ニューヨーク俳優修行日記
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2002年03月28日(木)

Sold Out?


昨夜はほぼSold out。
出来もまあまあ。
でも、ちょっと余裕が出てきたから、気を付けないとへまをしそうだ。
残り3日、気を引き締めて行きたいものです。

相方が2度目の観劇。
一度目よりも良かったとの事なのでちょっと安心。
複数回観られる、もしくは読める作品はそれなりにいいものだと思う。

僕自身好きなものは何回も観るし読む。
中には好きだけど一回だけで結構というものもあるけど。
例えば映画"セブン"はその部類。
何度も見る作品の何がそんなに良いのかといえば、
そこにはストーリーを越えたものがあるから。
一瞬の仕草、構図、描写、役者の表情、光、色、音楽
その中には言葉では表現しきれない何かが潜んでいる。
ねじまき鳥クロニクルに出てくる井戸の話のようなもの。
表現者としてはそう云った瞬間を一度でも提出できればと思う。

明日は会社が休みなのでこの日記もお休み。
いいかげん、家のコンピューターにも日本語ソフトを入れなければ。








2002年03月27日(水)




昨日は休演日。
しかし、雨続きのせいか、気分は少し暗めの1日。
いつものように何をするでもなく過ごす。
夜はデンゼル・ワシントンが主演男優賞を獲った"Trainning day"
をビデオで観た。まあまあの映画。でも何故オスカー?
いつも行くビデオ屋で借りてきた。
こちらのビデオレンタル屋には日本ほどアダルトは置いていない。
でも僕が行くところには少しだけおいてあることが判明。
試しに覗いてみる。当然みんな無修正だけど、やはり日本のAVの方が
断然良さそう。パッケージからしてえげつなくて僕なんかは
それだけで引いてしまう。
そんな中Japaneseという文字を発見。エロは国境を越えるみたいだ。

さて、今週で公演も終わってしまい、来週には短編映画のリハーサル
兼顔合わせ、そして、木曜日からはベガスへ旅行。
その後の予定も詰まってきて、やらなきゃいけない事が山積してきた。
でも、公演中は他に何もやる気がしないのでちょっとパニック気味だ。

月曜日には知り合いが何人か来てくれたらしく、電話で御礼をする。
通常は終演後しばらくすると役者が出てくるので
それまで待っていてくれる人が多いのだが、
奴らは速攻で帰ったらしい。そんなに詰まんなかったのかと心配になる。
来てくれるだけありがたいけど。

今夜は相方と友人の夫婦が来場の予定。
残り4回。
ぶちぶち文句を言っている間に時間は経ってゆく。

それにしても映画の仕事が取れたか気になる。
早く結果を教えてくれ。
ちなみに駄目な場合は通常連絡無いです。
だから、1週間ぐらいで返事がなければほぼ駄目。
でも、時にはすごく時間が経ってから返事が来ることもある。
まさに蛇を生き殺し状態。
早く殺ってくれーって感じ。








2002年03月26日(火)

遠くて近いハリウッド


昨日のオーディション。
行ってみたらこれが何とミラマックスの制作。
知っている人も多いと思うけど、いわゆるインディペンデント映画
をメージャーにしてしまった会社です。イングリッシュ・ペイシャント
やアメリもミラマックスの配給だったと思う。
Shall We Danceもここから配給された。
インディペンデントとはいえ、実はディズニーが所有している。
とにかく、ここは大手の会社。

この映画の主演はベンジャミン・ブラット。
多くの人はジュリア・ロバーツの元恋人といえば分かるかな。
それなりの予算の映画で撮影は中国とオーストラリア。
最近はハリウッドで撮影すると金がかかり過ぎるから、カナダや
オーストラリアで撮影する映画が多いのです。
僕の役は第二次大戦中の米国囚人キャンプの所長。
3つの短めのスピーチと8行の台詞。最低8シーン登場。
これがキャラクターブレイクダウン。(役の概要)
それぞれの役がこんな感じで説明してあって、マネージャーは
これを参考に手持ちの俳優をオーディションへと送るわけ。

