼女の隣に座ってるゲイの男たちはどう思ってたんだろう? 何人かは、彼女が男だと気付かず、私のことをレズの男役か何かと思ってたかもしれませんが、だいたいは彼女がトランスセクシャルだとわかってたはずです。男同士だろうと、男女だろうと、女女だろうと、滅多に「マルガリータをいただける?」なんて相手に頼まないし、しかもそれを聞き入れたりしない。とはいえ、たいていのことは頼まれても私は断っています。たとえば彼女は私に、「私の化粧品を、ポーチに全部入れてくれる?」なんてことを平気で頼むんですよ。バスルームには彼女の散らかしっぱなしの化粧品が転がってるわけです。もちろん、私は断ります。まあ、大富豪の父親に彼が告げ口をして、殺し屋が私を殺しに来ないうちはですがね! 今日眼にしたいくつかのシーンを思い出すと、胸が熱くなる。それを書き留めて小説の中でよみがえらせたい。でも書き出しで頓挫中。ケネディの演説の引用にこだわりすぎ。 もうすぐ友人たちが来ます。シスコのおいしいところを厳選して連れ回したいけど、なによりゲイバーだ! 何がなんでもiさんとNさんをゲイバーに連れていくぞ! 逃がさないぞ(笑)! 親しい友達と来てたらどんなにか楽しいだろうと、アリのマルガリータを待ちながら思ってました。LAでも夜時間があれば行きたい。 新しくこの家に来た日本人は、いまのとこ「まあ頑張れ」という感じ。うーん我ながら言い得て妙! 彼は若いし、まだまだ学ぶべきことが多いはずです。私も昔はああだった、と考えて、一週間後には彼に訪れているだろう変化に期待。彼やほかの日本人の中でも、ノブはかなりいい奴だなあ。彼はテキサスへ、日本人のいないところへ行く冒険をしたいとのこと。若い頃は誰もがそう感じます。頑張れ! 実のところ、英会話教師のマットが恋しいです。ああマット! 帰ったらやっぱり君と友達になるべきだ! 私たちの波長はぴったりだ! 今日はカミーが何の理由もなく私に来いと言うので近づいたら、ハグしてくれました。傍にグラシアもいたので、三人で抱き合いました。本当に何の理由もないんですが、やはり嬉しい感じがします。私はこの家をあと一週間で本当に去って、旅を続けた後で日本に帰るべきなんだろうか……それが自分の人生にとって最良とは思えないなあ。なぜ世界の人々はサンフランシスコに住まないんだと思ってしまいますよ! 私にしてみれば、すべてが「適当」です。街の大きさ、景観、気候、犯罪率、人種や民族、宗教やセクシャリティの混在している様、なんとも理想的です。
連日連夜パーティだのクラブだの、日本にいる時は滅多に行かないところに行きまくっておりますが、今日は最高だった。やっとアリとカストロのゲイバーへ行きました。裸の女たちが踊るトランスセクシャルのバーだの男たちが一物を見せながらぶらぶらしてるセックスクラブだのなんてどうだっていい。私が来たかったのはここだ! カストロでも人気のバーを二件巡りましたが、ハーヴェイズ(多分ハーヴェイ・ミルクから取ったんだろう)とバッドプレイスだったかな。そもそも家の前の通りを道なりにまっすぐ来るとあの通りに出るのかって点がまず驚きでした。マガジンで調べてハーヴェイズは土曜の夜ドラッグクィーンのパーティがあることは知ってましたが、なんだかライブみたいで楽しかった。男たちがあんなに一体となって楽しげにしている姿を見るのは、気持ちがいいもんだ。私たち以外にも、ちらほら女性連れや夫婦の姿がありました。もちろんレズビアンも。お次のバッドプレイスは長い列。列の大半を占めてるのは男同士のカップルですが、男女や女女も。私はアリと一緒だったので、その中間というとこでしょうか。そこで起こった出来事はなかなか忘れられそうにない。私たちが並んでいると金髪の女性が話しかけてきました。少し話し合い、名前を名乗りあったりしてるうちに、彼女が連れの女の子を呼び寄せました。その子は明らかに何か渋ってる様子で、金髪の子を睨むようにしてました。私たちは写真を撮り合ったりしてたんですが、そのうち入口が近づき、IDなんかを用意してると、後ろの女の子が私に話しかけてきました。その時すぐに彼女がレズビアンだとわかったんですが、なんとも表現できないんですが、ビビビッときた。マニッシュすぎないレザージャケットと短めの髪で、すごく笑顔がきれいでした。中に入るとすさまじい混雑ぶりですぐに別れてしまいましたが、朝方マクドナルドを出てタクシーを待ってる時に酔いがさめ始めて気がついた。最初の女性の二人連れが私たちに話しかけてきたのは、フレンドリーだったからじゃない。並びたくなかったからだと。彼女たちは私たちの前に割り込んでバーに消えてゆきました。そのことをアリに言ったら、彼女はニヤリと笑って「私は知ってたわよ。賢いよね」と言ってました。私はなんだかがっかり。片割れが渋ってたのは、「こんなことすべきじゃない」ってサインだったわけだ。でもそれを思うと、後ろにいたレズビアンの女性は損得なしに私にあの情熱的な視線を向けてくれました。名前を名乗り、私の名前を尋ねました。こっちへ来て感じたことは、たくさんのゲイの男たちと話す機会があったけれど、彼らがどんなに親切でフレンドリーでも、その眼の中にある種の情熱の炎はない。セックスクラブで追っかけてくる男たちの眼の中には情熱はあっても、それは単にセックスがしたいからで、人間的なあたたかい感情とは程遠い。それがうざったくなくて居心地良くもあるんですが、今日彼女の眼の中に情熱的なものを見出して、とても胸が熱くなりました。もし誰かがあんな眼で見つめてくれるなら、相手が男か女なんて簡単にどうでもよくなりそうです。 さてバーですが、最高。もう最高。この場所で一番肝心なことは、なるべく男たちと眼を合わせないことです。一昨日会った素晴らしいトランスセクシャルの男性が言いました。「ゲイはゲイのもの、レズはレズのもの、トランスセクシャルはトランスセクシャルのものなのよ」と。なるほどその通りだ。一番印象に残ってるのは、トイレを出た時のこと。ダンスフロアから遠ざかったバスルームの横の暗い通路で、ふたりの男が情熱的なキスを交わしていました。一人がもう一人を壁に押し付け、何度も。BbMのイニスとジャックの再会のシーンみたいな。 私もハイテンションだったので、アリを後ろから抱きしめるようにして踊りました。 アリですが、今日でなぜ彼女がゲイバーが好きじゃないかとくとわかった! 理由は簡単。彼女が世界の中心になれないからです。今日もまたアリに関してはムカつくこと百回でした。だからゲイバーで彼女が男たちから求められてない姿を見るのは気分がよかった(笑)。つまり、カストロのゲイバーは、男が男を求める場所だということです。中には女がいることを面白く思っていない男もいると思いますが、そういう男は、アリに対しても素っ気無いんですよ。それがどれほど彼女にしてみれば屈辱的か。一歩カストロから外へ出ると彼女を求める男たちが溢れかえっているというのに、彼女が一番求めている類のハンサムで若い男たちは、彼女に見向きもしない! なんという皮肉! わっはっは! それじゃスラッシャーの私とかわらないじゃないか。だから彼女はばからしいセックスクラブだのトランスセクシャルバーに行くんですよ。だから今日またセックスクラブへ行った帰りに言ってやりました。「アリ、今日気付いたんだけど、カストロのゲイバーには最高の男たちが集まってるよ。それに比べたらあんたの好きなセックスクラブやトランスセクシャルバーに集まってくる男どもは、掃き溜めだね。年寄り、移民、醜男、みんなまともな女は相手にしない類の男ばかりだよ」とね! でも実際そうなんですよ。イースターの日は特別でしたが、今日なんか、クラブにはハンサムな男は一人もいなかった。そりゃそうだ、不自由してなければあんなとこに誰も来ない。売春婦を買う男にそうそう美男子がいないのと同じ。 ところで、一昨日アリとグラシアとマクドナルドに行った時、アリの友人の店員のトランスセクシャルの男性(仕事中は男性)と話しました。彼は素晴らしかった。グラシアさえ、私に「OMG,トランスセクシャルってどいつもこいつもアホタレだと思ってたわ……彼はスマート」と耳打ちしたほどです。彼の人生観、向上心について、アイデンティティについての話には胸打たれました。その時グラシアも、私は朝が来ると今日も戦いに行こう、と思う。今のクラスで黒人は私ひとりで、それを理由にカリカチュアで何人かの生徒がグループを代りたがったのを知っている。でも今では皆友達だ。リカルドやアンディも最初は私を典型的な黒人だと思って接してきたけれど、いつも自分の意見をしっかり述べて誠意を持って人と接することで、まわりは変わった、と話していました。グラシアは素晴らしい女性です。でも、とても保守的なキリスト原理主義者です。彼女に会えたことはこの旅の大きな収穫でした。クリスチャンとしての彼女の話を、彼女がどんなに高徳な人でも、鵜呑みにすることはできません。私には違う意見がある。彼女は毎日アリのために祈ってるといいます。アリが悪い行い、つまり同性愛から足を洗って女性を愛するようになるようにと。私は彼女に、「男同士の間に本当の愛は存在すると思うか」とたずねました。彼女は「存在しない」と言いました。同じことをアリに尋ねると、「絶対に存在する」と言っていました。グラシアの考えを、私は恐ろしいと思う。でもそれと同じくらい強く、彼女が素晴らしい女性であることは間違いないと思います。 こんな話をしていると、アリは顔を伏せて眼を涙で濡らしていました。私はこの街に小説を書くために来ました。でももしも私たち三人が言ったことを、ある日アリが理解し、心を入れ替え、バカな真似をやめて、一人前の女性に成長し、誇りを持って故郷の家族に会いに帰る日が来るとしたら、もちろんそれ以上に、素晴らしいドラマはありません。
