介護休暇で長期の休みを取っているマネージャーに代わり、新しいマネージャーがやってきた。
30代前半で、かなり大柄、と言うか、恰幅がいい、と言うか、まあ、早い話が太ってるその人は、出勤してくるとじっとしていることがほとんどない。
売り場中を隅から隅まで歩き回り、商品整理をしたり、補充をしたり、汗を拭き拭き、とにかくよく動くのである。
昨日など、セール準備を終わらせ、一息ついて新規商品の陳列と、そのための売り場替えでもしようかと思っていたところに、
「うららさん、セール準備は終わったみたいだね。イヤ、さすが!この店の人たちはみんな任せておけるから楽でいいや」
と現れ、
「じゃあさ、来週のセールに伴って、売り場替えをした方がいいと思うんだけど、僕も手伝うから今からはじめない?」
有無を言わさず、作業に取り掛かり始める。
什器を動かす大掛かりな売り場替えで、2人掛かりでえっちらおっちら運ぶ。
「力仕事よくやるんでしょ?」
「いえ・・・こう見えてもあまり力はないんで・・・」
マジで、力仕事は苦手なので、大規模な売り場換えはめったにやらないため、何とか売り場替えが終わるとへろへろになる。
「あとは任せるから。あいた什器は僕が片しますから。新規の商品も結構入ってたよね?」
今までのペースなら、新規商品はじっくり売り場換えしながら、と言うことで、納品されたその日のうちに全部出すなどと言うのはほとんどありえなかったし、そのことで特に何かを言われる、と言うこともなかったのだが、どうやらこのマネージャーはその日のうちに出すのが当然、と言う感じである。
必死になって、商品のいりくりをして、新規商品を出す準備に取り掛かる。
でかいダンボールが7箱もあるよ!ママン!
などとふざけていても誰も手伝っちゃくれないから、ひたすらがんばるしかなく。
売り場を整えて、商品を運んだりしているとその間にも実に忙しく動いている。どこにいるのか把握しかねる勢いだ。
あたしも負けじと品出しを済ませたが、重いものを運んだり、荷物を積み上げたりしたため、身体中がぼろぼろ・・・。
マネージャーは、と言えば、汗を拭き拭き、片時もじっとせず、作業を続け、どんなに動いても息が上がることもなく、そのスタミナは恐るべし、といった感じだ。
あたしのマイは非通知です。