こういった大掛かりな映画の場合は大抵2,3度審査がある。
今回もまずはビデオをLAに送り、その後また連絡があるようだ。
僕にしては珍しく緊張もせずに思うような演技が出来た。
この映画はLAとNYの両方で俳優を探しているので競争率は高そうだ。
まあ、返事は2週間以内にはあると思うからちょっと楽しみ。
駄目もとだしね。

面白かったのはなんとその場で別のオーディションをもらったこと。
ビデオゲームの声優の仕事で太った韓国人の役。(Fat LA Korean)
この時点で笑ってしまったけど、さらにそれを電話でプロデューサーに
聞かせなければならなかった。そして、そのあと留守電に同じ物を
残した。笑えます。Crazy Life in Showbiz.

せわしない午後のあとの舞台はまあまあの出来。
昨日はPay what you can(好きなだけ払ってもらう日)だったせいか
月曜日にもかかわらず、ほぼ満席。
残すはあと5回。
できることなら毎日満席であってほしい。
NYに友達いたら観に来るように行ってください。








2002年03月25日(月)

寒い!


春なのにNYはとても寒い。
周りの皆は文句を言っているけど、僕は割と寒いのが好きだ。
散歩にはちょうどいいぐらいの寒さです。

金曜日の舞台は自分的には合格点。
お客さんにも助けられ気分良く演じられた。

土曜日はほぼ満席だったのでこれもまた気分が良かった。

お客様は神様です。これは本当にそうです。
観客の反応で舞台が変わったりもする。(本当はいけないのだけどね)

この日は4月から教えることになる土曜学校の職員会議に出席。
聞けば聞くほど大変そうな仕事でいまさらながら、
とんでもない事を始めたのかなと少し後悔する。
教科書を受け取り、色々な注意事項の伝達。
いきなり指導計画を提出してくれといわれて途方に暮れる。
大丈夫かよ、おい。

日曜日はお客も少なく、結構な数の照明、音響のミス。
終演後、みんなと話していたら、役者たちにも色々変な事が
起こったらしく、お化けかななどと話していた。
変な回だった。

夜はアカデミー賞を見た。
といってもいろいろな雑用をしながら横目でちらちら見ていた。
今年はあまり面白くない。

黒人俳優が男優、女優両方の主演賞獲得。
シドニーポワチエも名誉賞を獲得。
ちょっと出来すぎなお話でしらけてしまった。

今日は久しぶりの映画のオーディション。
日本人の軍人役。
海外で撮影との事なので仕事が取れるといいな。
サイド(オーディション用の台本。通常1-3ページぐらい。)を受け取る。
事前にこれがもらえることも稀だ。
大体、会場に行ってから慌てて読むことが多いし、台詞があっても
一行とかだったりする。
サイドを読んでみるとやりがいのある役みたいだ。
ただ、僕はちょっと若すぎるかもしれない。
精々読み込んで、頑張ろう。
仕事が取れれば結構なお金になるはず。
それが全てではないけど、必要だよな。










2002年03月23日(土)

フュー


これ金曜日の日記

2つめの批評を読む。
この批評家はあまり作品が気に入らなかったようだ。
おまけに僕は名指しで良くないと書かれていた。
ショックです。
まあ、こんな事はこれからもあるから気にするもんではない、
と非常にクールに自分に言い聞かせるもショックは隠せず。
でも、書かれるようになっただけましか。

そのせいかどうかは分からないが昨夜は非常に段取りな芝居。
今日は頑張ろう。
金曜日だし、いっぱい人が来るといいな。
終演後を友人とのみに行く予定なので楽しみだ。

久しぶりにニュースを見た。
イスラエル。
ペルー。
ブッシュの予算。
どれも落ち込むニュースばかり。

人を殺してしまった犬の飼い主が殺人罪で有罪となった。
初めてのケースらしく新聞の一面を飾っていた。

何だか暗い。
おまけに今日は真冬のような寒さ。
自分の中で何かが死んでしまったような1日。







2002年03月22日(金)