昨日の夜は4時過ぎにアリとアビールというサウジアラビア出身の彼の友達と帰ってきたのですが、あんなに酔っ払ったのは初めてでした。自分の声も自分の顔もまるで他人のもののようでした。 昨日は正直アリに飽き飽きしてしまいました。その前日にアリは私がいない間に私のパソコンでアダルトサイトを見てスパイウェアとウィルスに感染させて、まともに起動もできなくするという大変なことをしでかしてくれました。昨夜は彼とグラシア、ノブたちのスクールのグッバイ・パーティへ私も行き、ものすごい混雑の中、何人かの人と話した程度で、はっきり言って退屈でした。ただ韓国人のジョンとまた会えたり、何人かの日本人と知り合えたのはよかった。ジョンは来週LAへ車で行って、二、三日友人に会ってくるらしく、よかったら一緒に行かないかとのことでした。ジョンはナイスガイだし、月末(五月頭)にLAに行く予定がなければ行ってるところです。 パーティの後、アビールとアリとトランスセクシャルのバーへ行き、その後24時間ダイナーでご飯を食べました。ダイナーでは私の真正面の位置に座った男四人の若者の集団がゲイのカップル同士でした。かなりベタついてました。バーではストリップショーみたいのが見れたんですが、退屈。女たちの裸を見てもやっぱりピンと来ない自分を発見。でもアビールはいい人で、サウジアラビアのことやムスリマのことをいろいろきいたら、ちゃんとこたえてくれました。同じアラブ出身でも彼女はインテリジェントで、しっかりしていて、アリとは全然違う。アリに飽き飽きしてしまったというのは、人間的にはグラシアやアビールははるかに素晴らしいのに、アリは短いスカートを履いて高いハイヒールを履いてカツラをかぶり、二時間かけてメイクアップしてるもんだから、歩く先々で男たちが、時には女たちもが集まってくるからです。昨日も乗ったタクシーの兄ちゃんと電話番号を交換し、すぐに電話がかかってきて、ダイナーから自宅へ帰るタクシー代が浮きました。こんなことは彼女には日常茶飯事。私がこういう気持ちになったのは、一昨日アリの男性の姿を見たからだと思います。今日は男の格好で行くからカストロで待っててと言われたんですが、そこで見た彼は、どぎつい化粧をした女装のアリよりもはるかに素敵な、ナチュラルな姿の彼でした。彼はもともと線が細く、髪がけっこう長いのでそのままでも女性か男性かわからない雰囲気があります。その姿の彼は特段眼を引く存在じゃない。他の女性や、男性と同じ。それで思いました。私はグラシアなんかはかなりきれいだと思う。だから彼女や他の女性たちがアリのようにメイクアップし、ドレスアップし、同じように振舞うことはいくらでもできるということです。でも彼女たちは自分を安売りはしないというわけだ。短いスカートを履いてその夜のタクシー代を浮かせることはできる。でもしない。それは女性個人の体験の集積が彼女たちをそういう方向へは向かわせないからです。男性に裏切られ、傷つけられた経験を誰もが一度や二度体験している。年頃にメイクアップをしてる時に兄弟に笑われるとか、そんな小さなことだとしても。あるいは女性たちが避けて通れない生理なんかも。アリやトランスセクシャルバーの女たちには、そういう経験がない。そこんところは、非常に興味深い点です。何をして女性らしいと言えるかはわからないけど、もしもいつかアリが女性として痛い目に遭った時、私って何だろう……と考えることがあるなら、その時こそ彼女は真の意味で女性になるんではないか、と思いました。 とはいってもアリにも見捨てがたい一面があります(一面どころか、もっとたくさんある)。私と彼はヴァンネスストリートを歩いていました。ふと見上げるとそこにGLBTセンターという看板が。アリがどうしても何かが中で起こってるか見たいというので、私たちは中に入りました。そこはGLBTのヘルプセンターで、そういうところを訪れたのは私もはじめてでした。アリは私に「あなたはレズビアンてことにして話を聞きに行こう」と言ったので、嘘をつく必要はない、まあとりあえずバイだということで、SFにはゲイの文化を知りに来たと言うと言いました。 その時、ヘルプセンターの女性と交わしたアリの話の内容は、ちょっと胸打たれるものだった。 私も自分のプロジェクトに関することでいくつか質問することができました。回答には満足できませんでしたが、ちょうどヘルプセンターで働く人物を書こうと思っていたところなので、アリのおかげでヘルプセンターがどういうものかわかってよかった。ちなみに、その後アリは面白いところがあるの、と行って私をある場所へ連れて行きました。どんな場所かというと、いわゆるゲイのマッサージクラブ。慌てて「ここには私は入れない!」と言ったのですが、いつものごとく「話を聞くだけよ」というアリに押し切られて中へ……でもそこの受付の男性が、すごくナイスだった。アリが「ここがどういうところか教えて」ときくと、「もちろんいいよ」と爽やかに笑っていろいろと教えてくれました。アリがマッサージしてるところを見たいと言うと、さすがにそれはできないと言われましたが。当たり前だろ! 後で「マッサージと言っても、フェラをしたりするんだよ、わっかってるの?」と尋ねたら「ただのマッサージだと思ってた」と言っていました。 こっちへ来て望んでいた体験はだいたい済ませた気がします。あとはアリとゲイバーに行ければ充分です。DVDも買ったし。 昨日のパーティで、ゲイと噂の教師と話しました。彼はとても素敵な人で、ノブたちに「彼はゲイだと思うか」ときかれて、そう思うと言いました。私にはBbMのランドールに見えてならなかった。かなり似てた(笑)! 彼に自分はゲイのことを知りにここへ来たんだ、という話をしましたが、そのトリックにはさすがに引っかからなかった。後でアビールに、彼は生徒のリカルドが好きって噂だと教えて貰ったんですが、そのリカルド。昨日はクラスのアンディの誕生日で、それも盛大に祝ったんですが、発案したのはアンディのルームメイトのリカルドでした。この人らのことは、私はその場で会っただけで全然知らないんですけど。で、そのリカルドと肩を組んだアンディ(どっちもハンサム)が、俺の最高のルームメイトさ! と叫んで公衆の面前で頬に熱いキッスを! お前ら、純粋な友情か!? と疑ってしまいました。 今日はここまで。そうだ、昨日真夜中の相棒を読み終わりました。また感想でも。
昨夜については、今日は疲れてるので簡単に。昨日書いた通り、昨日私はアリに連れられてアダルトシアターへ行きました。あの場所は正式になんていうのか調べたところ(というか、インフォメーションセンターで手に入れたフライヤーの中にそこのもあったことに後で気付く)、あそこはアダルトシアターというらしいです。三十ドル払えばいくらでも好きなだけ滞在できる場所で、ステージで裸の男があんなことやこんなことをして(生本番セックスではない)、客の間を一人ずつ廻ってくるのでチップを払えば触ったりキスしたりできたり、小さなブースで70種類のビデオを見れたり(フライヤー参照)、ショーが終わった後の男優のシャワーを観賞できたり、ビデオにムラムラきたらブースに入って誰かとセックスできたり、もちろんショップもあってアダルトグッズやDVDを買えます。 シアターは日曜の夜ともあって空いてましたが、最初に来たブラジアリアンのguyはすごくセクシーでした。私のところに来た時、アリがいろいろ話して、「イくところが見たい」と率直に要求してましたが、それはだめなんだとのこと。でも彼はほんと、よかった。何度か廻ってきたので札をソックスに挟むと、私の耳や首筋を嘗めたり甘噛みしてくれましたが、最 高 だ っ た 。もちろん身体のどこだろうと触りたい放題。ダンスもセクシーで、今日アリとダンスを真似して踊って笑い転げてました。アリに尋ねると、女相手だとどうか知らないけど、彼らは客が望めば(お金を出せば)売春もするとのこと。男だったら通いつめてもおかしくない……! 最初は恥ずかしかったんですけど、そのうち慣れてきたので、ソックスに札を入れてassに触りたいと言うと、もちろんいいよと言って後ろを向いてくれました。彼の尻肉を揉みしだく(死)と、いい声で喘いでくれました。彼のassを優しく撫でて、突っ込もうとした時、突っ込むものがないことに気がつく。ああ、でも彼は最高だった。彼のシャワーも見ました。客は私たちだけだったので、チップを入れるとかなりサービスしてくれました。シャワーで何をしてくれたかは、小説の中ででも書きます。 帰りにDVDを見たのですが、気に入ったシリーズを買おうと店員に言うと、このシリーズはものすごく高いんだと言われました。そこでだ、過ちを犯したのは。DVD三枚に300ドルを費やす。翌日眼が覚めた時にばかをやったことを後悔したことは認めなければなりません。DVDは最高だったにしても。店員はいろいろと薦めてくれました。私がおしっこをかけるのが見たいと馬鹿まるだしで言った時も、内心この女いかれてるなと思ってたとしても、慣れっこという感じでいろいろ薦めてくれました。アリがpissingって何? pissingって何よ! と喚き出したので何とか説明しようとしたのですが、私にはできなかった。すると店員が「あ、pissingっていうのは誰かにおしっこをかけるやつだよ。ウォータープレイって意味だよ」と説明。