ニューヨーク俳優修行日記
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2002年02月27日(水)




平和な1日。
先々週の嵐のようなオーディションの日々が嘘のように今週は何もない。
どうなってんだ?
暇なときはろくなことを考えない。

今週は劇場入り直前なので3日しか稽古がない。
何とかシーンとシーンの隙間を埋めたいけれど、いいアイデアはなし。
もうちょっと頭をぐりぐり絞らなければなるまい。

主宰者にビラについての友人の意見をメールするも
とげとげしい返信が帰ってきたので笑ってしまう。
何とかならんのかねこの人たちは。
ご意見伺いますと言っているくせにいざそうすると
機関銃のような反撃。疲れる。
まあ、ちょっと問題のある人程度に思っていれば良いけど。

今日は役者の一人が演出助手をしている劇団の芝居を観に行く。
お題目はサムシェパードの"Fool For Love"。
有名な芝居だけど、まだ観たことないので楽しみ。
この劇作家は日本でも翻訳されていると思うからお勧めです。
ブルース・ウィルスなんかも彼の芝居が好きで自分で上演している。

BBSにこの日記に対する初カキコ。ちょっと嬉しい自分が可笑しい。
雪華さんどうもでした。

しかし、時代はすごいスピードで動いている。
授業中にWEBにアクセスできるなんて。
考えてみるとこれはすごい。








2002年02月26日(火)

芸術家?


昨日も夜は稽古。
7回目の通し稽古。
そろそろ緊張感が薄れてきたので、早くお客がほしい。
今週後2回の稽古でいよいよ劇場入り。
セットを見るのが待ち遠しい。
前作のセットはとても綺麗でそこにいるだけで幸せになった。
今回も同じデザイナーなので期待は高まっている。

今日は朝からTeaching Artistsのワークショップ。
子供に演技やダンスを教える人のためのクラスだ。
3時間に渡る体験レッスンとディスカッションは
とても有益なものだった。

ところでArtistという単語。日本語でいえば芸術家になるのかな。
しかし、芸術家といった瞬間に何だか誤解があるような気がする。
何だかとても偉そうな、何かの先生のような感じ。
英語のArtistはもう少し軽い気がする。もっと自由な感じ。
何はともあれ、一つでも仕事が決まればいいと思っている。




2002年02月25日(月)

Fate?


土曜日のオーディションは無事に終わる。
とても疲れていたから、もうどうにでもなれって感じだった。
会場に行ってみたら、監督は17歳ぐらいに見えるアジア人の女の子。
でもNYUの大学院の映画科なんだから、それなりの年齢なのだろう。
ちょっとびっくり。

週末は相方の従兄弟が遊びに来ていたので豪華な食事。
なかなか楽しい夜だった。
甘海老の刺身が絶品。いつものMIEへ行って来た。

通し稽古の日々。
自分で最悪の出来だったと思った日に誉められたりしたので
自身を持って良いのか落ち込むべきなのか考えてしまった。
大抵の場合は自分が思っているほど、表面的には差が出ていない。
でも、やるべきことはちゃんとやらないと気持ち悪いけど。

The Princes and the wariorを観た。
話題になったRun Lola Runの監督の最新作。
運命は決められているのではなく、自分で切り開いていくものだよな
と考えさせる。スタイリッシュでいい映画だと思う。

"豚の報い"と言う随分前に芥川賞を受賞した小説を読んだ。
BookOFFで一ドルで買ったんだけど、なかなか面白かった。
どろどろした感じが中上健二みたい。
そんなにたくさん中上作品を呼んだわけではないけれど。

中上健二は僕の通っていたアイオワ大学にいた事がある。
この大学は創作科で有名で毎年何人かの作家を招待して
それぞれ交流を図りながら教員として一年間滞在させる。
彼はそのうちの1人で僕が住んでいた寮の上の階に住んでいたらしい。
そのときの経験をアメリカアメリカいう本に書いていて
僕はたまたまそれをもっていたのでとても驚いたのを覚えている。

偶然。












2002年02月23日(土)

