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―― 連ねた意味も、持てない小鳥。
氷室火 生来
回帰

2008年05月27日(火)
嘘より、沈黙を。


たまには銀魂でオンタイムネタを。本誌の進み具合ですが、先週の小道具を持った人の登場で既に勘繰っていたおれは相変わらず駄目な先読み士です。
実は予々、そう星海坊主との絡みで語られた段階からどんな感じかねと気にはなっていたからこそ、逸早く気付いたんだという事にすればいいと思うよ。

苦し紛れに吐いた言葉が、一体どれだけの形を成したと言うんだろう。素直から縁遠いのはそれを知らないからで、ただひたすらの願いを呟くだけの駄々っ子でいても、なんの意味も無いと痛感したからで。
だけど若しかしたらそれは自分一人では無く、自分達の、意識だったのかも知れない。
やけに気にしている風だったから、普通は興味津々になるものなのだろうかと、寧ろそんな様子にこそ興味津々だった。どうしてそうまで、詮索したがる?
気になるのは、知りたいのは、それも一つの愛の形なんだろうか。おお、薄ら寒い事を言ってしまった。愛愛と貴殿は随分と安っぽく愛を語るのだな! じゃあラブでいこうかラブで。何このパンシザ的要素。
ただ、なんとなく横顔が、窓を開け外の風に晒され下に首を伸ばして覗き込む、必死な姿勢。
さみしいのならば、ちゃんとその旨伝えなければ駄目だよ。
深い意味なんて無くつい掛けた言葉に、妙に素っ頓狂な顔をして振り返るものだから、嗚呼そうか、互いにそういったものとは無縁だった気がする。
正直自分に至ってはさみしいだのの条からそうなのだけれど、あっちにしても多分、さみしかったとしてそれを伝える術なんてなかった。だから、伝えるものだと思わないし伝えていいとも思えないし、若しかしたら、気付いてすらいないのかも知れない。それともただの見当違いなら、別に構わないけれど。
多分、生活が壊れず干渉されないのならばなんだっていいと、興味すらない自分よりも、照れているのかそんなものを出そうとしないあの人の方が、きっとずっと、優しいんだ。んな事始めから、わかっていたんだ。


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