| 2004年09月29日(水) |
『ショコラを100グラムいただけるかしら?』 |
やっとこさそこそこ回復してきました。強めのおくすり万歳です。 でも明日にはくすりがきれます。わーヤクがー。ヤク漬けー(笑)
こんばんわ、明日は病院。もえぎです。 暫くダウンしている間に、ゆっくりとましになってきました。 まあ、きちんとした回復ではなく、くすりで押さえ込んでいるだけですが。 それでも症状が落ち着くのはとても嬉しいです。 朝起きて、何処が腫れ上がっているのかと冷や冷やすることもないので。
さあ!今週は頑張って更新しないとです。 ちょっといっぱいいっぱいな内容になってしまいそうですけれど。頑張ります! ここのところゼノっぽい日記も書いていませんし。 ゼノが見たくて来てくださるお客様に申し訳ありませんね。 疲れているなんて詭弁。これだけ享楽的に過ごしていて何を言うのか。 わたしはもっと追い詰められてぎりぎりになるべきですから。 ともあれ皆様台風とじんましんにはお気をつけてです。
休んでいる間。色々ありました。 近鉄のラストゲームにもらい泣きしてオリックスのラストゲームにもらい泣きして。 ウォーターボーイズ(全国大会のほう)にもらい泣きして。 侘助嬢に貸してもらったポプ11サントラでところどころもらい泣きして。 ―…涙腺緩んでるのでしょうか(笑) そんなこんなで、サントラ聴いて色々考え込んでしまったり思い浮かんだりで。 ふとした思い付きをつらつら書いてみました。 リハビリとは言えませんが、短時間で書き上げました。三十分弱? 本来なら、わたしは書いてはならない彼ら。タブーな四人。むしろ二人。 それでも書かずにはいられなかった二人。 Shizueさんの歌詞がとても素敵だったので、つい、です。 『♪空港を出ると花柄の車がお出迎え 運転手さん、さあ行きましょう 愛の世界旅行のはじまり』 あの二人は。むしろ彼は、だるく、気怠く、やる気なく。 嫌いなものは『努力』って人ですし(笑)飄々と、シニカルに。 だって彼はとてもひどい人だから。 誰なのかを指す固有名詞は一切出していません。 こわくてなんとなく書けなかったのです。ですから、分かる方は、どうぞです。
『ショコラを100グラムいただけるかしら?』
「花柄の車で迎えに行こうと思うんだ」 「……空港まで?」 「そう」 「……こないださ、黒塗りびっかびかのリムジンで行くって言ってなかった?」 「うん。十五メートルくらいあるやつ」 「その案はどうなったのさ」 「確実に喜んでくれるやつの方がいいかなあって思って」 「考えた結果が花柄の車ってわけ」 「きっと喜ぶだろうなあ」 「……あのさ、相棒。ふたりの来仏はいつか知ってる?」 「うん。明日」 「僕さ、もうリムジン手配しちゃったんだけど。君が言うもんだから」 「急かしたもんねー、僕。でもそれはキャンセルしちゃえばいいよ」 「それはまあいいとしても、花柄の車なんてどこで手配するのさ」 「探せばきっとあるよ」 「間に合わないよ」 「間に合うよ」 「その楽観的思考はどこから来るんだか」 「だって僕らに不可能なんてないじゃないか」 「……パーフェクト、僕らは完璧。冗談じゃなかったっけ」 「それも軽いジョークさ」
ああ、もう分かったよ、と相棒が呆れたように呟く。両てのひらを空に向けて、肩をすくめてみせたりしながら。それでも彼は、そんな反応を示しながらも、相棒がさも楽しそうにしているのを知っていた。そうこうしている間に、彼は鍵盤から指を離すこともなく、ふとガラス越しの空を見上げた。 もう。明日。 指折り数えて待っていたけれどそんなこと誰にも気付かれてたまるもんか。相棒なら知っているかもしれないけれど、そんな相棒だって同じような心境だろうから、どちらからも何とも言い出さなかった。だってやっと明日来るのだ。ふたりが心待ちにしている、ふたりの少女が、トリコロールの地に降り立つ。空港までのお出迎えを、どれだけうきうきした気持ちで待っていることか。 ちっとも五線譜を埋める気がしない彼は、またも相棒へ声をかける。
「花柄の車に乗ったまま、コートダジュールまで行っちゃおうか」 「……場所、知らないだろ」 「うん。知らない。ただ、行きたいって言ってたの思い出しただけ」 「友達の別荘があるんだよあそこは」 「ああ。洋書屋さんの彼女か」 「そう。そしてそこへ行くには花柄の車どころか花柄のセスナが要るね」 「じゃあそれも手配ってことで」 「……これも軽いジョーク?」 「さあね。どうだろ」
空港へ乗り付けて。サングラス越しにラウンジを眺めた。きょときょとしているだなんて悟られてなるものか。相棒も同じ様子してる。勿論彼らはお互い何も言わずに素知らぬ振りしてるけどね。 それで――ああ。
みつけた。
きょときょと辺りを見回して。くるくる巻き毛が揺れてるよ。おっきなサングラスは古い映画の女優さんみたいだね。鮮やかなオレンジ色に彩られたワンピースは僕へのあてつけ?なんて彼はシニカルな笑みを浮かべる。手を振りもしないのに彼女たちは彼らに気付いた。そして、彼に気付いた途端、彼女は花が見る間につぼみから咲き零れるように笑みを満開にして、ぶんぶか大きく手を振った。そして彼は小さく手を振り返すと、そうしているうちに、みるみる駆けてきた彼女を、しっかり、しっかり、受け止めた。 彼女は微笑む。いつもと変わりなく。けれど少しくすぐったそうに。悪戯を灯して。だから彼も、いつもと変わりなく。けれど少し目を眇めて。感情を零して。
「フランスへようこそマドモアゼル」 「ショコラ・ソングラム・シルヴプレ?」
花柄の車で乗り付けた僕。 きみが求めたのは僕らの切り札。
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