アリは渋い顔をしてそんなのは嫌いと言ってました。彼女はけっこう好みはノーマルでロマンチックです。まあ少なくとも私よりはましでしょう。 ところでそのDVD,XXXレイトのサンタモニカだかどっかを舞台にしたチープなドラマなんですが、萌えた〜。シーズン1のエピソード3まで見ましたが、なんといってもep3のファックが最高だった。タブロイドみたいなゲイ雑誌の編集者として働いてる男がいて、その恋人が浮気してセックスしてるところ(このシーンもホット)をパパラッチに盗撮されるんですが、この浮気してる恋人を助けるために、そこの意地悪でサディスティックな編集長(いつも彼を顎でこき使う)に抱かれるんですが、この受け男が物凄くいい声で喘ぐんですよ。たいして美形でもないんですけど、彼がポルノアクターになれたのは間違いなくあの喘ぎ声のためかと思われます。アリはあんまり声を出す男は好きじゃないそうですが。なぜかな。あんなに嗜虐心をそそられるのに。この受け男と浮気がちな恋人の関係が、なんとなく(全然違うけど)キースとデイヴィッドを彷彿とさせて、デイヴィッドを投影して見たので余計に萌えました。ハーヴァードを卒業した俺がどうしてこんなとこでこき使われなきゃならないんだ、みたいなことをぼやいてる冴えない真面目男だというのも、なんとなくデイヴィッド似。それがベッドでは雌犬に豹変。 今、ちょっとした事件が起きました。詳細は後ほど。 あまりに驚いたのでこんなエロ日記を書いてる余裕などないのですが、ここは冷静に。 そんなこんなでとにかくも、その後トランスセクシャルのバーへ行ったのですが、そこでもクレイジーなことが続きました。きれいなトランスセクシャルの女性がたくさんいる中、何人かの女性が私と話してくれたのですが、そのうちフィリピーナ(でも生まれはミシシッピ)の女性が、日本人大好きと言って自分の日本にいた時の体験を話してくれました。彼女の話では、日本にいた頃つきあってたボーイフレンドはヤクザで、彼女に何でも買い与えてくれたから日本が好きだとのこと。ニコニコして「ヤクザだったの。でも死んじゃったの。抗争で殺されて」と言っていました。そうか……。そこで出会った男たちもけっこうクレイジーでした。一番クレイジーだったのは、バーでアリに話しかけてきた男。結局帰り、彼のコルヴェットで送って貰うことになったと突然アリに言われて私はやめた方がいいと言ったのですが、アリは「タクシー代が浮く」と言い張って乗ってしまいました。なんて言うのは言い訳で、まあ結局は私も乗ったわけです。コルヴェットの中で男は、自分の弟はゲイなんだが、俺は弟を犯したことがある、と言ってました。どんな男かこれでわかると思います。本当かどうかはわかりません。相変わらずアリは私がゲイセックス好きだと言いふらしていましたから、リップサービスのつもりだったのでしょうか。ファンタジーとしては、萌えることを認める。だけど現実に聞くと、disgustingです。ともかくも私は家につくと早々に引き上げたのですが、男は私が去るのには不満げでしたが、アリが残ると言ったので気を良くしてました。それでもって車は去り(心配だったのでキッチンの窓から見に行ったら車がなかった)、一時間後にアリが戻ってきて私の窓を叩き、開けろというのでドアを開け、ふたりでキッチンに行ってイースターのディナーの残りものを食べました。翌日にバレてビッグママに呆れられましたが。アリの話では、男はただ海岸でアリをしゃぶってくれたとのこと。私は男に、トランスセクシャルが好きだというけど、ペニスがあってもいいのか、ときいたらまごついてました。彼はアリにペニスがあると知って驚いたんじゃないかと思うんですが、実際どうだったかは知らん。 さて、さきほど何が起こったかを書きましょう。今はもう4時ですがとても眠る気にはなれません。今日のタイトルの後半の意味を。 さきほどまで私は、「今日はいい日だ」としみじみ感じていました。今日はアリが出かけた後でグラシアとビッグママといろんなことを話し、グラシアの話はとても感動的でした。グラシアはなんて素敵な女性なんだろう。私は本当に彼女が好きです。ここの住人は、カミーは少しうざったいですが、他のメンバーは皆好きです。香港出身のクリストルは愛想けがなくて、ビッグママも「あの子はフレンドリーじゃなさすぎる」と言ってましたが、彼女は私に「今日は何してたの」などとそっけない態度ではありますが訊いてきます。アリや他のメンバーにはつれない態度らしいので、彼女の私に対する態度はましな方かと思います。そして日本人の男の子、ノブですが、今日はネットが出来なくなった理由をお互いに話し合ってる間に、爆笑する展開に発展し、かなり打ち解けました。いや〜笑った。ネットができなくなった理由があまりにアホらしくて。 グラシアとビッグママとはアリのことを話し合いました。彼女には確かにかなり問題がある。ママはアリに出て行って貰うか検討してるとのことでした。彼女が自分では何もできない理由は、彼女がアラブの富豪の息子で、たぶんアメリカのビザを取れたのも話の雰囲気ではそれが理由で、彼女は子どもの頃からすべてメイドたちにやってもらっていたからです。彼女は月に四百万円くらいの仕送りを受け取っていて、サンフランシスコからサンノゼまでタクシーで行ったことがあるそうです。何万円払ったと言ったかは覚えていませんが、タクシーで行ったのは「行き方がわからなかったから」だそうです。でも彼女は「マンハッタン」という言葉すら知らない! 彼女は確実にどこかが、何かが壊れています。環境がいかに人間にとって大事か!でもアリはどうしても憎めない。彼女が自分の国でゲイだと、あるいはトランスセクシャルだとバレたら殺されるか罰を受けるだろうという境遇や、部屋の片付けや食器をさげることも出来ず、中国という国が存在することも知らない(chinaという単語を知らないだけかもしれない)彼女が、時々「私は何もできない」「何も知らない」と恥ずかしげに言う時は、彼女を可愛いと思います。今日ふたりで電車に乗っていて席がひとつ空いた時、私がhave a seat, lady firstと言うと、彼女は嬉しそうに座りましたが、それを隣で聞いていた男性が笑って、次の駅で「君の番だよ」と言って降りる前に譲ってくれました。 そんな前置きの後で今晩のことを書きましょう。現在4時前です。私がここでこの日記をタイピングしていた深夜の2時半に、通気口を通しておかしな物音が聞こえました。窓を壊すような、何か普通じゃない音でした。アリは戻ってるし、他の皆も寝てるのは知っていました。娘のカミーは友達の家に泊まりに行っています。もしかしたらルーシーかもしれない、イースターディナーの後で、まだケーキなんかがテーブルにあるから。しばらく放っておくと、また物音が。私は部屋を出て地上へ続く階段を上がりました。私の部屋がある地下の階段を上がると、すぐ玄関のドアが待っています。玄関に出た時、確かにダイニングの方から物音が聞こえます。その時私が思ったことはみっつ。誰かが何かを貪っている。誰かが部屋に火をつけて燃えている。誰かが中へ押し入ろうとしている。もしこの家の誰かが鍵を忘れて入り込もうと下手に努力してるなら、彼らは私の窓を叩きに来るはずです(私の窓は叩きやすい)。すぐに、これはこの家の誰かがやったことではないとわかりました。私はただドアの前に立ち、絶え間なく続く貪り食うような、薪がパチパチと燃えるような、誰かが忍び足でどこかを歩き回っているような音を聞いていました。そのうち、何かが崩れ落ちるような、物がどしゃっとぶつかるような音が聞こえ、私の不安は確信に変わりました。誰かが中にいる。 その時、不意に気付きました。私は震えている。ダイニングに行って中を覗くべきか? いや、それは絶対に賢明じゃない。絶対に!もし誰かが押し入ったなら、十中八九、銃を持ってるはずです。こういう瞬間に人が考えることというのはまったく不可思議です。私の脳の一部は麻痺したようになって、身体が震えだし、特に膝が自分でも信じられないほどガタガタ言い出していますが、別の脳の一部は恐ろしく冷静に考えているのです。エマージェンシー・ブレインとでも命名すべきかもしれません! その狡賢い脳は即座に、ダイニングに誰かがいるとするなら、どうやって逃げるべきか、第一退路が玄関として、第二退路はガレージを通って別の階段へ行き、ドアに鍵をかけて、窓から外へ……あの窓は鍵が開いてるはずだ……なんてことを考え始めていました。私は立ち竦んだまま、まだ見に行くべきか、逃げるべきか、それともすべてなかったことにして、忘れて、鍵をかけてベッドで寝るかを決められずにいました。物音は続いています。三番目の選択肢は現実逃避の愚か者がとる行動だとわかっていても、恐怖に立ち向かう勇気がなかなか出ません。そのうち、ビッグママが二階から叫ぶ声が聞こえてきました。「物音がするわ。誰かキッチンにでもいるの。誰が下にいるの。こたえなさい!」恐怖は倍増。彼女は私のことを言ってるのか、私の足音を聞きつけたのか、それとも、あの物音を? とにかく彼女が警察を呼ぶ前に、何かこたえるべきだと思い、何か言いましたが、覚えていません。ただ彼女がきびしい口調でもう一度私に質問したことに、何もわからない。でも私にもあの音が聞こえる、と言ったことだけは覚えています。ビッグママは階段を下りてきて、きびしい口調で「誰かいるの!? ハロー!?」と叫びます。物音は続きます。その時には私もだいぶ落ち着いていました。というのも、もし相手が誰か侵入者なら、彼女の声に何かしらの反応を示すはずです。でも、音は絶え間なく続いています。 