買い物に出たら、以前住んでいたアパートのご近所さんとばったり出くわした。
あっちから小奇麗な親子連れがくる、ママはロングスカートにヒールのあるブーツね、なんて遠目でチェックしてたら、通り過ぎるその間際に「あれ!?」と声を掛けられて気が付いた。えーと、坊ちゃんの名前は覚えてるけど、苗字はえーと、なんだっけ?
どうしてこんな所に、と驚くご近所さんに、引越してきた旨を伝える。お互い幼稚園はどこだとか、住んでるのはあの辺だとか、元ご近所さんたちの近況を彼女に教えてもらったりした。
「○丁目なんだ」 「じゃあ例の歯医者の近く?」 「どの歯医者?」 「あれだよ、キコサマが来るっていう」 「は?どんな歯医者?キコサマ?」 「知らないのー?まだまだモグリだね、ふっ」
相変わらずである。彼女もカーサンもお互いに。
引越すときに新住所教えたよねーと彼女。すすすみません、そうでしたっけ。全然覚えが無いんですが。あのとき渡した連絡先に、こちらの新住所他を知らせてくれ、と彼女、探してみるけど無かったらごめんとカーサン。すると、じゃ、次回どこかで会ったらそのときにね、と笑う彼女。すまんのう。
ま、たいして広くない街だ。いずれどこかでばったり会うだろう。次回はもうちょっとカーサンましな格好していることを祈る。どうしてカーサンすっぴんの日に限って、フルメイクの彼女に遭遇するのかしら。
そういやこないだの週末も、ファミレスで以前のご近所さん(こっちは公園ママだ)に声を掛けられた。驚いたけど、嬉しかった。娘同士の名前が同じ音だったっけ。
悪いことは出来ません。と思いながら、自転車を漕いだ。ようやく彼女の苗字を思い出した。
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