行程上の各都市で乗り降りが自由なアドベンチャー・ツアーバス「ムース・ラン(MOOSE RUN)」。バンクーバーからカナディアン・ロッキーまでを周遊するWEST PASSの旅に参加したmayugeの体験レポート。
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「バンクーバー〜ウィスラー」
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第一日、いよいよムースの旅がスタート。
バンクーバーのユースホステルでドライバーのコリーと握手してバスに乗り込む。彼はがっちりした体躯の持ち主で、明るく大きな声が好印象のカナディアン・ガイだ。故郷トロントを後にしてUBC(University of British Columbia)で学んだのちこのドライバーガイドの仕事を始めたという彼は、三十を目前にするmayugeとは同年代(?)と見える。さすがにドリフの話はできないだろうが、同じ世代として話が合いそうで期待が膨らむね。
ライオンズゲート・ブリッジを渡ったら、まずはサイプレス・マウンテン中腹の展望台でコリーからムースツアー全体と本日の予定についての説明。ここで参加者どうしの自己紹介も。15人(女性が9名!)のうち、ドイツからが2名、シンガポール3名、台湾1名、日本人がmayugeを含め2名、そしてなんと残る7名がオーストラリア出身。オージーは本当に旅好きなのね。

ウィスラーへと向かう行程では、シャノン(Shannon)とブランディワイン(Brandywine)という二つの豪快な滝を見ることができる(高さ北米トップ6のうちの2つだそうな)。それぞれでバスを降りてハイキングをしながら見に行くわけだが、運動不足のおじさんにとってはこれがなかなかのハードワーク(汗)。でもここで少しずつ他の参加者たちと話す機会をもつことができた。
Shannon Falls
Brandywine Falls ウィスラーではユースホステル"Shoestring Lodge"に宿泊。スーパーマーケットに立ち寄った際に皆で話し合った結果、夕食は各自お金を出し合って食材を買い、コリーが適当に(?)決めたグループごとに毎晩交代で料理することになった。ちなみに我々の今日の担当は、皿洗い。そしてこのグループごとにドミトリーが割り振られる。タイワニーズの学生ベティ、オーストラリアでは図書館司書をやっているというアネットおばさん(失礼!)、日本人の女の子サル(もちろんニックネーム)という三人の美女たち(?)と同部屋だ。いびきかいたらゴメンね。 食後は希望者を募ってウィスラービレッジのナイトクラブへ。"ムース割引価格"のカクテルを飲んでいると、普段は大人しいアネットが子供のように目を輝かせて「ケンジ(mayugeの名前)は踊らないの?」と聞いてくる。「俺はちょっと…」とモジモジしていると、今度は片っ端からみんなを誘う。どうやら"昔とったきねづか"(古い表現…)なのか、踊りたくてしかたないらしい。子供のように小さな身体をしたおばちゃんは、結局一人でダンスフロアへと飛び出していった…。一人フラッと旅に出て、目いっぱい自分の時間を楽しむ可愛らしいおばちゃん。なんか好きだな、こういうの。
◇ 二日目、ウィスラーでのフリーデイ。
この日は各自アクティビティに参加するもよし、気ままにウィスラーを散策するもよし。ムースメンバーは湖でのカヌーイング(orカヤッキング)とマウンテンバイキングで割引の特典を受けられるので、自分は午前中ウィスラービレッジを散策した後、午後からマウンテンバイクに挑戦した。
ビレッジの周辺を巡るいくつかのバイク用トレイルのうち、ロストレイク(Lost Lake)のコースを選択。さあ出発とばかりに森林のトレイルへ入ろうとすると、一緒に参加していたサルが怪しげなものを発見。舗装されたトレイルの上に、何者かの足跡があるというのだ。見れば犬にしては大きすぎるその泥の足跡、これはもしや…冬眠から覚めたクマ?まさかとは思いつつも、遭遇してしまったときに繰り出す予定(ムリムリ)の柔道技「大外刈り」を一応イメージしておく。
 ゲッ、熊の足跡?
未だ雪が残るウィスラー山や太陽の光でキラキラと輝く湖を時折見やりながら、適当にアップダウンがあるトレイルコースを走る。下り坂で中腰の姿勢になると、頬をなでる風が最高に気持ちいい。すっごくカナダって感じ。でもマウンテンバイクって日本にいたらわざわざやらないよなー。ペダルを漕ぎながら思わず苦笑…。

湖を一周しビレッジに戻ろうとすると、再びサルが後ろから呼び止める。今度は何よと思いつつ引き返すと、「あれってペットかな?」彼女の指先をたどると、その先には何やら大きな黒い獣が歩いているではないか。紛れもない、クマである。コテージが建ち並ぶいわゆる「人間様居住区域」の一角、工事中の鉄柵が張られている場所をノソノソと巨大なブラックベアーが歩いている。さすがにカナダ人もペットでクマ飼わないだろうよとサルに突っ込みつつも、視線はクマに釘付けだ。すぐそこに人が暮らしているというのに、こんなところに出てきちゃったりするワケ?これには興奮した。おりゃっ。思わず再度大外刈りの引き手の確認をしてしまった(だからムリだって…)。
 いたっ!! 夕食はアルタレイク(Alta Lake)湖畔のレインボーパーク(Rainbow Park)でBBQ。今日はオージーチームが調理担当だ。慣れた手つきで火を起こしたステュー(Stuart)とダイヴ(Daveのオージー読み)のオージーガイ・コンビはハンバーグやステーキ、ソーセージなど焼いている。スレンダーで笑顔が素敵なブルック(頬がぷっくりしていて可愛いので、サルとの間では勝手に"おたふくちゃん"と呼んでいた)とぱっちりした瞳が印象的なサラのオージーガールズ・コンビも、コールスローの準備などに力が入る。 夕方とはいえ初夏のカナダはまだまだ日が高い。食事の準備中、他のメンバーは湖畔の芝生に横になったり、フリスビーを楽しんだりと気ままな時間を過ごす。
食後はコリーの呼びかけでサッカーをすることに。これまた適当に2チームに分かれると、満腹の体に鞭を打ってみんなでボールを追う。日本ならイマイチ盛り上がりに欠けそうなこの企画、なんのなんの女の子たちもキャッキャと声を上げながら無邪気にボールを蹴り飛ばしているではないか。ドイツ人のカトリーナも「ケンジをマークするよ!」と言いながら楽しそうに周りをウロチョロしている。運動神経バツグンのコリーからのスルーパスに走りこんでダイヴとボールを取り合えば、自分もいつの間にかヒートアップ。「五時間目の体育症候群」で横っ腹が痛くなりながらも、「山・緑・湖」という"Typical Canada"の光景の中でいい汗をかいた。
2002年05月11日(土)
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