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―― 連ねた意味も、持てない小鳥。
氷室火 生来
回帰

2007年12月01日(土)
心震わせ魂に誓え。


そんな事を言える程実力も何もあったものではないのだけれど、それでももうずっともやもや気になっているので吐き出したい。我が振り直せと言われてもいいからもう駄目だ。
ケータイと言う身近なものからネットにアクセス出来る現在、そのケータイ専用のサイトでもミクシィのよう、とはまた違うだろうけれど何人もの人が集まる大きなものがあるじゃないですか。
ぶっちゃけモバゲーの話です。知らない方の為の説明としては、そのミクシィ的側面と、無料でサイト上にある色んなゲームが楽しめる暇潰し要素がありまして、自分は後者を好んで利用するのですが。
それだけの人員が集まっているのだからと思ったか知りませんが、クリエイター頁と言うものがありまして、音楽やら、そして小説やらを、そこに登録している人が自由に創りそして公表出来ると言うシステム。
尤も以前から、例えば掲示板の形をしてサイトを持っていない人でも投稿をし自由に創作出来るものもありましたし、どうでもいいですがそういうのってツリー型表記多いですね。
兎に角、好き勝手気ままに、タグの知識が無くともわざわざ家を作らなくとも、そうして表現出来る訳です。
一方ケータイ小説といえば自分は単純に興味が湧かないのもあり天邪鬼精神もあり好まないのですが、ツールとして結構定着しています。わざわざ本を持つ億劫さや部屋でなければ出来ないパソコンと違い本当にいつでも気が向いた時、見たり書いたり出来る。
気紛れなんですが、ふと、読みたくなってみてクリエイター頁を開いてみたら人数の、作品の多い事多い事。
あんまりの量にかなり引き気味になりましたが、折角だしとあんだけさんざ漫画とDVDを溜め込んでそれに呻いておきながら未開の領地を切り開いてみた訳です。

で、ようやっと本題に入れます。いやぁ前置きの長い事長い事。
質が悪いったら無い。
勿論一概になんてとても言えません。中には素晴らしいものもあり、そうしたものに序盤出逢ったからこそ転がり落ちるようにはまりそして深みの酷さに嘆いている訳です。
先ず馬鹿みたいに量が多い。そりゃケータイで表示出来る1頁ですから大したものではないのでしょうが、どれもこれも千近くの頁数をいきなり読みたいと思えるでしょうか。噂に聞いたり短編を見たなら兎も角踏み出す勇気が出ません。
しかしほんの小手調べです。大体そんな事自分に言えた義理じゃありませんこの大長編スキーめ。

量が多かろうがなんだろうが面白ければ見るんです。面白ければ。

構成力の無さ、というより以前の問題で文章の稚拙さが物凄い。
顔文字絵文字当たり前、地の文と会話分の違いが明確で無いものから落ち込んだ場面でさえ☆乱用、性格ではなく作者が把握して無いと見える一人称のぶれ、誤字脱字どころの騒ぎではありません。
言葉では語り尽くせないような壮絶さです。でもそれも自分の表現力が乏しいと言われればそれまでです。
口語体のみで語られる文であろうが、やっぱり面白ければ見るんです。
だがしかしその肝心のストーリーの酷さには目を覆うものがあります。
何処のパロディとかならまだ上等な方で、一体何がどうなって話が進んでいるのやらまるで判らない。そう言うものに限って大体前文にパクリ禁止とか堂々書いてあるんです。誰が引用したいと考えるだなんてそんな、凄い思考過ぎて計り知れない。

もうね、筆舌に尽くし難いとはまさにこの事だと。だからそれってお前の語彙の問題じゃねって、それはもう、そういった恥晒しも承知の上で酷評下している訳ですから。まともに文章にして何処がどのようにいけないのか語る気も失せるってもんです。
それだけが全てではないとは判っています。先述のように、素敵な、読めてよかったと、いう話も多く、単純に自分の籤運が悪いだけやもしれません。そこちょっと自信あります(駄目じゃないかそれ)。
ただね、嗚呼これが日本語の崩壊かと、年寄り染みた上から目線のまるで理解する気の無い発言さえ飛ばしたくなるような、悲惨さ。
そんな事に時間を費やしてしまう自分の無駄さに泣きたくなる。一度見始めたら例え出出しから辟易してもよっぽどでなければ最後まで共にしたいと願う癖がまた問題なのもあります。
であっても、です。そんな惰性屋の自分でさえ挫けて先が読めなくなるような、目に余る、いやもう見たくないのが正しいんですが。
なんだろうなぁ。本当に、自分が今日参させて頂いているサイト様方の人の出来を垣間見た気がします。相対的なんです。物差しがなければ気付けない。不幸にならなきゃ幸せも知らない。
なんて言いながらも、自分自身も誰かにとってはそんな、軽率で軽薄な人間に見えるのだろうし、実際重厚であると思った事は無いのだけれど。
せめて嗚呼なりたくは無いと、思い新たにするくらいには。
もう、本当、ケータイ小説って、ないわ。


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