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2005年10月10日(月) ありがとう(飛鳥へ、そしてまだ見ぬ子へ)

…実際問題、感想を書こうとしても、何から書いていいのか分からない。
いろいろと思うことが沢山ありすぎて。
支離滅裂だったらごめんなさい。


(日記の日付けは10日ですが、これを書いているのは11日です)
昨日は本放送をリアルタイムで見て、CMカットしたものを寝る前にもう一度見ました。
ダメだね。寝る前に見ちゃ。
泣くから神経が高ぶって眠れない(苦笑)

頭が痛くなるぐらい泣けてしまったのだけど、号泣とはちょっと違いました。
さめざめと泣ける…というのか。
大きな波で揺り動かされるというより、静かにひたひたと感情が押し寄せてくるようで
全ての人のそれぞれの想いがすーっと入ってくる感じ。
押しつけがましく感じることもなく、素直に共感していました。

えてして「感動作」というふれ込みのモノは、大きな波でこちらを圧倒してしまいがちなのだけど
このドラマは脚本も演出も演技も全て抑えめだったから
ふと自分のことを振り返る余地もちゃんと残されている。
ただ感動させるだけではなくて、自然に考えさせられるドラマだったと思います。

(あまりこういう事を書くのは苦手なんですが)
亡くなる直前のシーンで浅く苦しそうな息を繰り返していたのを見ていて、ふと母のことを思い出しました。
実はうちの母も癌で亡くなっておりまして。
乳ガンから内臓に転移して、だんだんと水が溜まって苦しそうに息をしておりました。
でも思い出して悲しいというより「あぁ、同じだなぁ」と。
何もしてあげられないのは辛いですけど。
そして、「私は母の荷物を持ってあげられたのだろうか」とは考えましたね。
…ばか娘でごめんね。孫の顔どころか、旦那さんの顔さえ未だに見せられなくって(…とほほ)

一つ気になったのがCM。
入り込んでいたせいか、「え、もうCM?早くない?」って思うこと多々。
テレビドラマ、しかも民放の性とはいえ、なんとも興ざめしてしまうのですよ。
仕方ないのでCMの間は裏の豊川さんを見ておりました(爆)
だって…CMで現実に引き戻されるよりましだもん。


さて、ドラマ冒頭から感想をつらつらと。

もう教会でお母さんたちが並んで座ってるのを見ただけで、うるっと。
そして冒頭のナレーションが「さようなら」って!しかもあの声色が…反則じゃぁ。
台詞の声色と違って、最初から淡々とした声色で。
この台詞とナレーションの温度差が結構好きなんですよ。
「僕は旅をする」は特に顕著でしたねー。あのぼそぼそした声も好き。

手術前に奥さんが足を洗うシーン。
悲しい場面なのにとても美しくて。

予想してたのより手術シーンがリアルでしたなぁ。
ああいうの苦手な人には辛いんじゃないだろうか。
私は平気なので、ただ感心してましたが。
手術後、「3時間ごとに痛みが襲ってくる」という台詞がありましたけど
なんで3時間ごとなのか(痛み止めが切れるから)って一言を入れてもよかったような気がします。

梶田さんの「死にとないなぁ…」ってのがずしりときます。
沢村先生の先を知っているだけになぁ。
実の娘にも憎まれ口叩くのに、沢村先生にだけは強く言い切れないところもあるのだから
根っからのひねくれ者ではないはずなのに。
寂しくて悲しい人。
多くの人に荷物を担いでもらった沢村先生との落差が余計に感じられるから。
…でもこういう人って少なくないんだろうな。今の時代は。

再発・転移を知って、それでも奥さんには告げられなくて
でも奥さんだって医療関係者だったのだから、騙しとおせるはずは無いんですけどね。
それでつい感情を爆発させてしまう。
事実を受け止めたつもりでも、本当は「何で自分が」といういらだちもあったんだろうなぁ。
台詞やナレーションで説明しなくたって、ちゃんと内面が伝わってくる。
いい脚本ですわ。

夢のシーン。
一人きりにされてしまう悲しい夢も、親子でいる幸せな夢も綺麗でした。
ただ、ワイドショーで流れてた親子で楽しそうなシーンが夢だったなんて!
そのことの方がなんだか切なかった。

原作本は前もって買っていたものの、ドラマを見るまで読まないつもりでした。
でも9日にスポットCMを見たら、無性に読みたくなって読破。
弟さんへ宛てた手紙が一番辛かったな…。
ドラマでも弟さんには本音や無念さをにじませていましたね。
あそこも良かったなぁ。
そうそう、斗真くん素敵な弟さんでしたよ。

でもね、奥さんに遺影を撮影させるのは反則ですって。
そら泣きますがな。
いくら笑顔を作ったとしても。

美和さんには弱音を吐かないけど、弟や父親には本音をさらけ出す。
お腹の中の子供に「会いたいなぁ」というのも、悔しさだけじゃなかった気がします。
本当にちゃんと会えるって確信してるようにも思えて、そうやって自分を奮い立たせようとしてたのかもしれない。
1分、1秒でも長く生きるように。
あれがあるから決して聖人君子じゃない、一人の人間なんだって思えるんですよね。
だからこそ、沢村先生の言葉には説得力があるのでしょう。

二本指でバイバイするシーン。
机を愛おしげになでるシーン。
プレゼントされたネクタイを出すシーン。
繰り返されるそれぞれのシーンが時には微笑ましく、時にはもの悲しい。
美和さんが指輪を海へかざして見るシーンもありましたね。

実は1回目に見たとき、最も泣けたのが終わりの美和さんと沢村先生のお父さんが語り合うシーンでした。
その直前の亡くなるシーンより涙があふれて仕方なかった。

最後、悲しいままで終わらないのが爽やかな印象を残して、とてもよかったな。
ちなみにあのテーブルの上の写真、見返すと冒頭シーンで発見。泣かすなよぉ。


静謐で、力強くて、優しくて、丁寧で、悲しいけれど美しいドラマでした。
ありがとう。
すてきな作品を作り上げてくれたスタッフ、出演者のみなさんに。
そして素晴らしい作品にめぐり会えて良かったね。吾郎さん。
イナガキゴローの底知れなさを見た気がします。
病魔に侵されてからの本当に命を削っていくような演技はもちろん、
最初の方の沖縄でのシーン。歳相応のバックボーンがちゃんと感じられて、人物像がしっかり見えてくる。
深みのある役者になったんだなぁ。
でも見ているときはそんなこと考える余地は無かったけど。全くゴロさんだって思わなかったもん。
確かにそこにいたのは沢村先生でした。


そんなこんなでヨコシマ目線の入る余地ございませんでした。
でも段々とそういう目線になってきそうですわ(笑)
生足とか、手の甲の血管とか。…すいません、血管フェチなので。
和装もいいですねー。
不謹慎だけど憔悴しきった表情とかもね。えへ。




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