おひさまの日記
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2005年10月03日(月) 夢 2

最近、ことある度に、同じ感覚が訪れる。
そんな時、心を閉ざしたくなり、誰も信じたくなくなる。
私は無表情になり、無気力になり、ただ丸太みたいにベッドに転がる。
頑に誰も受け入れられなくなる。

けれど、目からは涙がぽろぽろと流れ落ちている。
心を閉ざし、でも、痛みだけはそこにある、そんな感覚。

今日もほんのちょっとしたことがスイッチになり、
私のそんな感覚が疼き始めた。
重く鈍く胸が痛い。
私は約束の時間の前に目覚ましをセットすると、
お決まりでベッドにもぐり込んだ。

天井をぼーっと見ているうちに、自然に言葉がこぼれた。

「うさんくせぇ」

そう、誰も彼もうさんくさい。
信じられない。

「誰も私をわかる人なんていない。
 もう近づかない。
 心を見せない。
 誰もいらない」

私の中でその言葉がぐるぐる回る。
その言葉が繰り返される度、涙がいっそう激しく流れ落ちる。

そんな中、そんな自分を遠くから冷静に見ている自分が思った。
人に傷ついて、心を開くことがそんなにもこわくなってしまったのか、と。
それほどまでのことがあったのか、と。

今日もそうやっているうちに、私はいつの間にか眠ってしまった。

夢を見た。

ある人と話した。
その人が言った。

「つらそうだね…」

「はい、つらいです」

「古い傷が出てきてるからねぇ…」

その人は静かにしみじみと言った。
私は、その人の言葉と、私をいたわるようなその表情に、
心癒されていった。

「そうですね」

そう、そうだよね、古い傷が出てきてるんだ。
今、癒されようと、古い傷が出てきてるんだ。
だからこんなにつらいんだ。

私はひどく咳き込み始めた。
もちろん現実の私が、だ。
夢を見ているんだけど、咳き込むことでうっすら目が覚め現実に帰る自分もいて、
その夢を、夢と現実の狭間で見ていた。

どこかではわかっていたことを、その人の言葉で再確認し、
そして、その人の慈愛に満ちた口調と表情、その存在によって、
ひとりではなく見守られているのだという感覚を覚え、
深い安堵の中にいた。

私はそこで目が覚めた。

まだ咳は激しく出ていた。
抵抗してるんだね。

目覚めた私は、眠る前の私とはまったく違って、
救われたような、はればれとした気持ちだった。
もう誰もいらないなんて思わなかった。
幸せな気持ちだった。

また夢で救われた。
なんだか不思議な体験だった。

自分で言うのもヘンだけど、
私、本当に見えない存在にサポートされてるんだと思った。
そして、それは私だけじゃなく、すべての人がそうなんだと思った。

私はまたひとつ大きな心の傷に出会おうとしているのだろう。
あの9月のセッションで「思い出さないで」と私に懇願した自分なのだろうか。
恐らく難産になるんじゃないかな。
陣痛がもうずいぶん長い。
でも、それでもいい、待ってるよ。


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