doo-bop days
ブーツィラの音楽雑記



 筑前琵琶奏者、山崎旭萃さん逝去

筑前琵琶奏者で、琵琶界唯一の国の重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定されている山崎旭萃(やまざき・きょくすい)さんが、6/5(月)午前0時24分、心不全のため大阪府茨木市内の病院でお亡くなりになった。100歳だった。

訃報:山崎旭萃さん100歳=筑前琵琶演奏家(『MSN毎日インタラクティヴ』2006年6月5日10時37分)
最高齢の人間国宝、筑前琵琶演奏家の山崎旭萃さん死去(『asahi.com』2006年06月05日10時51分)
100歳の人間国宝、筑前琵琶の山崎旭萃さん死去(『YOMIURI ONLINE』2006年6月5日11時32分)

4〜5日前に山崎旭萃さんのCD『筑前琵琶』を聴いたばかりだった(2004年発売, 1989+1991+1987年の国立劇場公演から3曲収録)。追悼の意を込め、今夜改めて『筑前琵琶』を聴こうと思っている。
ご冥福をお祈りします。

筑前琵琶 日本橘会

2006年06月05日(月)



 “今を生きる琵琶盲僧” 永田法順 − 銕仙会能楽研修所公演

500年もの時空を超えて今に伝わる、琵琶盲僧・永田法順師による祈り。祈りは、仏教の教えを説く釈文(しゃくもん)を物語りながら、法具でもある琵琶を伴奏楽器として用いる。やや高音に調弦されたその響きは、CDでの印象よりもさらに繊細な肌触り。どことなくシタールにも通じる音色で、陰影のある黄金色のようだ。強烈などら声で釈文を物語る永田法順師のリズミカルな琵琶の弾き語りに合わせ、いつの間にか私は控えめながら体でリズムを取っていた。国立歴史民俗博物館の小島美子名誉教授は、「東の横綱が津軽三味線の高橋竹山ならば、西の横綱は永田法順」と評している。

宮崎県延岡市にある天台宗の寺・長久山浄満寺の第十五世住職、永田法順(1935−)。琵琶を背負い、杖をつきながら、1年かけて約970の檀家廻りを今でも続けている。不浄を祓い、家内安全・五穀豊穣・無病息災などの祈願を、琵琶の弾き語りとともに行う。それは、何百年も前の琵琶盲僧そのままの形態らしい。永田法順師が「最後の琵琶盲僧」とも言われる所以だ。

宮崎県の無形文化財保持者に認定されている永田法順師の演奏会を、東京・表参道の銕仙会能楽研修所で観る。2005年10月に発売された全集『日向の琵琶盲僧 永田法順』(6CD+DVD[檀家廻りを中心とした映像]+写真集)のうちの6CD「日向の琵琶盲僧 永田法順の世界」が、平成17年度文化庁芸術祭大賞(レコード部門)を受賞した記念の演奏会で、前日の6/2(金)には大阪倶楽部でも開催されている。

元NHKチーフディレクターの川野楠己氏による「ごあいさつ」と、武蔵野音楽大学の薦田治子教授による「解説」、休憩を合間に挟み、永田法順師は、盲僧が何百年も前から口頭で伝承してきた釈文のうち、「琵琶の釈」(20数分)と「五郎王子の物語−《初段》王子の釈」(30数分)を演じてくださった。「琵琶の釈」の前に行われた、永田法順師による場を清める作法とお祓いの後には、八百万の神仏が鎮座されていたことだろう。開演から終演まで2時間弱。個人的な音楽史に残る貴重な音楽体験をさせてもらった。

私が問い合わせた時にはすでに「満席」だったにも関わらず、ご厚意によりチケットを送ってくださった、主催の中心となって尽力された東京公演担当の元NHKチーフディレクター・川野楠己氏に感謝している。

全集『日向の琵琶盲僧 永田法順』の詳細→右上の[進む]をクリック→永田法順プロフィール→左上のボタンをクリック→釈文(しゃくもん)の試聴(約33秒)
永田法順師による盲僧琵琶の弾き語りの動画が1分間ながら見られる『文化デジタルライブラリー』(「舞台芸術教材1」→「日本の伝統音楽 楽器編」→「楽器図鑑」→「盲僧琵琶」(一番右上)→永田法順師の画像をクリック)



2006年06月03日(土)



 「神々とともに 帯広カムイトウウポポ保存会の歌と踊り」

国の重要無形民俗文化財に指定されている帯広カムイトウウポポ保存会の映像「神々とともに 帯広カムイトウウポポ保存会の歌と踊り」が、『地域文化資産ポータル』で見られる(本編: 45分, ダイジェスト: 3分)。映像の収録と制作は2002年頃らしい。

「神々とともに 帯広カムイトウウポポ保存会の歌と踊り」には、帯広カムイトウウポポ保存会の設立に寄与し、指導者であった故・安東ウメ子さんの姿はもちろんのこと、ウメ子さんの従兄弟で、ウメ子さんの『ウポポ サンケ』にハゥエヘ(掛け声)で参加(&表ジャケットにも登場)した故・尾関 昇エカシ(長老)の在りし日の姿も映っている。
帯広カムイトウウポポ保存会の皆さんによるウポポ(アイヌ語で歌)に混じり、いくつかのウポポでは、安東ウメ子さんの歌声がはっきり聴こえるのも嬉しい。

[追記→] 帯広カムイトウウポポ保存会の活動を収録 “神々の舞”を後世に 市が製作(『十勝メール.com』「帯広めーる」2003年4月30日)

2006年05月23日(火)
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