偶然


10回目の夜も無事終了。
やっと折り返し地点。
しかし、劇団員の間では色々な不満が蔓延している。
この公演後一体どうなることやら。

7年前に1年だけ在籍したアイオワ大学の演劇科の知り合いが来場。
彼女とは2ヶ月ほど前に図書館でばったり出会った。
3年前にもばったり劇場であった。
何だか不思議だ。
彼女はとても作品を気に入ってくれ、次も必ず来ると言ってくれた。
何にせよお客さんが作品を気に入ってくれるのは嬉しい。





2002年03月21日(木)

雨続き


この3日ほどぐずついた天気が続いている。
3月だというのに気温もかなり下がり冬みたいだ。

やっと最初のレヴューが出た。
かなり良いことが書いてあったのでこれで少しは客が増えるかな。
そして、初めて自分の名前が出ていた。
ほぼ主演なんだからあたりまえだけど、嬉しいものです。
実は結構心配していた。
何でアジア人が、とか、アクセントがきつくて台詞が不明とか
書かれたら嫌だな-と思っていた。
でも、それも杞憂だったようで今後の批評も少し楽しみ。

休みの後の一発目はいつもだれるから頑張らねば。

ねじまき鳥クロニクル再々再読完了。
初めて付き合った彼女に影響されて読み出した彼の作品に
こんなにも惹かれるようになるとは思わなかった。
ミーハーといわれようが僕は彼の作品が時々どうしても読みたくなる。
暇な人は是非3部作読んでみてください。

今日は朝からMOBYを聴いている。
良いです。






2002年03月19日(火)




昨夜は気分の良い夜だった。
以前に友人を通して知り合った映画監督とキャスティングディレクター
の夫婦が芝居を観に来てくれた。
さらに、以前に青年団の公演を通して知り合った女性が
観に来てくれたし、前にオーディションにいった演出家も来た。
皆さん割と気に入ってくれたみたいでほっとする。

監督夫婦は知り合いの監督に僕の事を話しておくといってくれ、
さらに今日あったオーディションの事も教えてくれた。
青年団の女性とは終演後に近くのバーで久しぶりに演劇談義。
おまけに劇作家でもある彼女はそのうち僕にも何かを書きます、
との事。

昨日の昼には先週面接に行ったモデル事務所からも連絡があり、
何だか気持ち的に忙しい一日だった。
以前であれば、結構盛り上がったけれど、最近は用心深くなって
あまりこの程度の事でははしゃがない。
嬉しいけど。

今日のオーディションはNBCというテレビ局が主催したもので
アジア系の俳優を集めて業界向けにショウケースをやろうという企画。
今日のオーディションから15人ぐらいを選んで、テレビ局の重役や
事務所、制作会社の人たち用に一晩だけショウをする。
その中から気に入った俳優がいれば、仕事が回されるわけだ。
おそらく2日間で150人以上の俳優がきたと思う。
担当者は一時間に15人ぐらいの俳優を見るらしい。
大変だわ。

オーディションでは大体2-3分程度のモノローグを披露する。
独白です。これはこちらのオーディションではスタンダード。
ものによっては2分のものを二つ、悲劇と喜劇でとか
シェイクスピアのみとかもある。
怠け者の僕は同じピースをもう5年くらい使っている。
通常、最低2つから3つぐらいのモノローグは
すぐにできるようにしておくようにといわれる。
今年は頑張って新作を入れる予定。

今日はやっと税理士のとこへ支払いの為の資料を持っていった。
夫婦であわせて申請して150ドル。手頃な値段だろう。
日本では税金なんて払っていなかったけど、
こちらではちゃんと支払っている。

休日だ。
ちょっと体を休めないとバテ気味。

でも今日はこれから広告のオーディション。
スーツに着替えて今から出発。













2002年03月18日(月)

やっちまったよ


久しぶりにやってしまった。
今日記を読み返してみたら、伏線はその前からあった。
なにやらそう云ったムードにはなっていたわけだ。
衝動買い。
日曜日のマチネの後、ふらっと寄ったTed Bakerの店。
割とここのデザインが好きで近くを通るとつい覗いてしまう。
普段はその値段の高さの為にめったに服を買う事はない。
でも今はセールシーズン。そして、僕の気に入ったコートは半額だった。
黒の4分の3丈のコート。200ドルだった。
伏線は先週からあった。
家に帰って相方に見せたところ、いまいちの反応。
ちょっと残念。

