日々雑感
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2002年08月29日(木) 30年前

父親はお酒に弱いくせに晩酌を欠かさない。ビール1杯で真っ赤になり、気分がよくなるとよく語る。

今晩はなぜか桃太郎の話(話のとっかかりは、いつも唐突なのだ)。「おじいさんは山へ柴刈りに、おばあさんは川へ洗濯にって、あれ、つい最近まで普通にあった話なんだよな」。地元では、山へ入って燃料用の柴を刈ったり、町を流れる川で洗濯をしたりという光景は、30年ほど前まではよく見られたという。

父曰く。この30年で町も社会もがらりと変わった。それまでずっと残っていたものが一気に姿を消し、いろんなものが生まれてきた。30年前、携帯電話もパソコンも、CDすらなかった。海外旅行など文字通り夢のような話だった。変化のキーワードは「情報と交通」。

このまま、変化は加速してゆくだろうか。いざというとき、ちゃんとブレーキはきくのだろうか。NHKの「にんげんドキュメント」で、過疎化が進む秩父の山中での暮らしを観ながら考える。

父親の晩酌用500ml缶ビールは、必ず半分残る。ありがたく頂く。


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