私は玄関ドアの覗き穴から外を見ましたが、幸いなことに誰もいません。ビッグママは私に一緒に見に行こうと言ってきましたが、私ははっきりとNOと、私には行けない、とこたえました。ビッグママは笑っていましたが、彼女も相当怖がっていました。とりわけ、また何かがどしゃりと音を立てて落ちる音が聞こえた時は、思わずふたりで小さなうめき声のような、悲鳴のような声をあげて、玄関に走り寄ったほどです。彼女は「動物に間違いない」と言いました。私もそう思いました。ビッグママの声に動じる気配がなかったからです。私の膝はガタガタ震えていました。 ビッグママはグラシアやノブを大声で呼びます。彼女は決心して、ダイニングの傍の廊下を通ってノブを起こしに行きます。深夜の2時過ぎです。なかなかノブは起きてきません。やっと彼が起きてきた時、ビッグママは何か動物のようなものがダイニングにいる。見てきてちょうだいと命じます。ノブは強張った表情でダイニングへ。ビッグママが「ドアの裏を見て」と言い、ノブは慎重に見に行きます。でも、私には彼の背後から見えました。窓ガラスが割れている! 私がそう言うと、ノブが窓ガラスに近づきました。そこでやっと事態が飲み込めました。私が聞き続けていた音は、ダイニングの巨大な窓ガラスが少しずつ床に落ちていく音だったのです。その巨大な、大の男が手を伸ばしてやっと上縁に届くほどの巨大な窓は、車のフロントガラスのような素材でできていて(たぶんこういう事態のために)、物がぶつかっても派手に割れず、小さな丸い破片となってぼろぼろと落下するのです。時には塊で。私たちが聞いていたのはその音でした。 窓ガラスには大きな穴が開いていました。すでにかなりの破片が落ちていたからです。でもその穴から誰かが侵入できるほど、大きくはありません。窓は放射状に割れていました。ガンショットは聞いていないので、石か、モデルガンででも撃たれたのでしょうか。その時二階からグラシアも降りてきました。 まだ恐怖を感じてはいましたが、一安心です。でも正直、間違いなく誰かが押し入ったんだと思ったから、滅多にないほど、いや、死ぬほど怖かった。ビッグママはすぐにSFFD(サンフランシスコ消防局)を呼びました。彼らの到着は遅かったのですが、その間私たちは安堵のために力が抜けてお互いの状況について語り合い、笑い転げていました。私は自分は度胸のある方だと思ってたけど、そうじゃないことがわかったと言い、ノブ、最高! 男たちよ、万歳! と男たちの勇敢さを讃えましたが、ノブはビッグママに「行け! 見ろ! ドアの後ろ!」と命令を下されたからだと言って笑ってました。グラシアになぜすぐ来なかったのかとママがきくと、最初夢の中だったから、と言ってましたが、最後には「怖くて降りてこれなかった」と告白し、皆で笑いました。ノブにも聞いたところ、真夜中に切羽詰った声で起こされて滅茶苦茶怖かったと告白。ビッグママも、ダイニングへ行くか、ノブを起こしにいくか選択を迫られ怖かったと。膝の震えはしばらく止まりませんでした。ビッグママはルーシー(犬)に、「行きなさい! 行きなさい!」と命じたのに、彼女は二階の階段の上で身を竦めていただけ、そして私に一緒に来なさい、と言うと、私は真剣な顔でNOと首を横に振ったと言ってまた爆笑。でも何より笑えるのは、アリがこんなに時にぐっすり眠ってることだ、と言ってまた一笑い。ノブは音をうっすらと聞いたけど、雨だと思ったらしいです。 SFFDは二十分も待たせてくれましたが、サイレンの音が近づいてきて、こんなにほっとしたことはありませんでした。到着したのは二台の消防車。入ってきたのはカッコいい消防服姿の男たち、そして見るからにタフそうなふたりの女性。私はずっと彼らが何をどうするか見てました。彼らは窓を全部叩き割って壊しました。窓は巨大で、壁一枚分に相当したので、ただでさえ寒い家がシベリア並みに。firemanは白人も黒人もアジア人も女性もいて、女たちは皆同じことを考えていました。こんな素敵なfiremanが十人もやって来たのに、起きてこないアリはどうかしてる! このことを後で口にしたのはビッグママでした。仕事をするfiremanのセクシーさは半端じゃない。ここはSF。あのハンサムなfiremanはもしやゲイでは……なんてことを考えられるほどには、落ち着いていました。 できることなら、本物の警察が家の中を取り調べる姿を見てみたかった。firemanは事後処理を終えると、ビッグママにいくつか質問し、説明し、簡単に調べて、去っていきました。こういう事件じゃ、犯人の特定や証拠品の収集なんかはしないんですね。ただ掃除して帰っていったという感じです。 書き終わった今もやはり怖い。でも正直、いい経験にはなりました。さっき考えていました。狼のラストの方で、カールが犯人の家を訪問した時、その家が犯行現場だと気付いてどうすべきか悩むシーンを書きました。カールは恐怖の中に飛び込んでいきます。自分が似たような恐怖を味わった後で思うことは、恐怖と対峙するのはとても難しいということです。それには多分何か得るものや、守らなければならないものが必要だと感じました。もし私がこの家のゲストではなく、主だったら、私は行ったと思います。なぜならそれ以外に方法がないから。それをしなければならないから。でも私には、この家に対して何も責任がありません。たとえば兵士が戦場へ行く時、警察官が通報を受けて銃を持った男の家に踏み込む時、彼らには責任があります。誇りもあります。そのために彼らはその瞬間を生きているといえるわけです。「男にならなければ」と感じる時、彼は責任を背負っているんだ。そうでもない限り、とてもじゃないが、恐怖に立ち向かって行くことは難しい。裏を返せば、その責任感こそが彼らを死なせるわけだ。ビッグママは娘がいない時でよかったと言っていました。おそらく子どもを持つ母親も兵士のような強さを示せるというのは、すごくわかる気がする。 明日は平和な一日でありますように。
これは二日前に書いたものに、時々後日加筆してます。 みなさん、こんにちは。こちらはイースター・サンデーです。今日は特別な日なのでご馳走を食べられるそうですが、昨日イースターエッグを作るとかいう話をしてたので、卵に絵を描くかもしれません。その他に、SFでは百年前の4月18日に人、建造物ともに大きな被害をもたらした大地震があり、そのため書店や図書館では写真展や当時の写真集などが宣伝されています。地下鉄も、18日は私の住む地区からダウンタウンまでは特別に朝の三時から運行する、というアナウンスが流れていました。 イースターの今日はカストロ地区を仮装したゲイがのし歩いていて華やかでした。ハンサムでマッチョな男が頭にうさみみをつけて、恋人と手を繋いで歩いてましたよ。 ここからはちょっと過激なナイトライフの話です。きわどい話になるので、そんな気分じゃない方はどうぞスルーを。 そんなことより、私にとってイースターはかなり罪深いものになってました。もし昨日イエスが復活してたら、間違いなく私は神の左側に振り分けられていたことでしょう。海外ではそこそこいろんなことを体験してきたけど、昨日のは強烈でした。 私は昨日、アリの隣の部屋に移ったので彼女といろんなことを話しました。昨夜で私たちはいい友達になりました。 昨夜ご飯を食べた後、アリがドレスアップしてたので「どこのお姫さまかと思ったよ」と言ったら、「今晩一緒に出かけない?」というので、急のことでしたがゲイバーにでも連れてってくれるのかと思い、出かけることにしました。ところがゲイバーなんかじゃなかった。後でアリにあれはどこだったのか訊こうと思いますが、SFのどっかのあやしげな店。入り口にはボディガードが立ってIDをチェックしており、入場料はいるのかと訊くと女性とアリのようなトランスセクシャルは10ドルだと。平たくいえば、そこはセックスクラブでした。シックス・フィート・アンダーでいえば、ブレンダが友達と訪れたああいう感じのクラブ! フロアは四つで、電話もカメラも駄目。中は暗くブラックライトに白色が照らし出されていて、テクノやクラブミュージックが流れ、お香みたいなのが焚かれて、一部の場所はやけにスモーキーでした。そこらじゅうにテレビモニタがあり、ポルノビデオが流れてました。普段は一階がヘテロ、二階がトランスセクシャル、三階がバイで、四階がゲイと別れてるみたいですが、昨日はミックスだったそうです。アリは私の手を引っ張ってゲイのフロアに連れてってくれたんですが、残念ながら昨日はミックスだったのでゲイはいませんでした。 それにしてもアリは! 白いドレスを着て、クラブにはたくさんきれいなトランスセクシャルや女性がいましたけど、アリは最高にきれいな子のひとりでした。アリは私とずっと手を繋いで歩くのですが、行く先々で男たちが彼女を誘惑して、追っかけてきます。どんな男も彼女に夢中。男たちは五分もアリを放っときません。彼女があまりに魅力的なので、私なんか誰も眼中にないとしても惨めな気持ちになったりはしませんでしたが、アリは男で、ペニスもある。彼女に連れまわされてる私は女だけど、アリばっか追っかけてまったくこの男たちはどうなってんの、と思わなかったといえば嘘になりますよ(笑)! アリは「今夜誰か素敵な人が見つけられたら、どうなってもいいと思ってるの」と言うので、一時彼女と別れ、私はゲイフロアに行きました。皆そこらじゅうのソファやベッドでおっぱじめてるし、半裸の男は当然、中には素っ裸で歩き回ったり、扱きながら歩き回ったりしてる奴らもいるし、一歩でも足をとめたら誰かが声をかけてきます。