過失軽薄日記
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管理人は現在杭州にいますが、どこにいようとうすらオタク気味です。 2008年頭に帰国予定。大陸に至った経緯は2006年3月22日あたりをご覧ください。

文中でリンクされている箇所は別窓で開きます。

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2006年06月07日(水)/地果て海尽きるまで全員蒼き狼。

すいません、昨日の記事がうすら熱くて気味が悪いですね。なのにまだなにか言うことがある模様。

「蒼き狼」の映像化といえば、昔のテレビドラマらしきものがあります。かつて喜び勇んで視聴したことがありますが、ある意味では衝撃的な内容であったため、それが申し訳ないながら私のちょっとしたトラウマとなっており、どうも今回の映画化に際しても懸念事項があります。
何が衝撃的であったかは詳しくはこの近辺をお読みください

率直に申し上げると、辮髪の存在が認められているか?というのが目下の心配事です。心配というか……うん…なんか駄目な気がしてきた…。
せいぜいこんな感じの確立でしょうか?

反町氏扮するチンギス・ハーンが辮髪の可能性 2%
ハーン以外の重要人物が辮髪の可能性     5%
その他モブが辮髪である可能性        30%

日蒙合作らしいので、その他モブの辮髪確立はもう少し多いかも。万一ハーンが辮髪だったらそれだけでも私はこの作品を倦むことなく賞賛する心積もりがあります。

私がまだ見ぬ作品のことをいくら思い煩ってもどうしようもないのですが、できれば公開時には良い感じにヒットして、作品をきっかけにして蒙古好きが増えればいいと思います。関連書籍などもガンガン出版されればいいと思います。そして界隈(何の?)に空前のブームが起こって、サイトとかサークルとかジャンル(何の?)とかいろいろできるといいと思います。さらに、ブームが昂じてうっかり蒙古無双が出たはいいが、蒙古キャラは全員最初から騎乗の上武器はみな弓でありゲームとしてのあり方を問われるような事態になっていたらいいと思います。


関連書籍:

蒼き狼
地果て海尽きるまで―小説チンギス汗〈上〉
地果て海尽きるまで―小説チンギス汗〈下〉


蒙古に興味が出てきたら↓こんな本もお勧め。
モンゴル秘史―チンギス・カン物語 (1) 東洋文庫 (163)
モンゴル秘史 2―チンギス・カン物語 (2) 東洋文庫 209
モンゴル秘史 3―チンギス・カン物語 (3) 東洋文庫 294

元朝秘史を訳したものです。著者村上氏の気合の入った豊富な注釈を見ているだけでも楽しいです。来年の映画にかかわりがありそうなのは1巻〜2巻あたりでしょうか? どうも現在2巻だけ品切れのようですが…。ちょっとした興味で入手するには少々高価な書物なので図書館などでご覧になるのも良いかと思います。


おまけの落書き。
いろいろインチキですがご容赦を。
蒙古っぽい人。

帽子の下はむろん辮髪。

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2006年06月06日(火)/地果て海尽きるまで蒼き狼。

チンギス・ハーンが映画になるそうですね。
本日は、私も遅まきながらちょっと反応してみます。

とにかく蒙古の映画が作られること自体がすごく嬉しいですし、楽しみでもあります。今のところ、衣装と戦シーンと朝青龍には期待しています。
しかしながら、ヘタレといえども一介の蒙古好きとしては、気になる点があるのも事実です。現時点で発表された情報を見るに、以下のような感じなのでしょうか。

いろいろ探った結果どうもよくわからぬのですが、井上靖著「蒼き狼」と森村誠一著の「地果て海尽きるまで」の両方を原作としているのでしょうか? タイトルから察するにそう見えます。
恥ずかしながら私は「地果て海尽きるまで」は未読なのですが、「蒼き狼」に限って言えば、やはり小説としての脚色がある作品でしたし、「地果て海尽きるまで」も森村氏なりの脚色があると思います。したがって、両作品にはかなり内容(特に人物造形)に違いがありそうなのですが、果たしてどうやって混ぜるのでしょう。

さらに、発表されているキャストは、成吉思汗、ホエルン、ボルテ、クラン、ジュチ、ジャムカあたり。「人間愛」といったコメント。ホエルン視点で話が展開。
これらの情報から推察するに、どうも私が「蒼き狼」で特に感銘を受けている部分とは違った切り口で展開する気配が濃厚なので、私の身勝手ながらちょっと残念な気も。ですが、原作はもう一つあることですし、あまり思い詰めずに、いかなる料理のされ方をするかに興味を持っておこうと思います。とりあえず、いろいろ思い巡らすにしても森村氏の著作を読んでからにしたほうが良さそうです。実家にあるので、帰国したら読むつもりです。