欲望という名の電車


何と、欲望という名の電車のオーディションの連絡が昨夜あった。
しかも、スタンレー役。
詳細はまだ聞いていないけど、これはちょっと興味津々だ。
いちばん有名なところではマーロン・ブランドの映画がある。
実は僕は以前にレンタルしたけど、途中で挫折してしまった。
今日はこれから戯曲とビデオを借りる予定。
オーディションは明日だ。どうなることやら。

昨日の映画も出演決定。
4月に3日間の撮影がロングアイランドである。
悲しいかな無給である。
まあ、DVでの撮影との事なので、何事も勉強だ。

昨日は迂闊にもフィギアスケートの女子決勝を見てしまった。
金メダルを獲得した女の子はすごい。
滑っているときも喜びが全身から放出されていた。
これはもう他のスケーターとは比較にならないくらいだった。
16歳。
まだまだこれから伸びていくのだろう。
メディアとプレシャーに潰されないと良いけど、
彼女の笑顔見ているとそんな心配もなさそうだ。

今朝、舞台の共演者の祖母が亡くなられた。
以前から危ないという話は聞いていた。ご冥福を祈る。
本番2週間前だけど、ちゃんと葬式にも出席できるみたいだ。

死は年を重ねるごとに身近になってくる。
それは自分にとってもそして身近な大切な人にとっても。
こういう時には自分は年をとっているんだなと実感する。












2002年02月22日(金)

Too tired to do anything


先週行った自主制作映画の役が決まった。
しかし、リハの日程が合わないので現在調整中みたい。
すごく久しぶりの映画だ。
この際どんな本でも気にしないでとりあえずやることにする。

疲れてる。

朝から稽古。
ひどい出来だった。

疲れてる。





2002年02月20日(水)

いぬも喰わない喧嘩


昨日はボーっとしているうちに終わってしまった。
せっかく、稽古もなかったのにこれといったことをしなかった1日。
だらだらTVを観て、ちょっとした喧嘩をして暮れていった。
喧嘩は不毛だ。疲れるし、気分が悪い。
でも、ずっと一緒に住んでいるとどうしてもお互いの気分が合わない
ことだってある。体力が要るねえ、結婚は。

昨日の舞台のオーディションは実はダンス公演の為だった。
演出家にちょっとタンゴを踊ってくれ、即興で良いからといわれ
即興も何も踊れないけどとりあえず体を動かした。
しかも、数人のダンサーの前でだ。あー恥ずかしい。

でも公演自体はとても面白そうなので使ってくれると良いなあ。
まあ、限りなくゼロに近い可能性だけど。

実は即興で動くのはとても好きだ。
ダンスとはまた違うけれど、何人かで音楽に合わせて
即興でシーンを作るようにして動きのシークエンスを作るのは非常に
楽しい。これを楽しむには瞬間瞬間に自分の体の中に意識を留めて
なおかつ、周りの状況の変化に柔軟に対応していくことが大事。
つまり、演技の過程ととてもよく似いる。

今朝翻訳を勉強する為の教材が届いていた。
中身を見て少しがっかりする。
こんなんで役に立つのかね。

試しにタイトルをつけてみた。どうなんだろ?


2002年02月19日(火)




昨日はワシントン大統領の誕生日で祝日。
久しぶりに友達を昼食を食べてのんびりした。
でも、夜は稽古。

稽古は順調に進んでいる。
本番3週間前にして、昨日は既に2度目の通し稽古。
通し稽古:始めから終わりまで通しで本番さながらに稽古すること。
稽古場が劇場よりも狭いので幾つかの問題があるものの、
作品自体は順調な仕上がりを見せている。

僕自身の出来も昨日は及第点。
これからはいかに隙間を埋めていくか、
より正確に全体の流れをつかんでそれを体に覚えさせること、
良かった時の瞬間を模倣することなく繰り返せるようになること、
などが課題だ。

前回、作品の半分を通したときは演出家が絶望的な顔をしていたから
今回はほっとした。

週末にBOOKOFFでBrilliant GreenのCDと本を何冊か購入。
CDは期待していたほどではなかったけど、もうちょっと聞き込む予定。
周防正行監督が書いた”Shall We ダンス”アメリカ公開に関する本
を読む。すごく面白い。
アメリカ文化に関するいろんな本が出ているけど、これは必読。
アメリカだけじゃなく、日本についても考えさせるし
表現者としてのスタンスにもうなずけるものがある。
僕は彼の映画の大ファンなのでかなり贔屓目ではある。