でも皆ルールに則っていて、女がnoと言えばそれ以上のことは起こりません。だから怖い思いはしません。そのうちまな板ショーみたいのがはじめって、私もそのショーを見たんですが、昨日の夜は特別な夜なので、クラブに来たカップルが名簿順に呼ばれてステージの上に75秒だけ上がり、セックスを観客に見せるというのをやってました。中にはトランスセクシャル同士もいましたが、ステージに呼ばれて上がってくようなカップルは皆クレイジーでしたね。服を脱いだら亀甲縛りだったりと。フェラチオあり、フィストファックあり。最後に司会者が「もうお開きにするけど、その前に女同士、男同士のカップルを受け付けるよ。どう?」とききましたが、残念ながら立候補者はいませんでした。 その後アリと合流したんですが、ゲイフロアでアリは素敵なイタリア人を発掘してセックスしに行く感じだったんで、私は残ってゲイビデオを見てました。この瞬間が一番面白かった。なぜかというと、女一人がビデオを見てると思って男たちが寄ってきて私の隣なんかに座るんですが、流れてるビデオはゲイセックスだとわかって、気まずそうにするんですよ! 笑いを抑えるのに必死でした。私はすまし顔でいかした男が男を掘ってるシーンを見てるんですけど、私の横では私の顔を見て男が扱きだすわけです。こっちを見てくれないかと期待して。そこで私が彼らに「ここにはゲイセックスを見るために来たの。あなたはゲイ?」ときくと、たいていの男はまごついて、よくても「そうだよ」と下手な嘘をついてから、しばらく留まった後、去っていくというわけです。これがここでは一番の撃退法でした! ところがそのうち、白人の男がやってきて隣に座ったんですが、この撃退法を試したところ、即座に「ゲイだよ」と答えてきて、「君、ゲイのこれが好きなの?」と訊いてきました。アリが戻ってきて私の隣に座ったんですが、彼女はさっきとは別の男と一緒でした。アリはそこらじゅうの友達や出会ったばかりの男に「彼女はゲイの小説を書くためにこの町にきたの」と言いふらしてくれてたのですが、アリと一緒に現れた白人の男がまたけっこう美形で、しかも筋肉質な肉体がわかるようなセクシーなシャツに黒いレザーパンツを履いてました。「見て、見て」と言ってアリは私の隣で彼のペニスをしゃぶり出す始末。……私もふたりのディックを握ったことだけは告白しておきますよ! こいつで男を掘ってるのかと思うと羨ましくて仕方がなかった(笑)。 最初の男の顔が暗くて全然見えなかったとアリに言ったら「勿体無いわね! 彼ハンサムだったのに!」と言ってました。クソ! その後もアリは黒人のハンサムな男の子を見つけて誘ってくれるのを待ってましたが、ターゲットを見つけたらこっちから何もしなくても待ってるだけで手に入るなんて、アリはなんて恵まれてるんだろ! でも彼女は、自分が中東から来たということを告白するのはためらいがあるみたいです。彼女にサラート(日に五回のイスラムの祈り)をするのか、ときいたら、彼女は元気を無くして「しない……私は悪い子だから」と言ってました。彼女は出身国(カタール)を誰にも語りません。カタールは厳格なイスラム教徒の国とのこと。厳格で有名なサウジアラビアの隣の国ですしね。彼女がいつも自分はヨルダンの国出身だと嘘を言ってるのは、たぶんヨルダンが中東においては最も民主化された、リベラルな気風の国だからでしょう。 その黒人の男の子がアリに話しかけてきて、ふたりが物陰に行ってる間、私は彼の友達とソファに座ってたんですが、私にその気がないとわかるとその子は黙って座ってました。ここへは初めて来たんだ、と言うので「彼女(アリ)が男だって、知ってる?」ときくと、すごく戸惑って、「い、いや……し、知らなかった」。するとすぐに、友達が深刻な顔をして物陰から戻ってきたので、私たちは爆笑でした。 アリに、相手にあなたが男だって、事前に確認するのかきいたところ、「もちろんよ! 知らないでベッドインしたら、私殺されるかもしれないわ」とのこと。 ところで女になりたいアリ。逞しい男同士のセックスは好きかときいたところ、耳打ちして「内緒だけど、好き」と言ってました。ようはアリは、ペニスが好きなわけだ。クラブのショップでアリがlubeを見て「これ何」というので教えてあげてから、アナルセックスはしないのかときくと、「もちろんやるわよ! 後でディルドーを見せてあげる」と言って、帰ってから見せてくれました。アヌスの拡張器も見せてくれましたよ。必要なら貸すわよと真面目な顔で言われました。ははは。 で、実はアリは、セックスではトップもボトムもどっちもこなすそうで、ペニスは切りたくないんだとのこと。ビッグママと皆で食事してる時(アリは不在だった)、アリはペニスを切りたいのよ、信じられる? とビッグママが話してましたが、どうやらそうじゃないらしい。 アリは百回もバスルームに行って鏡で自分を確認します。トイレに入ったらドラッグの後がありました。まあ私も随分なところに来たもんだなと思いつつ用を足し、明日の朝になってすべてを後悔することにならなきゃいいけど、ブレンダみたいに! と考えてました。 結局後悔するようなことにはなりませんでしたが、本当に後悔したのは、その翌日だった! 帰り際、アリの友達のトランスセクシャルの人と話しましたが、SFにはゲイのバス(サウナ)が一箇所あるわよというので、女は入れないでしょと言うと、普段はだめだけど、マネージャーにあなたがゲイについて書こうとしてる新聞記者だと言えば、入れてくれるかも、と言っていました。私はいつのまにか新聞記者に転職したようです。見たいけどさすがにバスまでは行けないですね。 翌日はアリに連れられて、女はなかなか入れないゲイスポットへ行きました。残念ながらそこでは生本番のセックスは見れませんでしたが、セクシーなゲイの男たちが裸で客の男たちに奉仕してる姿を見ることができました。そしてなんといっても刺激的だったのは、シャワーを浴びてるシーンを見れるコーナー! 彼らは私が女でもちゃんとサービスしてくれました。もちろん、札を何枚か突っ込んでやったからですけどね! 先に書いたように、私が何に後悔したかというと、言うまでもなく、散 財 に です。 そんなこんなな体験については、またいずれ。この街に残ってたら多分、小説を書かずにはいられません。グラシアやアリは素敵な人たちだし(アリはやや問題ありですが)、残りたい……でも、一ヶ月も経ったら帰りたいと思うかな。その頃まだ生きてればだけど! 今隣に座ってた女性と男性のカップル、男性だと思ってた方は女性だったんだ。気付かなかった。レズビアンのカップルの男役だったんだ。あんなにナチュラルに男に見える女性もいるんだな。
SFで過ごすのもそろそろ一週間。もう一週間か……と呆然としてしまいます。昨日は太平洋を見に行きました。ユニオン・スクエアからバス38でGeavy.stを西へ。風は強かったものの景色はきれいで、そこで二時間ほど書き物をしてました。夜帰るとカミーの友達の男の子がふたり来てて、一緒に食事を。その後どうしてもお願いと頼み込まれて鬼ごっこに付き合いました……私を何歳だと思ってるんだ!まあそこそこ楽しかったです。今日はまた雨&曇りだと知ってたので遅く起き、家の近くからLラインで海へ行くことを決行。丘の上から海が見えてきた時に降りたのですが、ところが! 海はでかい。近くに見えてたと思ったら、10ブロック近く歩く羽目に。もっと近くのバス停で降りるんだった……。でも、今はサンフランシスコの街について知りたかったので歩くのも楽しかったです。家の近くから海岸線に出ましたが、そこから眺め回すと、昨日私がダウンタウン経由でたどり着いた海岸は、10ブロック北だと判明。時間に余裕があって天気がよければ、わざわざダウンタウンから行かずにLラインで海岸に出て、そこからジョギングしてクリフハウスの方へ行くといいかもしれません。こんなことを書かれても、サンフランシスカンじゃなければ退屈だと思いますが。 今日はカミーやアリ、グラシア(フランス人の女の子)たちとレストランで夕食を。アリとBbMの話を少ししました。でも今日もあんまりたくさんのことは訊けませんでした。アリにどんな男が好みかきいたところ、マッチョなタイプと。アメリカの俳優でいえば? ときいたらまたオーランド・ブルームと! 誰も彼もオーランド・ブルーム! でも今思えば、オーランドは全然マッチョじゃないよなー。アリは今日、超ミニのスカートを履いてしゃなりしゃなり歩いてました。 どうしてゲイの話を書きたいのかきかれたので、いろいろ説明してあげると、面白い反応が皆から返ってきました。グラシアはBbMを観たけど、好きじゃないとのこと。 今日iさんに教えてもらって、BbMのビデオをいくつか見ましたが、パロディが最高でした。ぜひ観て欲しいパロディムービーをいくつか紹介しておきます。 http://www.youtube.com/watch?v=deYlMdjLwsg&search=brokeback%20mountain スポンジバック・マウンテン http://www.youtube.com/watch?v=ZrFWUFVJPHY&search=brokeback%20mountain ブローク・マック・マウンテン http://www.youtube.com/watch?v=tlccwGCBM48&search=brokeback%20mountain うさぎが……うさぎが……! BbMのうさぎバージョン。 もー最高。とくにブローク・マック。ちゃんと台詞やシーンまでパロってるとこが冴えてます!
