昨日の続き。 >ヘパイスティオン 最後は、ヘパイスティオンでしめましょう。昨日の日記では、彼には少々失望 させられた、と書きました。その通り、やはり想像していた、あるいは他の小説 で読んだヘパイスティオン像の魅力には到底及ばない程度の役割しか担って いません。ですが、映画で見ることの出来たヘパイスティオンは、概ね 「最高に素敵」です。ジャレッドが演じているという時点で、美を損なう ようなシーンはありません。戦闘シーンで、我を忘れたように戦うシーンすら 絵になります。 死に際の演技は、ジャレッドの演技者としての評価を高めるはずです。 映画のヘパは、「物柔らか」で「逞しい」男です。彼は優しい。他の 誰にも増してアレクサンダーに優しい男です。アレクサンダーとのシーンは どれも胸を締め付けます。一貫して、アレクサンダーはヘパを所有している、 もしくはヘパに所有されているのではなく、あくまでヘパイスティオンを 大切にしています。 ペルシア遠征に出る19歳のアレクサンダーに、オリュンピアスは子どもを 作ってから行け、と言います。そしてこんな 「ペラ中の女たちが、お前のヘパイスティオンへの寵愛に嫉妬しているぞ」 するとアレクサンダーは母を振り向いて言います。 「私はヘパイスティオンを愛している。彼も同じ気持ちです」 ハイハイわかったわかった、でもね〜、と説得を試みる母上、でも 大王の気持ちはかわりません。 ジャレヘパが登場するのは、この後の宴のシーンです。そう、あの問題の宴! フィリッポスとクレイトスにまで、「女はどうだ」と茶化されるアレクサンダー。 困り果てながら、ヘパイスティオンと秘密の視線を交わす、これが最初の ヘパショット。 この後、アッタロスの暴言に切れる大王に、杯を投げ返すアッタロス。 これにヘパが激怒し、静止を振り解いて掴みかかります。 愛する男が侮辱されたことに真剣に激怒する姿から、ヘパのアレクサンダー への愛情がうかがい知れます。 男たちのキッスの連続で頭がばかになってたため、初回では聞き取れなかった のですが、アレクサンダーはこの時、アッタロスやフィリッポスに対して けっこう言い返してます。フィリッポスには「私は母と結婚してやる。 父よ、あなたも結婚式に呼んでやる」などと言います。見事なダイアログです。 ガウガメラの作戦会議では、ヘパの視線に全幅の信頼を見出しながら、 自分とヘパイスティオンは右翼から攻め込む、という説明をします。 パルメニオンとフィロタスは左翼を完全におさえ、他のものは中央を、 カサンドロスは自分とヘパイスティオンと共に行き、途中で敵の足を封じる よう言うのですが、これがアレクサンダーお得意の「ヘパ特別待遇」です。 皆なれっこなので、文句を言ったりしません。 インドでの戦闘においても、ヘパイスティオンには自分と共にいるよう 指示します。次のシーンでその理由は明らかになります。 ヘパとアレクサンダーが、ガウガメラの前に野営地でプライベートな会話を。 ウェブでもすでに見てましたが、ヘパが自信なげな話をすると、 「パトロクロスはアキレスと並び立って戦った時、アキレスを疑ったか?」 とアレクサンダー。前に自分で突っ込んどいて気づかなかったんですが、 これに対しヘパが「パトロクロスは最初に死んだぞ」と言うのは、 「並び立って戦ってない」という意味も含んでのことだったんですね。 するとアレクサンダー、「もしお前が斃れたら、たとえマケドニアが王を 失うことになろうとも、私はお前の敵を討つ」という名台詞を吐き、 そして、 「その後で、お前と共に死者の家に入ろう」とアキパトと同じく 運命を共にすることを誓うのです。 するとヘパは、「私も同じことをする」とこたえるのでした。 二人は愛に満ちた抱擁を交わします。