| 2002年03月28日(木) |
アマオトニイダカレテネムリタイ |
雨が、降り始めた。 今夜から明日にかけて天気が崩れるといっていたから、順当な変化なのかもしれない。 でも、家路で丸い月を見ている。 変な気分だ。 欠けることない月を見て、それから2時間経たないのに雨音を聞くなんて。
こんばんは、あまつばめです。
うちのお風呂場の窓から、手を伸ばすと届きそうなくらいの距離にミカンの樹があります。 この家で生活を始めたときからある樹で、少なくとも樹齢20年以上ということか。 本格的に収穫を目的にしたものでなく、ただ、なんとなくそこにあるような樹だけれど、私はこの樹が好きです。
子供の頃から近くにあったので、普段は意識をすることはない。 唯一存在を感じるのは雨の時。 例えば降り始めで渇いた空気を打つような、大粒でまばらな雫。 常緑の老いかかった大きな葉にぶつかった時、この樹の存在を強く想う。
風呂場の明かりを全て消し、湯船に浸かりながら目を閉じる。 開け放しの窓から転がる土と、樹と、水のニオイ。 雨の音を聞きながら、このまま眠ってしまいたくなる。 とても気持ちのいい時間を演出してくれるミカンの樹。 同じ常緑でも、松や杉だったらまったく違う感じだろう。 それはそれでいいのだろうが、まどろむことができるのはミカンの樹だけだろうな。私にとっては。
体が疲れているのが、よくわかる。 口から「生き返った」とこぼれそうになる。別に死んではいないのだから、生き返るはずはない。 でも、生きていると胸張れるほど、元気がないのも事実だ。
早く一段落しないかな。切に思う。
とりあえず、強弱変わる雨音を聞きながら、ゆっくりと横になります。 おやすみなさいませ。
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