土曜日には来月から教えることになっている土曜学校の見学。
何と他の先生は女性ばかり。
嬉しいような悲しいような。
子供はとにかく元気で見ていると笑える。
でも、この生き物たちと一日を過ごすにはかなりのパワーが必要だろう。
幼児部に松たか子似のかわいい保母さんがいた。
別に松たか子のファンではないけど。

今回の公演は情報宣伝で結構苦労している。
新しいパブリシスト(宣伝担当)を雇ったらしいけど、
Downtownでは結構重要なVoiceとTimeoutの批評家を呼べなかった。
アメリカでは日本と違い、新聞に載る批評が
集客の結構重要なファクターとなる。通常公演期間も長いので
1週目に批評家を呼び、2週目までには新聞雑誌にその批評が載り
それによって客足がかなり左右される。

いちばん有名なのはNYTimes。
ここでの批評が悪い為に閉鎖に追い込まれたブロードウェイショウは
たくさんある。
うちのような弱小劇団にとってTimes掲載はある種のステイタスだ。
まあ、紀伊国屋劇場で芝居をするようなものかね。(?)
未だにTimesからは誰も来ていない。
でも、いくつか他のところからは来ている。
昨日はNew Yorkerから誰か来たらしい。
ちゃんと雑誌に掲載されれば結構な宣伝になるだろう。
NewYorkerは日本でも大きな本屋に行けば買えると思う。

ちなみにパブリシストとは情宣専門の人たちで幾つもの劇団や
パフォーマーを担当している。通常料金は一公演につき3000ドルから
5000ドル。もちろん、やり手の人はもっと取っていると思う。
悲しいかな、この人たちの力無しに成功していくことはかなり難しい。

土曜日の終演後、アラスカ出身の役者の両親が送ってきた自家製の
キングサーモンの燻製をあてに劇場で軽く飲む。
彼女が釣ったと言う鮭の写真も見せてもらった。
燻製うまい。
クリームチーズ、トマトなどをクラッカーに載せてがつがつ食べた。

芝居自体の出来は2週目ということもあってかなり落ち着いてきている。

長い日記。
















2002年03月15日(金)

Party!


昨夜は終演後にオフィシャルオープニングパーティー。
ワイナリーから寄付されたワインとチーズで遅くまで飲んでいた。
とても楽しかった。
キャスト全員で飲んだのは昨日が初めて。
芝居の出来も良かったのでみんなとてもリラックスした感じ。
僕も空腹に結構な量のワインを流し込んだのでほろ酔い気分だった。

こういう空気が味わえるから芝居をしているのかなと思えるぐらい、
僕はこの瞬間が好きだ。
ある一つの事を成し遂げたという充実感。

実際にはまだまだこれからもっと良くしていけるけど。
というか、するべき。
どんなに頑張っても完璧状態には程遠い。
でも、それを目指さずにいられない。
何だかスガシカオのココニイルコトみたい。
まだあと2週間半ある。

公演中も日常生活は営まれていく。
霞を食べて生活するわけにもいかないしね。
さっき、日本人学校に電話をして仕事をしたい旨を伝えた。
これで採用されれば四月から先生だ。
何だか気持ち悪いけれど、これも何かの縁でしょう。
性格がおっとりしているせいかよく教師に向いているいわれる。
まあ、教えるのも嫌いではないし、子供の嫌いではない。
どうなることやら。

NYも暖かくなってきた。
散歩が楽しくなる。
先日、Kate Spadeの男性版の店、Jack Spadeを発見。
とても格好いい鞄とコートがあって思わず買いたくなる。
しかし、あまりの高さに正気に戻る。
コートに500ドルは払えねえ。鞄も200ドル。
邪悪なクレジットカードを何処かに隠す必要あり。
まだ所得税も払ってないし。











2002年03月14日(木)