今日もまた雨! いつものごとく遅く起きて、マシュー・ボーンのswan lakeを観てまいりました。メールをくださったBさんはswan役をJose Tiradoが演じてる時にぜひ見て欲しい、とのことだったのですが、運良く彼の回を見ることが出来ました平日のマチネーでしたが、どこからこんなに集まってきたのかというくらい混んでました。Jose Tiradoというダンサーは映画オペラ座の怪人にも出演していたんですね。まったく無知でお恥ずかしい。更に恥ずかしいことに、バレエを観たのはこれが初めてだったのですが、とっても素敵でした〜。Bさん、どうもありがとう! 当日ボックスオフィスでチケットを買いました。どうせなら一番いい席でと奮発した甲斐がありました。ちょっと後ろでしたけどね。まわりの人はオペラグラスを持っていて羨ましかったです。表情とか見たかったなあ。16日までやってるので、もう一度観にいってもいいかも、と思っています。私にとってこれは初めてのバレエだったので、他と比べられないんですが、the strangerとして現れる白鳥がセクシーですごくカッコよかったです。王子は可愛かったですしね。 ちなみに、私のすぐ前にそれはそれは唖然とするほどハンサムなゲイのカップルが座り、観劇中もやたらいちゃついてくれたのでどっちに集中したらよいものかって感じでした(死)。あれはシスコでも1、2を争う美男子カップルじゃなかろうか。しまいにはペッティングみたいなことをおっぱじめて片方が喘ぎだす始末。インターミッションの後、ふたりは場所を変えて私の横に来ましたが、その方が劇に集中できました。帰りは手を繋いで帰っていきました。彼らの隣はおじさんやおばあちゃんだったんですが、いちゃつくふたりがゲイだとわかってても、話しかけて冗談を言ったり感想を述べ合ったりしていて、こういうとこがサンフランシスコだよな、と思いました。 その後は30stMのライブホールを見にテンダーロインへ。オルフェーム・ホールから歩いて10分。たしかにテンダーロインはお上品な土地とは言えません。夜中歩くには適してないけど、会場の周辺にはたくさんホテルやモーテルがあったので、予約しなくても当日もなんとかなるでしょう。ライブは日曜の夜ですしね。 まだ夕食までに時間があったので、またカストロに寄って来ました。この区域、好きになりそう。店の人もたいていすごく親切。スターバックスに入ってずっと読めずにいたあの!「真夜中の相棒」を読んでました。いまさらかとぎょっとしてる皆さんも多いことでしょう。なんたってこれはスラッシャーのバイブルともいうべき一冊ですからね。これまで、数多くの人に「私の基本は『真夜中の相棒』なんです」と言われ続けてきました。あまりにも言われ続けたものだから、そのうち私は知ったような気になって「いいですよね」なんて言うようになってましたが、実は読んだことがなかったのです。読み始めてなるほど、と思いました。たしかにこれをバイブルとする人がいる気持ちはよくわかります。ただ、そういう気持ちを害したくないのですがそのうえでひとつ。これは十年前に読むべきだったかもしれません。今はこの話が書かれた頃より、いろんな事が複雑化されてしまいました。この本はMWAを受賞しているという意味では正真正銘のミステリと言っていいと思います。けれど、今とは少し事情が違うなかで受け入れられた話という気がします。それが悪いとか評価が甘いとかいうことでは決してありません。 私は第二章に差し掛かったところなので、最後まで読むまでは詳しい感想は控えたいと思います。 ところで私がひとりスタバで「真夜中の相棒」を読んでいる横で、またゲイのカップルがいちゃついてくれました。チュッチュッとどこもかしこも吸いあってる音がずっと聞こえてました。片方が後ろから抱きしめたり片方の膝にもう片方が足をのっけたり、なんだか忙しくいろいろやってたみたいです。 ちょうど『真夜中の相棒』が第二章に入り、主人公たちがサンフランシスコに移って来たところで店を出ました。SFの昨日歩いた地名なんかが出てくると楽しかったです。スタバを出ると雨が晴れて陽がさしはじめていました。やっぱりカストロ駅を出たすぐ、ツインピークスを眺望できる景色は最高です。天気の日に、写真を撮りたいです。 アリはやはりムスリムとしての教えを大切にしているようです。豚肉は食べるのかときいたところ、食べないとこたえました。するとビッグママが、あら、昨日あんたが食べてたのは豚肉よ、と言い、アリはショックを受けてわめき散らしてました。可哀想に。娘のカミーは「アリ、だめよ、ちゃんと(ポークを食べることに)トライすべきよ」なんて言ってましたが。 ところでシスコに来て、私はここしばらく感じたことのないエナジーを感じ始めています。そう、絵を描きたいというエナジーを! んま〜もうとんとご無沙汰だったわ、こんな気持ち(笑)。 サンフランシスコで、他にこんな面白い場所があるよ、こんないい劇やってるよ、なんて話があったらぜひメールをください。
今日のSFは雨だったので、一日外出せずに家にいました。さっきご飯を食べてきたところです。 もうすぐ私もジャレッドに会えるわけですが、izuさんがこういう企画を立ち上げました。みなさんの思いをジャレッドに伝えましょう、ということで、ぜひ参加しましょう! はじめての方、今までロムってばかりだったという方も、遠慮せず、この機会に。あなたの書いたものが、ジャレッドに確実に見て貰えるなんて機会は、滅多にありませんよね。 投票メッセージやメールをいただいて、背景を黒から白に変えました。こうして意見をいただけると助かります。今日は「サンフランシスコにいるならswan lakeというバレーを見てはいかが?」というメールをいただいたので、近いうちに見に行こうと思っています。 今日新しいゲストにも会ったのですが、彼女は香港人で、まわりを見てると若いっていいなあと思いました。私より皆五歳くらい年下なんですが、五年前私は何をしてたろう……とか思ってしまいますね。やっぱりぐだぐだしてないで、いっそシスコに移ってきて暮らそうか、なんて思ってしまいます。 ではこれからまた、新しいホモエロ小説を読みます。昨日読んだ誘い受ものも面白かった。でも一番最初に読んだやつが、一番よかったかなー。デイヴィッドとキースの影響で、どうも最近は黒人と白人のカップルが好きです。
サンフランシスコをずいぶんと歩き回りました。最初の一日目はユニオンスクエアからチャイナタウンを通ってフィッシャーマンズワーフまで行ったと知ったら、SFに詳しい人なら驚くでしょう。かなりのlong walkでした。帰りはさすがにストリートカーやメトロ。今日はマンスリーパスを手に入れて、シビック・センターのあたりをうろつき、夕方にカストロストリートへ。 今まで私にとってベストといえばNYCでしたが、SFはそれに迫る勢いです。この街の空気には感動させられる。町並みも素晴らしいです。詩的ですらある。人もいい。洗練された町並みのせいか、どことなく人の装いもオシャレですしね。それに親切。礼儀正しい。でも行儀よすぎるってわけじゃない。格式高さは東のボストンやDCにも似てますが、SFは西(カルフォルニア)の風土のせいでもっと開放的で、都会的です。 とにかく町並みがきれい。坂の町っていいですね。カストロ駅を降りてすぐに見えるカストロストリートと、その向こうのツインピークス(丘)に沿って建ってる家並みの美しいことといったら! 今日は家に帰るのに間違えてLラインに乗ってしまい、見知らぬ土地に連れてこられて慌てて丘の上で降りたのですが、そこからおそらく太平洋と思われる海が見渡せて、日没時だったので黄金に輝いていて素晴らしかった。できればもう一度間違えて? Lラインに乗り、あの光景を写真に収めてきたいです。 この二日ほど小雨の天気だったので、カメラは持ち歩きませんでした。明日からは晴れそうなので撮って回ります。 今日はシビックセンター前の公立図書館にも行ったのですが、ここがまた立派。私のホスト先からは徒歩も含めると20分くらいで行けるので、調べものがある時はワイヤレスでネットにもつなげるようだし、ラップトップを持ってでかけようと思います。 近いといえば、ゲイ・コミュニティで有名なカストロもダウンタウンへ行くときは必ず通るんですよ。3駅隣かな? そこで今日はディナーまでたっぷり時間があったので、カストロに寄っていろいろ見て回ったんですが、どこへ行けどもBbMのポスター(笑)。ちょうど今DVDが発売されたとこなので、私も買ってきました。本屋に入ればgay fictionという棚が3つはあるという、それはそれは夢のような! く〜っ全部読みたい! と思いつつも気になる本だけ買ってきました。うちひとつはカウボーイのロマンスで、私が書いたのかっていうくらい微妙な絵の表紙。私は今、SFのゴールドラッシュ時代に、いわゆる49年組(フォーティナイナーズ)としてやってきた男たちのラブロマンスを読みたくて仕方がない! SFがゲイの町になった理由のひとつに、年若くて野心的でアウトロー(時には性的にマイノリティだった)な男たちが夢を求めて何万人もここへ押しかけてきた、という歴史的経緯があるそうです。また戦時中、港のあるSFに軍の駐留基地があったために、若い兵士たちでいっぱいだった、という出来事も理由のひとつに数えられるそうです。SFはカウンターカルチャーやヒッピーブームが起こった土地ですし、いつもオープンでリベラルであり続けたといえるかも。それが私がこの街を選んだ理由でもあります。昨日フィッシャーマンズワーフで見ましたが、この街では黒人の男同士がひとつの傘の下を歩いていても、たいしておかしな光景じゃありません。駅には、HIV予防のポスターが貼ってありますが、アジア人と黒人の男性が手を取り合っている写真が使われています。 それでもって、カストロの本屋で「フロンティア」とかいうタイトルの、まさにゴールドラッシュの時代の男同士の愛の物語が売られていて、大喜びでした。 でも、今は他の本に夢中です。なんの本かというと、別の本屋で買ったゲイの過激な短編集というもの。ふたつほど読んだんですが、これはぜひ翻訳してこの日記に載せたい! 内容は「おっ勃つぞ!」という宣伝文句に相応しく、スラッシュでいういわゆるsmutばかりなんですが、萌えるんだ〜っ!! いやもう、これはスラッシュ! 今夜も続きを読むのが楽しみです。 ところでこの家の個性的な面々について。今日はアリやフランス人の黒人の女の子などと食事をとりました。日本人の男の子もいました。皆たぶん私より若くて同じ学校に通ってるようなんですが、私はなかなか話についていけないものの、それはそれで、こっちは年上だし、聞き役に回っています。よく学校の友達の写真なんかを見せてくれるんですけどね。アリはカタールから来たそうです。今日カストロに行ってきたことを話したらなんだか喜んでました。