ここで、登場が確定している人物以外に私が登場して欲しいと思っている人物と、実際に登場しそうな可能性を列挙してみます。名前表記は「蒼き狼」に従いました。

アムバカイ汗      無理。
エスガイ        出そう。
カサル         ホエルン視点なら弟は出るだろう。
ベクテル&ベルグタイ  厳しいが、話の展開によってはあるいは。
チャプタイ       子は出るだろう。
エゲデイ        子は出るだろう。
ツルイ         子は出るだろう。
トオリル・カン     ジャムカが出るなら頑張れば多分出る。
チャラカ老人      出そうな気がする。いややはり無理か。
ムンリク        出そう。
ボオルチュ       たぶん大丈夫なのではないか。
ジェルメ        出て欲しい。
ジェベ         すごく出て欲しいが厳しいかも。
スブタイ        すごく出て欲しいが厳しいかも。
クビライ(狗)     無理っぽい。
ムカリ         ものすごく出て欲しいが厳しそう。
ボロクル        出て欲しいが無理かなあ。
シギ・クトク      蒼き狼版の彼は好きだけど無理。
ソルカン・シラ     いけるような厳しいような。
チンベ         厳しい。
チラウン        厳しい。
ジュルチェデイ     無理。
クイルダル       無理。
ガイル・ハーン     無理ではないか。
ジェラル・ウッディン  おそらく無理だ。かっこいいのに。
耶律楚材        無理っぽいけど出るかも。
長春真人        無理っぽいけど出たりして。
クビライ(孫)     無理。
フラグ         無理。

何か書いていて一抹の寂寥感が。何十年という長大なスケールの話を数時間にまとめるので仕方ないことはわかっているのですが。
ああ。この予感が少しでも外れますように。
そして、草原の如く拡がり、海の如く布陣し、鑿の如く烈しく戦うモンゴルの兵が見られますように。
ウルウト族とモンクト族がケレイトの衆を食い散らかす様や、緋色と黒の旗が胸のすくような進退の妙を見せるのを見られますように。
風の吹き荒れる居庸関でのジェベと成吉思汗の語らいと二人の笑い声が風に奪われて消え去る様が見られますように。

結局すでに思い詰めている模様。

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2006年06月03日(土)/珍奇の食べ物ツリーズ。

昨日からの続きです。

まあ今日はまずこれを見てくださいよ。
全体像

「乳ブラム」
「珍奇味 食べ物ツリーズ」
わかりやすく「シ」と「ツ」が取り違えられているなあなどと思っていたら…。



問題部分

一部拡大。

ちょっとわかりにくいのですが、青字の部分が超弩級。
以下に書き出してみます。
皆何も考えずに、今はただこのリリックを味わい、
押し寄せる感慨にそのまま身を委ねてみて欲しい。











ぃ健康す食品きねへは
さしに洋たょたひ
品質め天然む
ゃ製品ちゐふびニスノ
モヒッヌム








ちょっと…!
もう、どうしたらいいのか……。
「乳ブラム」もかなりハイレベルだと思いますが、「モヒッヌム」。
何だろう。モヒッヌム。
つぶやいてみる。モヒッヌム。

どうだろう。この音の連なりから生ずる凄まじい脱力感は。
そして、全体を読めば読むほど常人の理解を拒むこの文章のありように、何か宇宙的とでも言っていいようなすごい力を感じます。我々は今、大いなる叡智の一端を垣間見てしまったのか? あまりのことにチャクラが開きそうです。まるで五行からなる一篇の詩のようですらあります。
何か愉快を通り越してもはや愛しさを感じます。
想像してごらん。これを商店で発見したときの私の気持ちを。
笑いが爆発しそうになりながらも必死で堪えて腹が痛くなっている様を。
なのにどうしてもレジに持っていく衝動が抑えられない様を。

さて、包装こそビッグバン的な珍奇味を内包してしまっているこの商品ですが、中身は宇宙味ということもなくいたってまともです。梅の実を干したもので、なかなか美味しくて好きな味だったので、以来、私はたまにこのモヒッヌムを買ってはおやつに食べているのでした。

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2006年06月02日(金)/美味の何者か。

杭州のスーパーなどで売られている食べ物や日用品で、
たまに日本語を目にすることがあります。

たとえばこんな物が。

鮮の毎日

日本語の「〜の」が、中国語でいうところの「〜的」に相当するところから容易に日本語感が醸し出せると考えていると見え、この「○○の□□」パターンは町のあちこちで見ることができます。
しかし、日本語と中国語はやはり異なった言語であるため、この「の」使用により、たまに日本人の我々の想像を超えた刺激的な接続が行われていることがあり、見るたび新鮮な思いがします。その手があったか!みたいな。
「鮮の毎日」もちょっとしたものですが、「質量の等級ごぅかく品」とか書いてあるのを見たことがあります。「の」の使われ方もさることながら、「ごぅかく」がやたらかわいいよ。なぜ「う」がちいさいのでしょう。ギャル字? 他にももっと激しいを見た気がしましたが、とっさに思い出せません。残念。
まあ、日本でも手軽に中国語感を表すのに「○○的□□」は頻繁に利用されていますが、おそらく中国人がみたら愉快なことになっていることもあるでしょうのでこれはお互い様ですね。

他にも、ハンガーを買ったら「モダンなファミリーヨーヒン」などと書いてあり、なかなかの佳作だと感じました。
ファミリーまではいいのだが勢いあまって用品までカタカナになっておりどうにも微笑みを誘います。やっぱりなんかかわいい。
ヨーヒンはさておいて、「○○な」で名詞を修飾するのは文法的には正しいのですが、なんだろうか。ちょっとかしこまった感じでもありますね。
ちょっといろいろやってみよう。
「激烈な豆腐」
「清らかな饅頭」
「陰鬱な牛乳」
「豪華な革鎧」
最後のはウィザードリィに出てくる防具ですが。

続く。

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ヤケパチ |電信家頁

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