過去のどこかの二ヶ月分の記憶が吹っ飛ぶ ような優しくて熱い抱擁です。コリンが羨ましいのかジャレが羨ましいのか。 アレクサンダーは言います。二人で共に戦い、死ぬ時は一緒だと。 だから大事な戦闘の時、アレクサンダーはいつもヘパイスティオンに自分と 同じポジションを与えるのです。(勿論、事実は違った)。死ぬ時は二人一緒 に死ぬために。 ヘパイスティオンはこんなことも言います。 「おそらく、これはひとつの別れになるな。私が知っているアレクサンダーとの」 正確なことはまた明日確認してきます。 アレクサンダーは答えます。「いいや、これは始まりだ」と。 あまり書きすぎると楽しみが半減するので、もうワンシーンだけ。 ヘパが死ぬシーン以外で、彼の名場面をあげろと言われたら、迷わずロクサネ と大王の婚礼の夜をあげます。このヘパは最初は攻っぽいと思ったんだけど、 ジャレッドのあまりの可愛さに、意見が変わった(笑)。 これは大きなネタバレになるので、反転してお読みください。 夜、大王の寝室? のドアを力なく叩く音がして、ヘパ が人目を忍んで入ってきます。「どうしたんだ?」と訊くアレクサンダーに、 シィっと指を口にあて、彼はもぞもぞと布を取り出します。不器用に、 ぎこちなく。 その中に包まれていつのは、見事なルビーの指輪でした。 ヘパイスティオンは、「これはエジプトで見つけた指輪で、輝きが、 アレクサンダー、お前そのものだと思って……(はっきり覚えていない ので、明日確認)」彼はそう言いながら大王の指に指輪をはめます。 これが何指かも明日確認。 今夜、結婚した愛する男への、ヘパイスティオンからの結婚指輪です。 胸打たれるアレクサンダー。この時、ヘパイスティオンはナーバスになって おり、どこか不安げに抱擁を交わしながら、「アレクサンダー、おまえは いつも、輝いていて……」コール(黒いアイライナー)を塗った彼の大きな 瞳は震えていて、涙が滲んでいます。 あー思い出すだけで涙出てきた。スタテイラに「王妃として扱ってください」 と頼まれ、受け入れたアレクサンダーがヘパを振り向き、ヘパが寂しげに、 でも笑顔で頷いた時も胸が痛かったですが、やっぱりヘパは、大王が 結婚して自分への愛が失われることをほんの少し恐れていたんですね。 「お前は決して私を失わないとも」アレクサンダーはヘパイスティオンを 強く抱きしめます。このシーンのジャレッドは、本当に素晴らしいです。 でも、ここになんとロクサネが登場。二人が親密にしている姿を見て、 すべてを把握してしまう。私が11月に出した同人誌のようだ(笑)。 ヘパは逃げるように退散します。ロクサネはアレクサンダーに、 信じられない、という顔で尋ねます。 「あなたは、彼を愛してるのね」 アレクサンダーはこたえます。 「ロクサネ、彼は、ヘパイスティオンだ」 この言葉にすべてが凝縮されてるかのようです。 「愛には、いろいろな形があるんだ」 このシーンのヘパイスティオンは、アイライナーに毛皮、髪飾りと、 どっかのパンクロッカーのようでたいそうカワイイです。 この映画、髪型や衣装替えのシーンが多いのですが、皆かっこよくて うっとりですv なんといっても、生足、アクセサリー、長髪、 毛皮(ヘパはアイライナーつき)ですからね! 後半、ヘパは大怪我をするのですが、一瞬ですが輿に乗せられてます。 これも「ヘパ特別待遇」かと。バビロン入城時、大王と並んでるのも。 パルメニオンの制裁の是非を問うシーンなんて、クレイトスの生足や、 大王の新しい衣装、カサンドロスのフード姿、そして一瞬映るヘパの 黒いセクシー衣装に眼がいってしまい、すまんパルメニオン、どうでもいい。 また、気づいたら書き足します。
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