明後日からアリと同じフロアの部屋に移るので、そうしたら男のエロい話をしたいです(死)。まずBbMの話でも。アリは面白ですよ。急に怒り出したり急に笑ったり。でもかわいいんですよ。ビッグママにバラの花束を買ってきて渡したので何かと思ったら、ビッグママが「昨日この子(アリ)をカミーに対するみたいに大声で叱ったの。私たち、よくやるのよ」と言ってました。アリは「ママは本当にいい人。私が悪いことをしても、もう一度チャンスをくれるの」と言ってました。今日はルールを説明して貰ったのですが、「煙草は外で、ドラッグとセックスはだめ。ボーイフレンドか、ガールフレンド、友達は連れてきてもいいけど、セックスはモーテルかどっかでやりなさい。うちには小さい女の子(カミーのこと)がいるからね」と言ってましたが、私の目を見て「ガールフレンド」と言ったところを見ると、まだ私をバイセクシャルだと思ってるな。 そうそう、カストロで立ち読みしたBbMの関係者のインタビューやなんやかんやが面白かったんですが、ゲイ・マガジンなどではさかんにジェイクがsexistだと書き連ねていて、「ジェイク! ジェイク! ジェイク!」って雰囲気です(笑)。マシュー・マコノヒーも人気らしく、マシューの写真をベッドの中に忍ばせてる君、ジェイクはどう? マシューはキッチンでいいんじゃない? みたいなことが書かれてて笑いを堪えるのに必死。 こっちへきて珍しいことに一度出くわしました。フィッシャーマンズワーフを歩いてたら、白バイ警官が走ってきて道の真ん中にバイクを停め、stay there! dont cross the road! と叫び、通行を阻みました。そのうち白バイが何台も通り過ぎていったので、皆「誰かものすごく重要な人が来るんだ」「今日大統領はこの街に来るんだっけ?」とささやきだします。すると黒塗りの車が何台も連なって現れ、白バイの先導のもと走り去っていきました。誰だったのかは、永遠の謎。でもありゃ、一国の国王か大統領クラスだと思いますねー。 今日はこのへんで。Down by the roadを読んで感想をくださった皆さん、どうもありがとうございました。
シスコに到着しました。もう疲労困憊だー。 予想をはるかに上回る強烈な体験の連続で体力の限界です。 幸運なことに、ホスト先の自宅でワイヤレスで繋ぎ放題だったので、 これから毎日でもネット泳ぎができそうです。 今日の出来事について箇条書きします。 9時間のフライト後、SFに到着。タクシーでホスト先へ。どう足掻いても誰も出て来ないので玄関前にしばし立往生。呆然。これは予想してなかった。十分くらい経つと家の前にアジア人が運転する車が停車。家からアジア人が出てくる。彼は私を招きいれてくれる。家のゲストの韓国人だった。はじめてホストファミリーに会う。ビッグマザーとスタイルのいい女の子カミー登場。ジャーマンシェパードと何かの雑種の犬ルーシーも登場。カミーとすぐさま打ち解ける(というかカミーはしゃべり続ける!)。ブロンドのかつらを見せるから二階へおいでと言うので、カミーの部屋へ。いきなり壁にはキング・アーサー、トロイ、オーランド花たんのポスター。奥にはスパイダーマンとタイタニックのポスター。すぐに指輪の話や映画の話。カミーはさすがにスラッシャーではなかった(残念)。DVDのコレクションを見せられる。彼女は素敵な白人アイドルにくびったけ。キングアーサーで好きなのはキーラ・ナイトレーだし、スパイダーマンではキルステン・ダンストが好き。今はオーランドが一番とのこと。バッフィーやエイリアスにも夢中。映画の話をいろいろする。家には中国人のメイドがいる。家ははっきり言ってかなり汚い。でも迷子になるくらい広い! 犬のルーシーは私をかなり気に入ってくれた様子。その時点でくたくただが韓国人男性ふたり(うち一人はヨンさま似。写真撮れたアップします)。とビッグママとカミーとレストランへ。道中カミーのアイポッドのイヤホンをひとつもらい、エミネムをがんがん。いかにもアメリカン・レストランというところへ。こんなアメリカ的な場所、来たことないかも。BbMに登場したレストランみたいな雰囲気でちょっと感動。ややヨンさま似のアレックスと会話。日本に好感を抱いてるようで嬉しい。彼はものすごく優しくて礼儀正しいし、バークレー大学に通ってるけどエンジニアとのこと。既婚。ビッグママとカミーは店の従業員と長年知り合いらしく、そのつてで彼らの会話ややりとりを間近で見れて何かと勉強に。私もゲストとして気にかけてくれた。そのうちしゃべりまくりなカミーが、実はかなりできた子だとわかってくる。「魚を見に行こうよ」と言われて水槽を見に行く。ふたりでいろいろ遊ぶ。彼女に何歳かきかれて、何歳だと思うときくと、20歳? とこたえた(笑)! 韓国人のふたりとは一旦そこでお別れ。近所を車で案内して貰い、家に戻ってしばらくすると、中東から来た女装のアリ登場。カミーと同じくらいスタイル抜群で驚き。美人ではないけど魅力的。「彼女がゲイの小説を書くゲストで、あなたと色々話したいそうよ」と紹介されるも、アリは難しそう。カミーがルーシーを連れてレンタル屋へ行き、エイリアスのDVDを借りて、一緒に見ようというので「まじかよ」と思いつつ初日だし、了解。ところがこのレンタル屋がやたら遠い。カミーはまるで私も知ってるかのように親友のことを話す! カミーは私の髪(髪型?)が羨ましいとのこと。何度も髪のことを話す。帰るとDVDを見ようとするカミーをビッグママが叱る。怒られて引き下がるカミーは偉い。カミーがいなくなると「あの子は言うこときかないの」と言うビッグママに「14歳の女の子は母親の言うことはきかないですよ」と言うと笑っていた。暖炉を褒めると簡単に火を焚いてくれた。そこで新たなゲスト、トルコ人のジミーの訪問。彼はナイスガイ。日本人の友人がいるらしく私にもよくしてくれる。ジミー、グランドピアノに座り数曲弾く。すばらしい。ジミー素敵だ! 暖炉の火とピアノの調べ。その後、またカミーが私を近所のスーパーに連れ出す。帰ってきた時、アリと彼女の友人の黒人の女性と会う。彼女も素敵。家はゲストでごった返し。私はもう限界。部屋に戻って寝る支度。今日は日曜だったから……。明日は朝からカミーも学校。少しは落ち着けるかな。 こんな感じの一日でした。サンフランシスコ、リベラルな街だってことがよくわかりました。会話によくゲイの話が出てきます。ビッグママは私に「あなたレズビアン?」ときいてきました。 明日はどんな騒動が待ってるか、楽しみにしててください。ちなみにHBOも見れるらしい。この家にしてよかったです。
ニュース、ユダは実はイエスの一番の弟子で、すべてはイエスの作戦だったと語っているユダの福音書の話をやってました。ふざけてそんな話をしたことはあったけど! ダ・ビンチ・コードも真っ青ですね。 もしかするとまともなのはユダひとりで、実は他の12使徒たちは皆、イエスという最大のペテン師の陰謀に加担したのではないか、と考えたことがありました。実はイエスはゴルゴダの丘では死んでないという流説はたくさんありますよね。エッセネ派が彼を看病して助けたとか、あそこで殺されたのは弟だとか、いろいろと。ユダ一番弟子説については26日発売のナショナルジオグラフィックに掲載されるそうです。なにかと私がいない間に! いない間、といえば昨日ついにSFUを見ました! 昨晩の放送を楽しみにしてたんですが、シーズン2はちょうど前に終わったとこで、昨日から再放送だったんですね。シーズン2のラストエピソードでの、デイヴィッドとキースには萌えた〜っ!! あの喧嘩! 「泣き真似なんかしやがって! それで理由は言わないんだ!」と叫ぶキースに向って何か投げつけてやりたくなりましたよ(笑)! その後、デイヴィッドの手を掴んで「離せ!」と言われても離さないキース。壁に押し付けられるデイヴィッド。床に転がっても、力ではかなわず組み敷かれるデイヴィッド。そんで結局セックスに発展するところなんか、スラッシュかって感じ!! キース/デイヴィッドのキをカに、スをルに変換してもOKよ〜。私はキースが停職処分になる大事なエピソードを見れてないんですけどね。もしかしたら日本に帰国した頃再放送でちょうど見れるかな。ついでに、シーズン1でデイヴィッドが付き合い始めたハンサムな弁護士と、どうやって終わりを迎えたのかも(その時のエピソードも)見れてないです。いっそあっちでDVDボックス買ってこようか。 キースのマッチョなタフネスぶり、最高です。彼は強い男ですよね。早々にカミングアウトしてるし、曲がったことが嫌い。でも柔軟。キースのようなハンサムな黒人の男性に憧れる人は、ゲイや黒人の女性に限らずたくさんいることでしょう。でもセックスでは案外ビッチなデイヴィッドに攻めさせてやったりしてそうですね。 あと萌えたシーンとえば、落ち込んでるキースがデイヴィッドにおもむろに「セックスするか」ときいて、「いいよ」と言われたら、「床でやりたい」と床を顎で示し、また「オーケイ」と言われるってシーン。従順なデイヴィッドもかあいい。 WaTは昨日録画セットしてたのに、母がチャンネルを変えてしまって見れませんでした。あれほど言っておいたのに……。最後にダニーとマーティンを見たかった。 めたくそ本持ってくんですよ〜満を持してとは言いがたいですね。半分は読み終わった本ですが、半分はまだ読んでない本です。本当は行く前に読みたかったんだけど。インスパイアされるためにエルロイの本や自分の本も持ってこうかな。狼の目覚めは間違いが沢山で、直すのに一ヶ月くらいかかりそうですよ。そんなものを読ませてしまって申し訳ないなあと思う。狼〜はちゃんと書き直したら出版してもいいと言ってくださる方がいます。もちろん、女性向けのボーイズものとして(あんな外国人の話、ボーイズ以外には考えられないし)。今回シスコでまとめようと予定している話、うまくいかなかったら、しばらくは狼の書き直しに精を出してもいいと思ってます。かなり書き換えますけどね。いらんと思う箇所は半分くらい省くかもしれない。今予定してる話は漫画にしてもいいと思ってます(本当は漫画の予定だった)。ユダヤ教徒やイスラム教徒が出てくるボーイズ小説なんて、売れそうにないですからね。一年くらい頑張って描いてどっかに持ち込む。私の映画人になるという夢はもうほとんど可能性がないので、せめて海外のTVシリーズのようなクオリティの漫画を描きたいです。SFUやOZやBbMみたいな話を、漫画で読めたらいいと思いません? まあまだ絵も下手なので練習しないとならないけど。 こういったことを30くらいまでは(笑)続けて、芽が出なかったら家業を継ぐためにビジネススクールにでも行きます。と、いう切羽詰った意気込みのもと、今日からサンフランシスコへ行ってきます。ホスト先にはあまり過剰な期待はせずに。でもいい関係を築けるといいなー。 ちなみに、4月28日から5月15日までずっと日本からの友人を迎撃します(笑)。うちふたりはジャレたんライブ目的の渡米で、私も29日にまたジャレッドに会う予定です! 三人でアメリカ・ドライブで、5/9に別の友人が来て、ふたりでパシフィックコーストドライブ予定です。それからまた10日ほど、ひとりで滞在。ちなみに滞在先は未定。 一昨日、マットに別れを告げました。彼は本当にいい友達になれそうなイギリス人でした。友達になるには期間が短すぎたけど。スペインのお土産にも喜んでくれました。イスラムの寄木細工の裏に、アラビア語で「アッサラーム・アライクム」と書いてやりました。帰国したらまた英会話をやりに来ると言っておきましたが、どうなることやら。 それでは、成田でも時間があると思うので繋ぎます。たしか1日6ドルでワイヤレスに繋げるんですよね。
