原案帳#20(since 1973-) by会津里花
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2007年03月27日(火) 「どっちでも、いいじゃん♪」

誰に向かって、何が言いたくて、こんなことを書いているのか。
自分でもよくわからない。
(いや……本当はわかっている……でも……どうしよう……)

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このところ、ずっと頭に引っかかっていることがあるんです……
(ってわたしの歌みたい(笑)

わたしは、はっきり言って「男でも女でもない」状態です。

戸籍上は男です。
「だったら男に決まってるだろゴルァ」と言われるかもしれませんが、戸籍というものがこれほどまで無意味なものだったのか、というのがわたしの実感です。
現実に生きることと戸籍とは、ほとんど関係ないのです。(だって仕事するにも遊ぶにも、いちいち戸籍を問われることなんて一切ないもん……もちろん、戸籍や住民票などの「形式」を守ったり守らせたりすることによって組織などの「安全」を図らなければならない、そういう人たちもいるだろうし、それはそれでけっこうなことかもしれないけれど、わたしはつい「早くもっと自由で強い存在になれるといいね」という気がしてしまう。そんなものがあってもちっとも「安全」は守られないし、「安全」であるために必要なのはもっと別のことだ、とも思ってしまう)

体の外見は、中途半端に「女」に見えないこともありません。
っていうか、もしも温泉や銭湯に入るなら「女湯」にしか入れません。
少なくとも、この体で「男湯」に入るのは、冗談じゃありません。恥ずかしいし、怖い。
……でも、女湯に入ったところでそれなりに違和感はあるかもしれないので、たぶんわたしはこれから先ずっと、共同のお風呂には入らないでしょう。
世の中の誰も気にしなくなるまで……??
あーなんか言ってて「それはおかしいのでは?」という気がしてきてしまった。
このことはちょっと保留。

でも、じゃあ「男でも女でもない」のなら、最近ちょっとずつ認知されてきた「IS(インターセックス、いわゆる半陰陽)」か、と言われれば、それもまた違います。

わたしには子どもがいます。
男性として、女性とセックスして、授かることができました。
とても幸せなセックスの結果生まれたその子は、本当に宝物です。
わたしは父親です。
でも、だからといって「父親=男」ではありません。
わたしはしばらくの間そう思うことで自分をしっかりさせようと思っていたけれど、結局は破綻してしまいました。
今はその子とも、その子の母親とも、一切接することはありません。
が、それがわたしたち「家族」にとって最善のかたちなのだ、と思っています。

……これ以上自分の(ふだんあんまり表に出さない)プロフィールを書き連ねても、どんどん言い訳がましくなっていくので、これくらいにします。
要するに、わたしという人間には、他人からは理解してもらえないような部分が少なからずある、ということです。

社会的に、どうしても「男」か「女」かどっちかにしろ、と言われたら、わたしは迷わず「女」の側につきます。
わたしが「男」でいることは、自分にとっては不幸の元凶でしかないし、社会にとっても害悪以外の何者でもありません。
けれど、きっと世の中には、(面と向かって言ってくる人はいませんが)わたしがそのように振舞うことを不快に思う人もいるでしょう。
もしかしたら少なくないかもしれません。(でも直接言われたことがないからわからない。わかりたくもないし、わたしの人格をぶち壊して犯罪者にでもなりたい人以外はそんなことしないでくださいね)


自然界で、多くの動物で生殖そのものに携わるのは全体の中のごく一部の個体だけで、他の個体は直接に生殖をするわけではない、という現象があります。
そんなやり方をしている動物は「効率が悪い」とか「十分に進化していない」とか、そんなばかげた評価のしかたもあるかもしれないけれど、わたしは決してそうは思いません。
いろんな生き方をする個体があって初めて、その動物は「豊か」でいることができるのです。
ぶっちゃけ、一つのパターンの生き方しかできなかったら、そのパターンを阻む条件が何か一つ出てきただけで、その種は全滅してしまいますが、いろんなパターンの生き方があれば、その種にとってかなり危機的な状況でも誰かが生き残るかもしれないのです。
それが生きることの「豊かさ」であり「強さ」なのではないでしょうか。

(以上第1稿、あんまり理屈っぽいので以下第2稿)-----------------------------------

今のわたしって、女か男か、本当に「どっち?」なのかよくわからない。

あ、でも、オトコ扱いだけは止めてくださいね〜。
「おまえはオトコなんだから」とか言われると、過去の忌まわしい体験がフラッシュバックしてパニクってしまいます。
そのままビョーイン行き、とか。
(いえビョーイン行きは大げさで、現に過去に2度くらい「おまえは結局オトコなんだろ」と言われたことがあって、その時はどうにか持ちこたえたんですが、その後しばらくはダメダメでした)
それ以外なら、なんでもいいです。ドーブツとかサカナとか、微生物でもいいや。

わたしじゃない他人が「男」であることについてはなんとも思いません。
それでその人が幸せになれるのなら、それがいちばん。
ヒトのほぼ半分弱は男性なんだし、よくあることなので別になんとも思いません。

でも、わたし自身が「オトコ」であることは許せません。
過去に「オトコ」になろうとしていた愚かな自分、それはそれで何もわかっていなかったんだから仕方ないし、そんな状態で一生懸命生きていた自分のことはほめてやりたいと思います。

でも、いろんなことがわかってしまった今は、もう嫌です。ダメです。
っていうか、わかってて同じ過ちを繰り返すのは、もう犯罪じゃん?

(未完)


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