| 2002年04月05日(金) |
あまつばめ、『青空〜」を語る。 |
私事で恐縮だが、昨日の日記は朝方慌しく書いたのでしっかりと時間をかけなかった。肝心のことをかけなかったことを言い訳するのも情けないが、書いておかないと著者に申し訳ない。 昨日の<ピカソ>は『青空の方法』(宮沢章夫著:朝日新聞社)からの抜粋である。 NHKFMのミッドナイトポップライブラリーで放送していたのを録音してあったので聞きながら書いたのです。1度聞きなので読みかしてみるとかなり変えて書いているのに気づく。いかに人間の記憶力はいいかげんかがよくわかった。 気になっていたのだが、『宮沢章夫』という著者名をどこかで見た気がした。朝日新聞をとっていないので見る機会はないはずなのだが・・・どこで見たのだろう。いや、聞いたのでなく文字で見た記憶なんだが・・・不明である。
こんばんは、あまつばめです。 帰りしな、本屋に寄って探してみましたよ、『青空の方法』。在る場所も出版社もわからなかったので店員に確認までしてしまいました。 その価値有り。 一通り読み終わって、おもいきり笑わせられました。帰りの電車でも吹きだすくらいにおもしろい。この本は大当たりですね。
感覚というのは曖昧で、同じ意味でも音で聞いた情報と文字で読んだ情報では明らかに違う。 この本の中でも、<ピカソ>や<絵の法則>は音で聞いたほうがよく笑えた。反対に<ニーザー>、<誰よりも先に気がついた>は文字で読んだほうが納得でき、後から笑いが込みあがってきた。
声という受動的な情報は、自分の呼吸にあってくれれば単純な情報以上に意味を持つ語り手の存在があるからだ。音による感情は爆発するように湧き上がる。 文字という能動的な情報は、自分自身で一定のリズムをとって読みとるのであり、書き手の存在は読んでいる現在には足跡しかない。先に行った書き手を追いかけるように、感情が最初は小さなきっかけから風船のように膨れ上がる。 まったく、同じものでもはっきりと感じ方が違うものだ。人によっても違うだろう。いや、人生いろいろだ。
読み終わり、「何が一番笑えたの?」と聞かれたら<比喩>だろう。 「え?」などと聞き返さないでもらいたい。 やたらに言葉を飾るのが好きな人間は、くどいくらいの文の後、簡単に表現された一言で鱗が落ちるものである。 本当に、不思議なものである。
それにしても、いくつ『青空の方法』から引用したのだろう、この文章は。うまく使えていない私だが、それでも楽しく感じるものだ。
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