決勝まであと1日。そろそろテンパってきました。 世間的にはやはりスペインを応援する声が多いような気がしますが、無理もない。ビジャの無念さはいかばかりか。 チェルシーがあまり好きではない兄ですが、「ドイツ代表のユニフォームを着て戦ってるバラックはすごくカッコいい」と言ってました。確かに独代表のキャプテンのバラックは妙にカッコいいです。 ところで今日は久しぶりに映画の話題でも。少し残念なことがあったので気晴らしにインディを見てきました。息子がカワイかったのでよしとしましょう。ただ似たような原生林でのアクションとなると、つくりのきめ細かさやキャラクターの厚み、どれをとってもPJのキングコングには大きく水をあけられているという印象でした。むしろ時代を感じさせる街での戦いが面白かった。でもJrがかわいいからいい。 しかし映画といえば語らなければならないのは、『イースタン・プロミス』。先日東京で見てきたのですが、これは10年に一本の色気のある映画! 一緒に見た友達に、エンドロールが終わった後、思わず一言:素晴らしい。以前、この日記でも紹介した(NHKスペシャルで取り上げられていた)、ロンドンに大量に流入しているロシア系移民の裏社会を舞台に、まさに我々が抱く冷たく重苦しいロシアのイメージを、たばこの煙とウォッカと鮮血とバイオリンを交えて映像化した作品です。しかもチェルシーとアーセナルもちょこっと顔を出すんだな。その段階にくるともう「完璧」という言葉はこういう時に使うんだって思いました。アーセナルといえば、数年前にロシアの元KGBルトビネンコ氏が毒殺された時に、その毒物がホームのエミレーツ・スタジアムから発見されたニュースが話題になりましたが、犯人たちはCLで対戦したモスクワのクラブを応援するファンに混じって英国に入国したらしく、あのニュース自体が今ではまるでこの映画の伏線のように感じられます。私にとってフットボールの魅力・色気は『イースタン・プロミス』のあやうさと交差するものがあるのです。 この映画のヴィゴのロシア語訛りの英語は、最高ですね。クローネンバーグはロシアン・マフィアの男たちの微妙な関係をセクシャルな領域にまで持っていきました。脆くて危険な男、キリルのかわいさがヤバイと同時に、彼に恐れと蔑みというよりもはや憐れみを抱いているヴィゴのすべてを煙にまくような演技が、slasherの心をダイヤのようにときめかせます(貴様、この腐った心をダイヤとまで呼ぶか)。ヴィゴ(の役)が感情の片鱗を覗かせるのが、ヒロインに対してとキリルに対してだけっつーとこが! 今日見たインディにもロシア人がいっぱい登場し、毛糸・ブランシェットがロシア語訛りの英語を話してましたが、やはり我々はどうしてもロシア人にはまだまだああいうテイストを期待してしまうのだ。私がマンUのヴィダが殊更お気に入りなのも、彼にこうした�爛好謄譽�タイプの�瓮蹈轡⊃佑領笋燭ぬノ呂鯏蟇討靴討い襪�らです(彼はセルビア人だけど)。アルシャフィンとかパヴリュチェンコ見てたら、幻想だってわかるのに。 札幌でもう一度見れたら、また感想を書きます。比べるのも恥かしいけど、去年BL枠で作品を書いた時に、いくつか候補のプロットをあげて編集さんに見せたのですが、その中に似てるプロットがありました。セルビアの売春斡旋組織に主人公が囮捜査官として潜入するという内容。結局、おきらくな子持ちパパ受になりましたが(全然違う…)、書いてたらむしろ恥掻いてたことでしょう。イースタン〜は見ていて「第一容疑者」も思い出しました。 もうひとつ映像作品の話題。現在『Wire(HBO)』というTVシリーズがスパドラで放映中。これ、ホミサイドのスタッフが作った麻薬捜査班が主人公のドラマで、舞台もボルチモア、出演者もOZとホミサイドとがっつりかぶっているという。しかもHBO。最近兄に教えられ、ちょっと見たけどやっぱり違う。全然違う。なんたることだ、あの独特のリアリズムは。残念ながらトム・フォンタナは関わっていないのですが、デイヴィッド・サイモンなどが製作総指揮のようです。ホミサイドのルイス刑事役のクラーク・ジョンソンも監督やったりしてるようです。 最近、L&O SVUはやっていると欠かさず見てますが、Wireは比べ物にならない。同じ濃厚さを持っていても、イースタン・プロミスはヨーロッパの濃厚さで、Wireはアメリカンな濃厚さ。 しかしこのドラマを持ってくるスパドラTVもえらい! まだ心を失ってはいなかったのだな(何の話だ)。 もう一つ、今日ちょびちょび読み進めていたランズデールの『テキサス・ナイトランナーズ』を読み終わりました。時間かけすぎですが、ずっと忙しくて読めてませんでした。ランズデール最高! 確かに荒削りで彼の作品としては傑作かどうかはあやしいものの、ランズデールの一貫した女性観、男同士の絆をセクシャルな領域に持っていくことへの躊躇いのなさ、徹底したロマンティシズムの排除、最後の残酷な描写は読んでいて不愉快になりましたが、さすがだと思った。ぞっとするような二人の犯罪者の少年、でも魂のあたりで繋がっている。最後は「愛してるぜ」ときたもんだ(この愛は性愛とは違うけど)。保安官コンビのテッドとラリーも出番は少なくちょっとした描写ですが、唸らされました。 そして、ロバート・B・パーカーのスペンサーシリーズの「晩秋」ってやつを読んだ。シリーズは読んだことないけど、あらすじに引かれて。訳が微妙だと思いましたが、時代でしょうか。息の長い私立探偵としてはスペンサーもたいして素敵じゃなかったけど、恋人との関係は素敵でした。確かにラストのくだりなどはハードボイルドらしい。so soといったところ。 新しいBL本のお仕事をいただきました。相変わらず刑事やマフィアものになりそう(私にゃこれしか書けんのよ)ですが、私立探偵もいいかもしれない、とのことで、自分の探偵持てたらなーと夢想してます。
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