原初

羅列 回帰



―― 連ねた意味も、持てない小鳥。
氷室火 生来
回帰

2008年07月14日(月)
そして君の手を掴むんだ。


まだまだハリーポッターシンドロームです。寧ろ激化していますが。
先日個人的にイタイポイントを挙げた際にゴブレットだけきちんと出て来なかった事が不満なので読み返しています。お前それなんて不純な理由なんだ。
上巻には今のところ問題ありませんが、寧ろ周囲の人々にやきもきします。ロンの愚かさはプリンスに至っても変わっておりませんが(一応愛を込めての発言です)、なんと言ってもムーディーがね。いい味出しているので、そしてゴブレット後は大して出てもきませんから、すっかりそういう性格だって考えてしまうけれど、そして確かに好人物に見えるのだけれど、実際は、ねぇ。あれですからね。
なんというか、変人がとってもしっかり創られていますよね。死ぬべき人もそこまで至らない意地悪な人も一行しか出て来ないようなささやかな人さえ、飛び抜けない程度の個性と独自の考えをしっかり懐いている。兼ね備えている、のが近いだろうか。
逆に、完全に恰好よく完璧な人物として画かれている人が皆無ですね。ダンブルドアでさえ賞賛として狂っているがぴたりで、精々セドリックなんかは爽やかな好青年として取り上げられていますが、それがせめてもの優しさだと言うのなら逆に切なくなります。
ハーマイオニーは刺々しさや初期からの固さを残しつつ、矢張り女子は早熟というべきか、とても素晴らしいフォローの数々、ロンには勿体無い! そんな事をいう僕はロンハー派なんですが。教育上最も見せたくない番組もすきですが。
しかしあくまでもハリーの一番の親友はロンで、ハーマイオニーじゃ物足りないと綴られると、畜生何が不満なんだって、そんなにハーマイオニーだいすきな自覚はないのについついやっかんでしまいます。
ところで秘密の部屋の次にゴブレットを読んだからか(アズカバンは見つからなかった)(あんなでかい本何処に行ったんだ)見直したい筈のスネイプ先生があまり出ていらっしゃらなくて、ちょっぴり残念。ダンブルドアは頻りにスネイプに先生という尊称をつけなさいとハリーに指摘しますが、その辺注意深く見ていると、尊敬する人には往々にしてその尊称が付いて回っています。ロックハートについては皮肉気に付いた後呼び捨てですし。そんな細やかなところに逐一、スネイプを思い出しては愛を深めています。いやゴブレットも下巻終盤で一花咲かせてくれますが。取り敢えず棚上げしてくれるんですからね。
嗚呼、これは本当に、発売日即行で本屋に駆け込んで、その次の日のバイトを休んで二日がっつり読み耽りたいところなんですが、そんな理由でバイトを休める程ぶっ飛んでいないので、だったらその次の次からは二連休に入るのだから、一気に読み進めたいと言うのならそれまで封印しておいたらなんて助言も貰いましたが、冗談じゃない! 邪魔される事無くは確かだけれど最速でだけど読み零す事無くしっかり読みたいんだ! そりゃ読み返さなくちゃ見落とす点が多々ある事は認めますが。
具合がよくないのは、その週末に出掛けなければならない用事があるんですよね。若しかしたら出発を夕方ぎりぎりまで粘るかも知れないと、それなりに重要なのにそんな理由で仄めかすと、馬鹿馬鹿しいと笑いながらそんなにそうしたいのならばいいよと半ば呆れて承諾を頂いたので、そんな事にならないように尽力したいものですが。こんな時自分の読書速度がちょっと恨めしい。


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