土曜日には久しぶりに自主制作映画のオーディション。
武士道と言う名前の侍の役。
英語で書いてあった台詞を適当に日本語で訳して喋る。
アメリカ人の日本人観は所詮こんなものなのね、といった感じ。
三船敏郎をことを考えながら、えらそうに喋ってみた。

今日はこれも久しぶりに舞台のオーディション。
ちょっと緊張する。

ブッシュが日本にいると今日知った。
あのえらそうな大統領は見るたびに嫌いになっていく。
またなんか問題発言しないと良いけど。
頑張れ小泉。








2002年02月15日(金)




昨日は結局マネージャーからは連絡がなかったから
仕事が取れなかったことが決定。

夜は相方と食事をする予定が彼女の残業でお流れ。
一人寂しく安い中華を食べて帰宅する。
3ドルでご飯とスープつき、おかずが4品選べるこのレストラン
最近よくここで食べている。

タワーレコードで買ったHという日本語雑誌を読みながら、
風呂に入ったり、音楽聴いたりとのんびり過ごす。
TVのまったく見ない生活も優雅でいい。眉間がリラックスする感じ。
ところでこのH,とても面白かった。
日本の雑誌は高くてなかなか買えないけど
SwitchとかCutとかは時々買って読んでいる。
ちなみにこっちで買うと一冊13ドル。高い。
タワーレコードでは日本のエロ本やファッション雑誌も売っている。
大体どれも10ドル前後。恐るべしタワレコ。

雑誌を読んでいろいろ考える。
今、日本は面白そう。
日本のいわゆる"サブカルチャー"(もう死語か?)と
NYのダウンタウンの感覚はとても似てきていると思う。
かつてないほど日本人アーティストの名前を見かける。

僕自身の中でも何かを発信したい欲求がむずむずしているけど
未だに何かがはっきりしていない。
それは例えば一枚の写真にある寂しさだったり、
Fat Boy Slimのアルバムだったりするわけだけど、
日常にあるとげみたいなものをそのまま出してみたい。
安易な妥協や迎合はしないこと。
システムに取り込まれることなく、その中を自由に動き回ること。

今日ののBGMはFat Boy Slim。
良いです。ファンキーです。かっこいいです。
こんな芝居をしてみたい。
























2002年02月14日(木)




初のCM出演か?

午前中にマネージャーから明日CMの撮影が入るかもしれない
と電話があり、ウキウキして稽古を終えた。
そして、確認の電話をしてみたら話がぽしゃってた。
ショック。誰か金くれーと叫びたくなる。

以前にこういう事が一度あって、すごく損した気分になった。
だったら電話してくんなって。
CMはAT&T(大手電話会社)だった。

今日は稽古の前にも広告のオーディションがあった。
以前に1度使ってもらった制作会社。
また使ってくれないかな、と淡い期待。

Budlightはやっぱり駄目だったみたい。
何だかすげく口惜しい気分だ。

むしゃくしゃするので髪を切りに行くことに。

今日はバレンタインデー。
こちらでは女性から男性のみではなく、男性から女性もOK。
と言うか、彼女に何もあげないと白い目で見られると思う。
でも、日本のような奇妙なプレッシャーはないので過ごしやすい。









2002年02月13日(水)




昨日の試写会。
映画は結構よかった。
ちょっと長いのとカメラがあんまり動くから気分が悪くなったこと
を除けばまずまずだ。
映画は全篇DVで撮影されたそうだ。
言われなければ分からないほど画質や色がよかった。
主演の俳優が脚本、監督、編集をしていた。
映画は彼のキャラクター勝ち。

知り合いの顔を大きなスクリーンで見るのは楽しい。
でも、以前に自分の顔を見たときはちょっと引いてしまった。
あれは中々気持ちが悪い。
でも僕ももっと映画の仕事をしてみたいものだ。