前回のダニー/マーティン、夜のように…って夜だ! とか着陸を離陸と書いていたり判明したので修正しておきました。その場の気分で書くとこういうことに。 今日は携帯を変えました。グローバルパスポートに対応したやつで、英和辞書や世界時間設定などもできていかにも海外によく行く人向けで、便利です。 今日は見納めと思ってBbMを観てきました。レディースデイだったのでたくさん人が入ってました。スペインで書きかけてたフィクを完成させてアップしました。最近投票を見るとBbMを読みたいという声が多いようなので、また書くと思います。とりあえずプロットはいくつかあります。 これがスペインのロンダという街で見かけた落書きの多いポスター。きっとあまり良いことが書かれてないな。日本ではもっと、セクシャリティを攻撃するのはいけない、という意識が広く知れ渡っているのか、あんまりこういうことはないですよね。 最初にジャックが乗ってたGMCのピックアップ、こんな感じの型でしたよね。 ![]() この1982年のシボレーカマロが、アルマ・ジュニアが最後に乗っていたタイプですが、カラーは違ったかも。 今日はパーマでもかけてこようと思います。最近ずっと兄が家にいてSFUが見れてません。行く前に絶対にシーズン2の終わりまでは見たい! 今夜はWaTとSFUですね。
熱は引きましたが咳がひどいです。週末までになんとかなるといいのですが。ふと思いついて、ダニー/マーティンのSSを書いてみました。そのうちサイモン/ライアンとか書き出すかもしれません! Clueless Danny/Martin PG 「起こしたか?」 瞼の向こうにうっすらと光を感じ、声が降ってきた。その瞬間、耳つまりが解消されて、気圧の変化のせいでずっと頭がぼうっとしていたことに、マーティンは気づいた。ボーイング777型機のターボファンエンジンの低く唸る音が頭の中心から聞こえた。狭いエグゼクティブ・シートに身体を押し込む飛行機の旅は快適とは言えないものの、彼らはギャレーのすぐ隣、非常口の前の座席に座っていたため、脚を伸ばせるスペースは充分にあった。機内は小さな窓のすべてに遮光板が下ろされ、夜のように暗く静かだった。ヘッドレスト越しに、乗客たちの後頭部が少しだけ見える。シアトルからニューヨークまでは、五時間のフライトだ。シアトル・タコマ空港を飛び立ったのは午後十時。離陸後まもなく眠りに落ちた彼に、隣に座る同僚が個人用のライトを灯け、こう尋ねたために、起きてしまった。「起こしたか?」 マーティンは無言のまま、正面を向いていた。彼らは少女の失踪事件の捜査のため、親権を失った母親に会いにシアトルへ飛んだ。だが、空港に降り立って三時間も経たないうちに、ニューヨークのジャックから電話が入り、娘がクィーンズのボーイフレンドの家にいるところを無事保護されたと連絡を受けたのだった。 ダニーは彼の口からその報告を聞いた。疑いをかけられた少女の母親を派手に怒らせた直後だった。マーティンが口にした「仕方ないだろ」という言葉が、何よりも気に入らなかったらしい。飲みかけのスターバックスのコーヒーに八つ当たりし、ゴミ箱に捨てた。 「何が問題なんだ」 マーティンは辛抱強い笑みを唇に浮かべていた。 「その顔だ」ダニーは眼を細め、ニヤついてみせた。そういう表情をする時の彼は、たいていひどく腹を立てているのだ。「気に食わないのはな、お前のその物分りの良すぎるところさ、フィッツィ」 マーティンも負けなかった。涼しい笑みを浮かべたまま言った。 「ニューヨークからはるばるシアトルまで、クロスワードパズルを解きに来た君には心底同情するよ」 ダニーは手にしていた新聞をぎゅっと握り、踵を返した。マーティンは、それがまだ半分も完成していないことを知っていた。往路機内でペンを走らせる同僚とは、事件のこと以外はほとんど話さなかった。そのかわりマーティンは、いつまでも埋まる気配がないタテの空欄を、横目で何度も確認していた。 帰りの機内では、さらに気まずい状況が続いている。ふたりは一度も会話らしい会話を交わしていない。離陸する前から、マーティン・フィッツジェラルドは腹を立てていた。ふたりのパートナーシップはシアトルで修復不可能なほど破壊された。というのも、マーティンにクロスワードパズルのことを指摘され、踵を返した直後、ダニーがふたたび戻ってきて何をしたかと言うと、彼を空港のパーキングエリアの壁に押し付け、唇に噛み付くようなキスを見舞ったのだ。 「その顔だ」離れたダニーは、ニタついて言った。今度の笑みは捕食者の笑みだった。「俺が見たかったのは」 二分後、ショックから立ち直ったマーティンは、チェックイン・カウンターで先に搭乗手続きを済ませようとしていたダニーに追いついた。 「大丈夫ですか?」彼の顔色に気づき、地上係員が尋ねたが、いつもの冷静さを取り戻して、大丈夫だと言った。 マーティンは腕時計にちらっと眼をやった。着陸まで、四十五分。隣からはタテとヨコのマス目にペンを走らせる音が聞こえてくる。パートナーは長い脚を組み、膝の上の皺くちゃの新聞に視線を落としている。このキャビンでは、ダニーだけが個人用ライトにスポットライトのように照らされている。 あんなことがあった直後に隣ですやすや寝息をたてていた俺のことを、彼はこの四時間どう感じていたんだろう、とマーティンは思う。眠っていた間に、ある確信がマーティンの中に根を下ろした――シアトルで起きた出来事について、ふたりが話し合うことは今後もないだろう。ニューヨークに一歩降り立った瞬間、無駄足に終わった捜査そのものと共に、あの事も無数の事件の記録を収めたファイルキャビネットの片隅に追いやられるのだ。 少なくとも今わかっていることは、ダニーのことをあれこれ考えるのはもうやめにすべきだ、ということだ。 彼は小さく溜息をつくと、言った。 「“脅迫観念”だ」 ダニーが彼の方を向いた。「なんだって?」 「そのタテの枠だよ。obsessionだと言ったんだ」 ハンサムなチカーノの顔にゆっくりと控え目に広がった笑みを、マーティンは首を捻って見た。彼も普段通りのしたたかな笑みを浮かべていた。だが内心、本当に可能だろうか、と考えていた。この男の唇の感触を完全に忘れてしまうことなど、できるだろうか。夢の中でさえずっと考えていたというのに? 「なるほどな」ダニーは紙面に視線を落とし、ペンを走らせた。それから、ふたたびマーティンの涼しげな目元に視線を返すと言った。「お前の言う通りだ、フィッツィ。いつだって俺は、お前にはかなわないんだ」 end
今、アメリカン・アイドルを見ました。今シーズンからまめに見てるんですけど、司会者のライアンと審査員のサイモンに萌えてるのは私だけでしょうか。たびたび番組中に口論を展開するふたり。私はいつサイモンが「本当は俺に抱かれたいだけだろ?」と口にするかと、ドキドキしながら期待して待ってます。ちょっと前の回では、審査員の紹介時にちょくちょく絡んでくるライアンに、サイモンが「なんでそう俺に絡むんだ? 俺に気があるのか? ブロマイドでも送ってやろうか」と言い、ライアンが「銅像なら受け付けるよ」と言い返してました。 ![]() ![]() でも、こうして仲良く写真に写ったりも。 サイモンは「俺は中途半端な仕事はしないんだ。ただ喋り続けてればいいってわけじゃない」と司会者のライアンに痛烈な皮肉を放ってました。エロいな、このふたり。 その前にWaTを見ましたが、実は犯人と目されていた人物がゲイだと判明するくだりが面白かったです。そうくるかもしれん、と予測はつきましたが、それを知った時のマーティンの表情など、二倍美味しかったです。 昨日は発熱してベッドに横たわってましたが、SFUを4話くらい見ました。ああ〜っやっぱり面白い……。ゲイの若者が殺されるエピソードと、シーズン1のファイナル、デイヴィッドとキースのつかず離れずの微妙な関係など、すごくよかったです。ふとした瞬間に泣けるんだよな〜。ヴェガスでゲイの男相手に「これが好きなんだろ、メス犬め!」と突き上げるデイヴィッドもおいしかったです。消防士のハンサムな彼が出てきた時はわくわくしたけど、結局続きませんでしたね。ゲイの恋愛はもちろんですが、ネイトとブレンダ、クレアとガヴリエルの恋愛もとても素敵。
ブエナス・ノーチェス。無事に帰国しました。気をつけたけどやっぱり多少太って帰ってきてしまい、サンフランシスコへ行くまでの一週間、またダイエットです。ポストカードなどを眺めて悦に浸っていました。 やはり帰ってくるとほっとします。海外はどこもそうですが、スペインも水洗事情が悪く、二、三度他人が残していったものを見たり、私も水が流れず自分のものを残していかなければならないことがあり、辛かったです。さすがに小でしたが! ちょっと咽喉をやられてしまったのか、咳が出ます。咽喉も痛い。でものんびりはしていられません。シスコに行くまでしなければならないことが多すぎます。まず、SFUを見ないと! ブロークバック・マウンテンをまた見に行くことも予定にしっかり入っています。 機内でいくつか映画を観ました。なぜか指輪のFotRが流れていました。そしてショーンが出演している「スタンド・アップ」も。スタンド・アップなどというチープな邦題はひどすぎる。この映画では、父親や息子という大切な肉親までもが、男として男の側に与して主人公の女性に冷ややかな態度を取る、という、女にとっては何よりも残酷で絶望的な側面を描いていて、興味深かったです。心を許した肉親の男性までもが、最後には「男」と「女」に分かれて娘や母親を抑圧するとしたら、それほど茫然としてしまうことはないです。映画としては同じテーマをもうちょっと巧妙に描けたはずだ、と思いましたが、この映画を身近な男性が冷笑したり、「どうでもいい」という態度を取ったとしても、女性たちが狼狽することはない。それが肝心です。 ところでショーンのみならず、ジェレミー・レナーも出てたんですね。ヘボ役すぎて笑っちゃいました。明日からドゥームが公開されますね。 無事に帰ってきたことだし、早速SFUを見ようと思います。
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