第四舞台


四日目の昨日ははじめて台詞をとちった。
台詞は英語なのでとちると頭の中が真っ白になる。
これはまさに真っ白な状態。
脳みその中に白紙がすっと差し込まれて、何にも思いつかない。
本人には1分ぐらいに感じるけど、実際は1秒ぐらいかな。
意識がふっと遠くに行って伸びたゴムみたいにぱんっと戻ってくる。

とっても恐いので今回はこれでおしまいにしたい。

今日はオープニングパーティーがあるのでほぼ満席らしい。
昨日はお客はとても静かだったし、人数も少なかったので楽しみだ。
お客さんの雰囲気も舞台の出来に大きく関わる。

午前中は日本人学校で面接。
どうやらこれから毎週土曜日に小学生を教えることになりそう。
しかし、一度も授業風景を見ずに雇ったりして大丈夫のかね。
ゆくゆくは演劇教室もということなのでちょっと期待している。

昨日の事務所の面接はとても簡単なものだった。
写真を渡して、ちょっと話しただけ。
僕にその事務所を教えてくれた女の子はそこで働いていた。
何だかちょっとがっかりする自分が笑える。
何を期待していたんだお前は。

ヘッドショット(オーディション用の写真)がなくなりそうなので
再度注文する。スーツと普段着バージョンの両方を200枚ずつ。
合計で300ドル。痛い。痛すぎる。
しかし、これがないとオーディションにもいけないので絶対必要。
ちなみに撮影の際にはカメラマンに300ドルを支払った。
約6本のフィルムから数枚気に入ったものを選んで
その中からさらに二枚を選んで現在に至っている。

同じ写真ではがきも作ったし、名刺に写真も載せている。
結構金がかかるんです。







2002年03月13日(水)

座りション


何だか又三良が寂しそうなので、ちょっと一言。
僕も座りションします。
いつもじゃないけど。
家のアパートはこちらの典型的な部屋だから、トイレとシャワーは
同じ小さな部屋にある。そこには洗面台もあってとても狭い。
おまけに洗濯籠まである。

だから単純に立ってすると何だか全てに小便をかけているみたいで
とても慎重に用を足すことになる。
したがって疲れているとき、夜中などはそのまま座ってする。

実はこれ、僕も結構好きだ。
でも、外ではしない。

さて、昨日は何をするでもなく過ぎていった。
1日台本を読むこともなく、ボーっとするのも久しぶり。

昼間はSOHOでいい感じのかばん屋を発見。
中をのぞいてみるとシンプルで実用的かつデザインのいいBag達。
自分用ではなく相方に一つ買ってみる。
話を聞いてみると日本人のデザイナーとか。
場所はMottと確かSpringとBloom Streetの間。
Hiponicaという名前だったと思う。

このエリアは歩いていても結構楽しい。

夜はお気に入りのドラマ"24"を観る。
なかなかこれからの展開が楽しみだ。

夕食は一人で残り物とトマトとアボカドとアプリコットのサラダ。
ドレッシングは最近はまっているオリーブオイルとつゆの素。
残り物は豚のショートリブと冬瓜の煮物。
そして、おくらを茹でて鰹節としょうゆ。
何だか久しぶりにのんびりとした食事だった。

今日はこれからエージェントと面接。
そして、公演。
たくさんお客が来ると良いけど。
今のところ、まあまあの反響。

うりゃ。














2002年03月12日(火)

Chinatown


3日目の舞台。
たいした問題もなく終わる。
自分としての出来はあまり・・・。
なんと言うかとても平坦な芝居だった。

演技をするときは感情(エモーション)を演じるのではなく、
動作(アクション)を演じること。感情はあくまで何かを成し遂げ
ようとしたときの副産物に過ぎない。

これは書くのは簡単だけど、実際にやってみると難しい。
昨日の舞台は自分が何をしているかがよく分かってないから
段取りをこなしただけで自分の中には何の思いもなかった。
いまさらこんなこといってても遅いけど、何とかせねば。

今日は休演日。
家でのんびりする予定。

昨日からChainatownを観ている。
ジャック・ニコルソンはやっぱりすごい。
フェイ・ダナウェイも妖しすぎ。
あの10分の1でも僕に色気があれば。
この映画は2度目だけど、何度観ても惹きつけられる。
なんというか画面が生きている。
元気が出る。