昨日のCallbackはまあまあの出来。
でも、まだ連絡がないところを見ると駄目だったのかな。

明日も広告のオーディション。パシャパシャだ。
なんと今週は4回もあった。
いつもこんな風だといいのになあ。
ついでに仕事が決まるともっといい。

夜は稽古だ。

2002年02月12日(火)




派遣会社の面接に朝から行ってくる。
そして、その後にオーディション。
ぱしゃ、ぱしゃっと2枚の写真を撮って1分で終了。
今日はもう一つオーディションがある。
先週行ったBUDLIGHTのCall Backだ。
CallBackと言うのはようは2次オーディション。
これを通れば、仕事がもらえる。
しかし、撮影は明後日というからどうも急な話だ。

通常、CMはTVのオーディションは一次審査と2次審査がある。
大きな映画なんかだと3次4次まであることもあるらしい。
1次でキャスティングのアシスタントが何百という役者を見て
ある程度人数を絞ったあと、キャスティングダイレクターが
2次として人数を絞り、そして、やっとの事でダイレクターと
3次審査で会えるてな事もあるらしい。

オーディションに行けるまでにもそれなりの苦労がある。
まずはマネジャーもしくはエージェントを見つけなければならない。
TV,CM,映画の仕事はほとんど彼ら無しには成立しない。

100以上あるそう云った事務所にどうやって自分を売り込むか?
大体の場合は自分の履歴と写真、そして簡単な手紙を添えて郵送する。
もし、むこうが興味があれば、こちらに電話をかけてくる。
僕も今まで何度となく送っている。
公演があればその案内も送る。
そして、定期的にはがきなどを送って自分の事を売り込む。
時々むなしくなるけれど、こういった無駄が積み重なって
仕事が来ることもある。

ちなみに昨日行ったオーディションでは僕は285人目だった。
何だか本当に宝くじを買っているような気分。

まあ、そんなわけでCallBackは結構嬉しい。
結果は多分今夜か明日にはわかるはず。

今日は劇団員の一人が出ている映画の試写会。
彼はとてもいい俳優なので楽しみである。






2002年02月11日(月)




なかなか充実?した週末。

土曜日に劇団員全員が集まってのミーティング。
役者の1人が今回を最後に劇団を辞めたいとメールを送った事が原因。
主宰者だけではどうして良いか分からないから、全員で。

その日は朝から気が重かった。
主催者は知らないけれど、実は団員の半分以上が今回で辞めたいと
思っているのだった。問題は色々あるけれど、
結局は主演がいつも決まっていて、稽古時間に見合うだけの見返り
がなのが一番の原因。そりゃ-、週に5日(週に23時間)も稽古して
台詞が一行しかなければ、嫌にもなる。

とにかく、僕はそう云ったことまでがこのミーティングで
噴出するのではないかと恐れていたわけだ。
結論から良くと会議はとてもうまく行き、とりあえずは嵐も去った。
でも、公演後にはまた一山ありそうだ。

金曜日のバドライトのオーディションはバンドのローディー役。
台詞無しだけど、日本語で適当にアドリブをやらされた。

今日はスーツを着て広告のキャスティングへ。
所要時間5分。2枚のポラを撮っておしまい。

明日も広告のキャスティング。今度はVerizon。(日本でいうNTTかな)

明日は旧暦の正月。
昨日はそれに先立って友人宅で夕食をご馳走になる。
中華の家庭料理。おいしい。
蒸した魚、ムール貝と椎茸の海藻煮、ローストポーク、
鶏肉とカシューナッツの炒め物、ソイソースチキン、中華ソーセージ
蓮根の煮物とスープ。

日本の叉焼とは少し違うけど、中華叉焼も結構いける。
BBQソースを塗った奴とローストした2種類がある。
ローススト版は外側にカリカリの皮が付いていて
味噌のようなたれをつけて食べる。
これはチャイナタウンに行けば、すぐに買える。

テレビでエンロンの国会尋問を見た。
ひでえ話だ。
国会中継は中々面白いことを発見。
オリンピックが始まるもまだ何も見ていない。

長いからこの辺で。







2002年02月09日(土)




昨夜の芝居。
一時間40分という長さ、しかも1人芝居にもかかわらず
飽きずに見ることが出来た。
面白かったのか?
まあ、まあ。
内容はNYに来てからの彼の奮闘記。
基本的に知り合いにむけて作った芝居だなと思った。
彼を知っているからこそ面白い。
一般向けにするにはさらに練りこむ必要がありそう。

