ある大学院生の日記

2005年05月13日(金) 学生の質問

非常勤講師をしている授業で学生さんからの質問を募っています。募ったあとで次の週の最初にいくつか答えるようにしています。「おおっ」というような質問が出てくることはあんまりないのですが、今日答えた質問のなかに「会計検査院や費用便益分析は役に立っているのか」というのがありました。こういうことを聞かれると、さしあたっては「制度的に整備されている」てな話をとりあえずするのですが、「官官接待華やかなりし頃には会計検査院についての噂もあった」とか「費用便益分析には需要予測水増しの噂も」とか話したほうが盛り上がるのではないかしらんと考えてしまいます。チョーク芸人の習性でしょうか(ちがうか)。

「よくできた」学生さんはともすると「気の利いた政府批判ができねばならん」と思っている節があるようなのは気になるところです。政府は利益団体の言うなりになっていてけしからんのであって、もっとしっかりせんとあかんのだ、といったような頭ごなしの自国や自国政府への批判精神は一体どこで涵養されたものなのか、気になるところです。そういう批判を批判すると「期待はずれだ」と言われかねないのは全く心外です。批判精神あふれる学生と、寝ている学生のどっちの評価が高いかはまた悩ましい問題です。


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