写真を送ったモデル事務所から電話があった。
明日、面接に言ってくる。

以前に履歴書を送った日本人学校から電話。
演劇の教師として雇ってくれないかとメールしたのだが
普通の科目を教えてみないかとの事。
お金次第だよな。








2002年03月11日(月)

そして幕は上がる。


地獄の仕込みの日々が終わり、土曜日から公演が始まった。
先週は水木金と劇場に缶詰となり、照明、音響のきっかけあわせ。
この三日間は役者の為ではなく、照明/音響のためにある。
お陰で役者はただ待つのみ。
これが余計に疲れる。

照明の場合は全てコンピュータ-なのでこの時間を使って
全てのきっかけ(キュー)をコンピューターに打ち込んでいく。
本番ではきっかけの番号を打ち込むだけ。
音響もMDとサンプラーを使うのでその手順の段取りを行う。

普通のお芝居だとシーンが始まれば、あとはそのままとかもありえるが
うちの劇団はとにかく照明/音響の効果が多い。
多分、それぞれ100近くのきっかけがあると思う。
芝居が85分だから一分に1個以上である。
これはもうちょっと大変。

役者の中にも4回ぐらい衣装換えのある人もいる。
僕は今回はほぼ主演なので衣装換えは一切なし。
ただし、照明で暑くなる劇場の中で
ずっとスーツとトレンチと帽子をかぶっている。
初日は始まって5分で汗だくだった。

団員全員かなりナーバスな雰囲気の中で初日を迎え、
僕自身は最悪の出来だった。
2日目の昨日はまずまずの出来。演出家も気に入っていたよう。
お客さんが入るとやっぱり全然違う。
昨日はほど満員だったので気分は良かった。

相方が観に来たので、色々と感想を聞いてみる。
彼女は僕にとっては結構大事な批評家だ。
まあまあだったとのこと。
ちょっとほっとする。

実は今回は作品の3分の2以上のシーンに出ているので
自分のせいで詰らなくなっているのではないかという
勘違いな自意識過剰に陥っていたのでいつもよりかなり緊張した。
初日なんか朝から体が緊張していたし、とにかく台詞を言うだけで
精一杯だった。お陰で2日目なんかNYを離れて何処かに行って
しまいたいとさえ考えた。
しかし、現金なものでお客の笑い声を聞くにつれ緊張もほぐれ
2日目はまあまあの出来だった。

昨日の終演後は演技を勉強するティーンと質問会。
作品に対するいろいろな質問や意見が出る。
思いもよらないような美しい解釈を聞かしてもらって
元気になる。

今日は3日目。これから30日まで火曜を除き毎日公演。
これからもっと良くなっていけるといい。

さて、僕のちっぽけな生活とは関係無しに
世の中では色々な事件が起きているようで新聞を読むと
気が滅入る。芝居なんかしてて良いのかなんて事も
ちょっとは考える。世の中を変えるために芝居してるわけじゃない。
でも、9月11日は多くの芸術家に影響を与えている。
こうは事件から六ヶ月目。
何かのメモリアルがあるらしい。
忘れないこと。
それぐらいしか僕にできることはない。














2002年03月05日(火)




今、日記更新の為にここにきたらカウンターが1999だった。
次の人が2000です。
よく続いたもんです。
これを読んだ2000の方、暇があったら何か掲示板にでも書いてください。

サイトのことはちょっとづつ考えてる。
でも今週から劇場入りなので来週ぐらいにはメールを出します。
それと明日から来週までこの日記はお休みです。

金曜の夜は近所の日本食レストランGajumaroで初めて食事。
ちょっと高いけど、細部に渡ってオーナーの心配りが行き届いていて
とても居心地のいい空間。料理もおいしかった。
再来の価値あり。

土曜日は稽古場での最後の稽古。
今回の俳優陣の内で2人か今回を最後に劇団を辞めるらしい。
少しずつ皆が辞めて行き、そして最後には誰もいなくなった。
なんて事がないと良いけど、確かに居心地が悪くなってきている。
それとは無関係に作品自体はとてもよく仕上がったと思う。
別に友達つくりに稽古場に言っているわけじゃないから、
出来が良ければそれでいいか。

