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●渡欧した恋人と、はじめて電話でゆっくり話す。 2日に一度はかかっていたが、いつも雑踏の中で受けたり、深い眠りに落ちてからのことだったりで、ただ声を聞くだけに終わっていた。 最近見た芝居のこと。チェロのこと。仕事のこと。あれこれ、あれこれ。 ●仕事場で。高い、高い、あまりに高いハードルを用意されて、自分の現在の全てを賭けて仕事に取り組む若者を見ていると、ぞくぞくしてくる。 もう取り返しのつかない、自分の若き日を思う。せめて残された時間を、いつか死ぬこととか、一人であることとかに怯えず、果敢に生き続けたいと、そう思う。弱い弱い、だらしない、何も為してこなかった自分を振りかえって、そう思う。
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