月に一度の病院詣で。
診察中、パーテションで隔てただけの隣りの部屋から絶叫号泣が聞こえる。娘とほぼ同年齢の女の子が採血しているらしい。
胸が苦しくなるような思いでそれを聞きながら、膝に乗せた娘を抱える腕に力が入る。大丈夫大丈夫。娘にではなく、自分自身に唱える。すると娘「オトモダチないてるねえ」と一言。そうだね、がんばっているんだよオトモダチ。外で待っているオトモダチのおかあさんもね。
娘もこの日は採血。しかし何故娘は泣かないんだろう。えらいねえ、と看護婦さんに誉められて「うかなかなかった」とカーサンにアピールするってことは、本人も努力しているということなんだろうか。意地みたいなものだろうか。
アンパンマンの絆創膏を貼ってもらってご満悦な娘であった。
早めに病院に着いたので、何もかも前倒しでさくさく進む。お昼には実家に到着することが出来た。慣れって素晴らしい。
また食事量を記録する用紙を渡されたけど、以前ほど気が重くない。娘は食べることが好きだ。それはカーサンにとって純粋に喜びであり、制限しなくてはいけないというプレッシャーを感じなくなったからだと思う。
というようなことを実家ばばに話すと、うまく飲み込めない様子だった。食べさせすぎてはいけない、という退院直後のカーサンの混乱を見て、彼女なりに考えるところがあったのだろう。実家ばばは孫娘の食事量について気をつけなくてはと決意していたらしい。娘と食卓を囲むと、それがよくわかる。
夫とカーサンの間に成立した、カロリー制限に意味なしという合意について話すと、ようやく私達のベクトルを理解してくれたようだった。いや理解にまでは至らなくとも、理解しよう、カーサンたち夫婦の意思を尊重しようという気持ちは伝わってきた。
それをきっかけに、というわけではないけれど、久しぶりに彼女と腹割ったトークが出来た。元旦早々じじとばばがけんかした話とか、その原因であるじじのダメ出しへの嫌悪感とか、わかるわかるーと共感できたのが嬉しかった。ダメ出しするときのしゃべり方って大事ですよね。
娘は夕飯の途中でばばの膝で眠ってしまい、それを抱える彼女は重そうだけど幸福そうだった。
ようやく、大きい重たい何かがまたひとつ、収束傾向を見せ始めたように思う。
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