日曜日にPBSでGene Kelly特集を見た。
僕はどちらかというとフレッドアステアのほうが好きだったけど、
この番組を観て彼にも俄然興味が出てきた。
目指せミュージカルスター。
冗談はさておき、公演が終わったらまたタップを習おう。
雨に唄えば、パリのアメリカ人、On The Townお勧めです。

今日はメリル・リンチの広告のオーディション。
エレベーターで一緒になったモデルの女性が彼女のエージェントに
あってみたらと住所を教えてくれる。
早速、レジメを送ることに。

昨日、仕込みの最中の劇場を見てきた。
とても奥行きのある空間、今日セットを見るのが楽しみだ。
これがあるからお金にならなくても舞台は辞められない。
ある空間に2時間いられるだけでも幸せ。










2002年03月02日(土)

弥生


昨日の日記は2月28日のものです。念のため。

3月になりました。
何だもう3月かよ、って感じ。
去年、香港から帰ってきてからはずっと稽古だったから
実にあっという間の3ヶ月だった。

昨日は"Heavenly Creatures"をビデオで観た。
これは今話題の指輪物語の監督の作品。ピーター・ジャクソンだと思う。
実はに基ずく話らしいけど、すごいです。
お話自体もすごいけど、監督の撮り方がとにかく良い。
是非、是非観てください。

昨日から"シネマでヒーロー"(武藤起一編集)を再読。
これはちくま文庫から出ているインタヴュー集。
永瀬正敏、三上博史、豊川悦司、佐野史郎の4人が登場する。
それぞれかなり長いインタヴューなので読み応えがある。
彼らでも苦労があるんだなあとか思いながら、少し元気をもらう。
4人とも僕がとても好きな俳優なのでとてもお得な気分になる。

昨日、相方にこの日記の事を話した。
以前にも教えたと思うけど、今まで約2000のヒットがあったといったら
驚いていた。僕も正直驚いている。
大体、こんなに長く日記を書いたこと自体が驚き。
下らなくて暇な仕事のお陰だ。

今日は朝からお役所へ行って来た。
家の会社はもろに9・11の影響を受けてしばらく休業していたので
それに対する援助をもらう為。
今まで何となく敬遠していたけど、背に腹は換えられず、
とりあえずいってみた。
いくらかの援助を受け取ることになった。
感謝である。










2002年03月01日(金)

Fool for love


昨日の芝居は結構楽しめた。
ものすごく簡単にいうと父親が同じ二人がそうとは知らずに恋に落ち、
くっついたり離れたりを繰り返すお話。
舞台はとあるモーテルの一室。
ここでいうモーテルとは日本のラブホテルとは違います。
かなり暴力的な愛のお話ではある。

メインの二人はとてもよくやっていたけれど、女優の方が
男優よりも役者としてより深いところへいっていた。
なんというか台詞の声が直接響いてくる。
男優のほうは一枚オブラートがかかったような感じ。
悪くはないんだけどね。

でも今日、稽古場で男優の事を聞いてびっくり。
何と彼は現在ガンと闘病中との事。
薬物治療の真っ只中らしい。
そう言えば、カウボーイの役なのにスキンヘッドだった。

そのパワーには感服するよりない。
いずれにせよ昨日の芝居を観た時点でたくさんの元気をもらった。

そのせいかどうかは分からないが今日の通し稽古では
すごくよかったと演出に誉められた。
その為にやってるわけじゃないけど、悪い気はしない。
まあ、本番直前なんだから当り前かも知れないが。
自分でもまた少し舞台全体の流れがはっきりしたように思う。

知り合いが下記でやはりNYで俳優をすることについて書いている。
暇な人は是非御覧ください。
http://www.nifty.ne.jp/forum/ftheater/fstage/weekly/index.htm

ついでにいうと僕の舞台は来週幕が上がります。
これを読んでいてNYに知人がいて、なおかつその人に知らせてやろう
という奇特な人がいれば下記で詳細がわかります。
http://www.collisiontheory.org

宣伝、宣伝。









      

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