残念だったのはその内容があまりにも一般的だったこと。
アメリカにいる日本人なら誰もが経験しているようなこと。
多分本当なのだろうけど、そこには深みがない。
あまりにもジェネラルに過ぎて、深く心に差し込んではこない。
あくまで安全地帯で勝負をしているように見えた。

ただ本当の自分をさらけ出せば言い訳でもないけど、
舞台を観た限りでは彼のコアな部分を見たとは思えなかった。
そこには真面目に頑張っている日本人の俳優が描かれていた。

とここまで書いて、うえに書いた感想は自分にそのまま当てはまる
ことが判明。多分、それがなかなか芝居自体は面白いにもかかわらず
見ている間何処か居心地が悪かった理由かもしれない。
これは長くなるのでこの辺で。
頑張れば全てよしとは思わないけど、頑張らないことには何も
始まらない。宝くじみたい。

芝居のあと、知り合いとその友人と三人で軽く食事。
久々に芝居の事などを語る。




















2002年02月08日(金)




朝から稽古。

マネージャーから電話で明日はオーディション。
何とBUD LIGHT。
先週はカールスバーグだった。

ちなみにアメリカで一番売れているのはアサヒスパードライ。
あとキリン、サッポロは同じぐらいかな。
一番絞りも見かける。そして、缶ビールは一本1ドルぐらいで買える。
数少ない滞米の長所。
酒が安い。
ワインも10ドルでかなりおいしいものがある。
チリ産の赤なんかがいいです。

今日は知り合いの1人芝居を観に行く。
面白いといいなあ。



2002年02月06日(水)




昨日は昼間は会社で夜はずっと家にいた。
夜,最近やっていないスピーチや筋トレをしようと思っていたけど
全然やる気なし。困ったものだ。
でも,仮眠をとったあと,台本読んでいたら訳のわからないやる気と
自信が沸いてきて,何だか元気になる。

さて,スピーチについて。
米国で役者を目指すからには台詞は当然英語となる。
ただ喋れればいい訳ではなく,アメリカ人に分かる英語。
日本語訛りのない標準英語。

この標準英語を喋れるようになるのにどれぐらいかかるのか?
英語学校で知り合ったアメリカ人はNever(あり得ない)と言った。
僕がレッスンを取っていた先生は毎日朝と夜に1時間ずつ練習をして
定期的にレッスンを取れば5年ぐらいで何とかなると言っていた。
これを簡単じゃんと思える人はすごい。
僕は気が遠くなってしまった。
ちなみに週に一回一時間のレッスン料は75ドルだった。
今,通っている先生は35ドル。
でも,最近は貧乏なのでいけない。

ついでに書くと,通常週一回3-4時間ぐらいの演技の授業で一ヶ月300ドル
前後のお金がかかる。
歌のレッスンは一時間50ドルから80ドルぐらい。
レッスン費用だけで一ヶ月500ドルぐらいすぐになくなる。

現在,滞米7年目の僕は未だに訛りが抜けていない。
練習はしているけど,時々ふと虚しくなることもある。
これだけのエネルギーを芝居の勉強に向けたほうが
余程有効ではないかと。
日本に戻ればいいのにと。
どうしてアメリカなんだと。

僕はアメリカじゃなきゃ駄目なわけじゃない。
たまたま,ここのほうが住みやすくて,当てがあったから。
日本の事はよく分からなくてちょっと恐かったから。
何とかなりそうなら日本でだってやってみたいわけだ。
何だか煮え切らない感じだけど,自分では割とさっぱりしてる。

そんなわけで昨日はウェブ上で事務所の情報などを検索してみた。
まあ,今すぐ日本ってわけではないけど,いつかはね。














2002年02月05日(火)




昨日のTV番組はSex and the City の間違い。念のため。

今日はオーディションに行くはずだったが,撮影はスペイン
しかも来週一週間ということなので行かないことにする。
別に行ったところで必ず取れるわけじゃないから行けばいいんだけど
万が一ってこともあるので。

