しとしとと雨が降り、肌寒いほどの夜が来る。 草むらの中にたたずみ、目を閉じてみる。 以外に大きな音に気がつく。
耳のすぐ横を落ちる雨。 その風切り音と何かにぶつかる破砕音。 暗闇の中で、冷たさと音の洪水に流されている。
意識すると、雨はこんなにも騒々しいのか。
雨はカリソメの静寂を与える。 薄屋根や窓ガラスにぶつからないと、その存在は忘れ去られてしまう。 いつも聞こえる国道を走る車の音が、かすかな水きり音に変わって、柔らかな幕を下ろす。
雨は、自分を見つめる時間。
テレビもラジオも、人工的な音を全て止め、 部屋の明かりを消して、横になってまどろむ。 雨の音がゆっくりと入ってきて、絡まりを解いてくれる。
晴れの日は元気が内からわいてくる。 雨の日は、その元気を蓄える時間。 長く続く梅雨空は、夏の日差しに駆け回る力を貯めている。
弾ける力が貯まっていく、この雨の時が、私は一番好き。
雨の日は決して悪い天気じゃない 命の水を蓄える日 晴れの日に続く大事な日だから
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