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2004年07月07日(水) アクセントと神のはなし

トップに写真とは不届き者ですね。近いうち絵を描いて交換したい
ですが、原稿などもあって絵を書く時間があるのかどうか。

今日はなんと、コリンの夢を見ましたよ。しかも、
私とコリンがデートをするという恥ずかしい夢を。
夢の中のコリンは優しくていい奴でした。ちょうど、デイヴィッド・ベニオフ
の「25時」という小説を読み終わった後で、少し前に書店では傑作と
謳われていた本ですが、この話の主人公が、コリンのイメージにぴったり
でした。そして外見はジャレッドにぴったり。ずっと前に買ったのに
読んでませんでしたが、すごくよかったです。
その「25時」のモンティとコリンが合わさったような感じで、
夢の中のコリンは決してホテルの家具で煙草を揉み消したり、
ホテルの廊下を下着で歩いたりはしてませんでした。

「25時」はトビー・マグワイアーで映画化するそうですが、難しそうだ。
トビーは好きだけど、ちょっとイメージが違います。

ところで、アレクアンダーの撮影中、コリンはインフルエンザにかかって
いた時期があったらしく、トレイラーで声ががらがらなのは、もしやその
せいでしょうか。
トレイラーの時点で、英語圏の方たちはアクセントのことを散々話題に
していました。というのも、コリンの英語は思い切りアイリッシュ訛で、
皆びっくりしたらしいです(こういうことは私にはよくわからない)。
残念だ、やびっくりした、という人もいれば、いいじゃない? という人も。
これに対して、オリバー・ストーン監督は明確な理由を用意していました。
彼はキャストの大半を、英国人、スコットランド人、アイルランド人から
選択することにこだわったそうです。なぜなら、アレクサンダーは
マケドニア人です。彼らはギリシアの政治、文化の最先端をいっていた
洗練されたアテネ人とは違い、粗野で、田舎者で、当時は言葉も通じ
にくく、今でも彼らを「ギリシア人」に分類していいのか議論になるほど
です。監督いわく、「それは大英帝国に対するアイリッシュや
スコッツに似た雰囲気がある」とのこと。だから多くのマケドニア人の
役を、彼はアイリッシュやスコッツから選んだんだそうです。
この中でジャレッドがアメリカンだというのが面白い。前にも書きましたが、
ヘファイスティオンはの一族はアテネと関わりが深そうだからです。
でもたぶん、これは偶然の成行きではないでしょうか。監督は
アイルランドでオーディションを行ったといいます。気持ちとしては
アイリッシュの役者を選びたかったのかもしれません。

もうひとつ、オリバー・ストーンの映画に関する発言で感動したことが
あります。彼はこの作品で描こうとしていることの一つに、こういうことを
挙げています。

オリバー・ストーンがなぜアレクサンダーに惹かれたかを想像することは
難しいことではない。彼は権力と、その行使というものに魅了されるのである。
彼は二つの米国大統領の映画(JFK,ニクソン)を作り、また彼の近年の
作品はカストロとアラファトに敬意を持って焦点をあてた作品だ。
「この映画において、ひとつ明らかになることだが、オリュンポスの神々は、
人間への支配を失いつつあるんだ
」とオリバー・ストーンは言う。「(大王の時代より)3〜400年後、人類はキリスト教に向かっていく。しかし人類は、完全ではないオリュンポスの神々に対立するものとして、
個人の救済を探し求めはじめる。アレクサンダーは、人類にそれが
できることを、我々に示してくれるだろう。彼は最も高貴な
神々の反映(reflection)となる
」


この一文に、なかなか説明できない、なぜアレクサンダーに惹かれるか、
リスペクトを抱くか、という理由が凝縮されてしまってる気がします。
これは神々と人間が分かち難く親密な関係にあった時代の物語であり、
もちろん有神論、無神論の議論とは別の次元の話です。
正直に告白すると、イリアスを読む以前の私はギリシア神話の根本的な
ことをまったく理解していなかったし、否定的ですらあったのですが、
ギリシア神話を知り、古代を学び、イタリアで遺跡と共に時間を費やした
結果、自分の考えが浅はかだったことを思い知りました。
もっと言うなら、古代の素晴らしさを知るにつれ、
キリスト教によって文化も政治も、人間の精神そのものまでも支配されていた
中世がいかにヘボく、長すぎたか、そしてキリスト教というものが
人類に齎した弊害がいかにでかかったか、ということを、衝撃をもって
教えられました。以前の私は、「それでもキリスト教は無数の人間の
心のよりどころになり、大勢の人間を救った」と信じ他の宗教同様、
敬意を払うべきものだ、と思っていましたが、今ではその敬意も風前の
灯火状態です。もちろんキリスト自身にはなんら非はない。むしろ犠牲者、
真の意味での殉教者のように思えてきます。そして、それでも私は
血塗られた中世ヨーロッパが好きだし、それをベースにしたファンタジーが
好きなことには変わりませんが。

オリバー・ストーンが言うように、アレクサンダー自身は信心深かった
けど、たしかに彼はオリュンポスの神々が支配する領域を超えて
いってしまった、最初の人類のような気がします。神が支配する領域を超えた、
というのは、これまで人間を統べていた神の支配から、抜け出して人類の
道筋を作った、という意味においてです。たとえば彼の父親フィリッポス二世は、
自分の結婚式で、オリュンポスの十二神の石像に、自分の像を加え
自らが十三番目の神であるように振舞いました。これはフィリッポス以前
には起こりえなかったことです。この頃からギリシア人は、まず自分を
神と同一視することで、少しずつ神の領域を侵食し人間性を拡大していった
んですね。
映画の宣伝文句、"by the age of 25, He had conquerd the known world,
changed the course of mankind,forever.."
というのが、一層深みを持ち始めます。

つけたしの情報ですが、監督は、「コリンは汚いアイルランド訛で叫び
まくるが、アレクサンダーのベストといえる台詞は、(コリンの)静かな
囁きによって語られる」ということを言っていました。

話は飛びまくりますが、バゴアスの情報。
彼は17歳の少年として大王の前に現われるのだそう。キャスト係は
バゴアスの適任者を探すため、男といわず女といわず、性転換者やら
本物の宦官に至るまで探しまくったそうです。結果フランシス・ボッシ
という美しい男性になってくれて、嬉しいです。
彼の写真を見ましたが、キアヌをもっとフェミニンにした感じ…
といって期待されると困るので、信用しないでください〜。

ヘパイスティオンの情報、全然出て来ないな〜。とりあえずリバだと
思って想像しておりますが、せめてワンシーンくらい大王とのツーショット
見せて欲しいです。
ロクサナ、バゴアス、ヘファイスティオン、そのほか諸々と色々と
手を出しまくるようですが、アレクサンダーが性別なんていかにも
どれでもいい
というようなシーンがあると嬉しいです。


コメントもこちらから。私が旅の途中で撮っただいたいが欧米の風景写真が表示されます(地味に交換してます)




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