最近,ジムも行ってないし,本も読んでない。
何とかせねば。

日曜日に皆でいろんな事をぶちまけたせいか,昨日の稽古では
みんなすっきりとした顔をしていた。





2002年02月04日(月)




形あるものはいつか崩れるし,出会いはさよならの始まりでもある。
そして,大抵の場合、問題は人間関係にある。
頭では分かっているけれど,実際に自分に事が起こると
なかなか物事を正常に判断できない。

昨日,稽古のあとに主宰者以外の役者たちが帰る道すがら
劇団について話した。正確に言えば,主宰者の二人について。
そして,分かったことは、僕を除く全員がこの舞台を最後に
劇団を辞めたいと思っていること。
その原因は演出家・主宰者の2人にあること。
そして,それらの問題は僕自身もずっと不満に思っていたこと。
とりあえずの結論としては公演終了後に話し合いの場を持ち,
そこで皆が思っていることを話し合うことになった。
でも,おそらくは悲しい別れになることが分かっている。
集団で維持することは本当に難しい。
皆が辞めたら,僕はどうするのだろう?たぶん,辞めるだろう。

閑話休題。

久しぶりにすし食べ放題に行った。
1人約25ドル。はっきり行って質は良くないが、量は食える。

NYに来てから随分とすしを食べるようになった。
日本よりは気軽に食べれるし,魚を食べる機会があまりないから。
しかも,イーストビレッジなんかを歩くと3ブロックに一軒ぐらいの
割合で日本食レストランがある。
どこもまあぼちぼちの味ではあるけど,やはりアメリカ化されている。
とにかくデカければいいと思っているところもあって、
僕なんかでも2口か3口に分けて食べるほどのすしもある。

そんな中で僕が良く行く店は美恵という3番街の12と13Stの間にある店。
ここは値段も手ごろでしかも今日の料理が充実している。
てんぷら,焼き魚,煮物,漬物など調理されたメニューが渋い。
お勧めです。

お勧めついでにもう一つ。
こちらはお昼の弁当屋。
"Tokyo Lunch"というまんまの名前ではあるけれど
とてもおいしくて僕は一時期ほぼ毎日そこで日替わりを食べていた。
そこのオーナーはとてもいい人。
僕の舞台のことを教えたら、従業員とケーキを持って観に来てくれた。
こちらはあのワールドトレードセンターのすぐそばにある。
お勧めです。

初めて話題の"Sex in the City"を見た。
これはHBOのTVドラマで日本でもビデオが出てると思う。
30プラスの女性たちが主人公でとにかく笑えるし
思わず膝を叩いてしまう観察眼。

これを書いていたら元気になってきた。
思わぬ効用。
神はDetailに宿る。
日々を積み重ねなくして成功はないのです。
何のことやら。










2002年02月01日(金)




生活のリズムが単調になっている。
バイト,稽古,バイト,稽古。
したがって,少々退屈気味。
やりたくてやっている芝居なのに時としてうんざりする。
まあ,やれるだけましなんだけどと自分に言い聞かせる。

でも,今日は白石加代子のインタビューを読んで少し元気になる。
この人は鈴木忠志の劇団の元看板女優。
今は,身毒丸の継母役の人といえば知っている人もいるかも。
劇団に入ったのが25歳。
それから,鈴木氏との長い関係を経て現在はフリーで活躍。
インタビューを読んでいると,芝居好きがこちらまで伝わってくる。
少し元気をもらう。
原点に戻る。
何でこんなことしているのか?
好きだから。
簡単なことだけど忘れがちだ。

昨日は知り合いに誘われて彼の友人の映画の試写会へ行く。
とても面白い。
その後はレストランで軽く一杯。

そこで自分の映画に永瀬正敏を使いたいという映画監督に会う。
俺を使ってくれ。
という叫びを抑えつつ,ちゃっかり次回の公演のチラシを渡し,
ついでに名刺も。
営業,営業。
この人のパートナーは韓国人の女性で
2人で女性の視点から見たノワールを作りたいとの事。
舞台はNY。

久しぶりに外出したせいか元気になり,帰ってから少し台本を読む。
練習,練習。

マネージャーからオーディションの連絡。
ほっとする。















      

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